Microsoft Philanthropies、公益事業のために 10 億ドルのクラウドコンピューティングリソースを寄付することへのコミットメントを発表

[2016年1月20日]

 (当リリースは2016年1月19日に米国で発表されたリリースの抄訳をベースにしています

マイクロソフトCEOのサティア ナデラ(Satya Nadella)は本日、マイクロソフトのクラウドコンピューティングリソースを公益事業のために提供するという、新たな3部構成のイニシアチブについて発表いたしました。本イニシアチブの一環として最近設立された社内組織であるMicrosoft Philanthropiesは、適正市価で10億ドル相当のMicrosoft Cloud Servicesを非営利組織や大学の研究者向けに今後3年間寄付します。

マイクロソフトの今回のコミットメントは、非営利組織により多くのクラウドリソースを提供すること、より多くの大学研究者たちがアクセスできるようにすること、そして最もラストマイルの人々がインターネットにアクセスできていないという問題を解決することの3部で構成されており、最も広範な意味でクラウドが公益に貢献することにフォーカスしています。

「マイクロソフトは、現世代で最高の変革パワーを持つテクノロジであるクラウドコンピューティングサービスを寄付することによって、世界中でさまざまなミッションの達成を目指し努力している組織の力になります」とマイクロソフトCEOのサティア ナデラは述べています。サティアは現地時間20日にスイスのダボスで開催される世界経済フォーラムでも講演する予定です。

「これで70,000以上の組織が、テクノロジにアクセスできるようになるでしょう。それによって、現代社会が抱える最大の課題を解決しようとする彼らの助けとなり、最終的には人間のありようを改善し、皆が等しく新たな成長に向かって邁進できるようになるでしょう。」

クラウドコンピューティングは、データの持つ知られざる価値を引き出す上で非常に重要なリソースとして出現しました。それは、データが新たな洞察を創造し、科学やテクノロジだけでなく、ありとあらゆる経済的、社会的問題の突破口となり、より優れた福祉を提供し、さらにコミュニケーションや問題解決能力を高め、組織がより生産的かつ効率的に働けるようになることです。

2015年9月、193人の首脳や世界的リーダーたちが集まり、2030年までに17の持続可能な開発目標を達成することを満場一致で採決しました。この野心的なアジェンダには、貧困や飢えの撲滅、すべての人々に手頃な価格で信頼できる持続可能なエネルギーを提供することが含まれており、偉大な発明とテクノロジイノベーションの恩恵なしでは達成しえないものです。クラウドコンピューティングが包括する規模や処理能力は、一見して解決不可能と思われるような世界的な問題へのソリューションを引き出すためには不可欠となるでしょう。

「私たちは、非営利団体や大学機関がクラウドコンピューティングを利用し、人類が抱える根本的な問題を解決できるように支援することにコミットします」とマイクロソフト プレジデントのブラッド スミス(Brad Smith)は述べています。
「Microsoft Philanthropiesの志のひとつは、こうした団体と提携し、クラウドコンピューティングがより多くの人々の手に渡り、一連の社会的ニーズを最も広く応えられるようになることです。」

以下は、今回の新しいイニシアチブに含まれる特定の要素です:

  • 非営利コミュニティの幅広いニーズに応える:今回の新しいグローバル寄付プログラムによって、Microsoft AzureやPower BI、CRM Online、Enterprise Mobility Suiteを含むより多くのMicrosoft Cloud Servicesを、非営利組織がMicrosoft Philanthropiesを通して利用できるようになります。本プログラムは、非営利組織にOffice 365へ同様のアクセスを提供したことですでに成功を収めたプログラムをベースに作られています。Microsoft Cloud Servicesの非営利プログラムは、今年の春から提供を開始する予定であり、Microsoft Philanthropiesは、今後3年間で70,000以上の非営利組織に、こうしたMicrosoft Cloud Servicesを提供することを目指しています。
  • 大学研究者によるクラウドリソースへのアクセスを拡大:Microsoft Research と Microsoft Philanthropies は、Microsoft Azure for Researchプログラムを50%拡大し、Azureストレージやコンピューティングリソースを大学研究者たちに無料で提供することによって、最先端の研究をスピード化できるように支援します。今日、本プログラムは、6大陸の600以上の研究プロジェクトに対して、クラウドコンピューティングリソースを無料で提供しています。
  • ラストマイルの接続性およびクラウドサービスで新たなコミュニティに範囲を拡大する: Microsoft Philanthropies と Microsoft Business Development は、新たに低コストで使えるインターネットアクセステクノロジとコミュニティトレーニングに投資し、それをMicrosoft Cloud Servicesへのアクセスと組み合わせて寄付します。クラウドサービスを接続性とトレーニングと組み合わせ、また公共部門や民間組織との新しいパートナーシップにフォーカスすることで、Microsoft Philanthropiesは、2017年中頃までに世界中で最低でも15か国において、こうした20のプロジェクトを支援するつもりです。

パワフルなMicrosoft Azureプラットフォームを含むMicrosoft Cloud Servicesへのアクセスを高めて非営利組織を支援することは、最も困難な社会問題の解決に取り組んでいる組織に対して、最先端のテクノロジを無料または低コストで提供するという、マイクロソフトの長年にわたるコミットメントに基づいたものです。

近年、クラウドコンピューティングに信頼を寄せる組織が増える中、マイクロソフトは、大きな課題に取り組むさまざまな組織と提携してきました。今回のイニシアチブは、クラウドコンピューティングが実現できる変革の力をより多くの人々が利用できることによる影響の可能性を表しています:

  • Microsoft Research は、São Paulo Research Foundation (FAPESP) のBiodiversity Research Programと協力して、雲霧林の仕組みについて理解し、雲霧林に影響を受ける地域の気候変化について研究しています。これには700の無線センサーとクラウドテクノロジ、自動データストリーム処理が使われています。
  • マイクロソフトは、米国オースティンにあるテキサス大学との共同プロジェクト「Project Catapult」において、低電力および低コストの実現、より高精度な成果の獲得、あるいはその両方を実現できることを証明した研究者たちに、高度なクラウドコンピューティングテクノロジを提供しています。
  • ボツワナにおいて、マイクロソフトはボツワナ支援のために、Botswana Innovation Hubや Vista Life Sciences、アメリカ合衆国国際開発庁、Global Broadband Solutionsと提携し、またペンシルバニア州立大学や厚生省と提携して、クラウドベースの医療記録管理やインターネットアクセスを活用し、テレビの未使用周波数帯を介して、女性が地方の医療クリニックで子宮がん検査を受けられるなどの専門医療を遠隔地から提供しています。

「NetHopeを形づくる44の人道支援組織の運営と、サービス提供にとって、テクノロジへのアクセスが肝要です」とNetHopeのCEOであるローレン ウッドマン氏(Lauren Woodman)は述べています。「クラウドコンピューティングの力は、世界中に広がる私たちのコミュニティにいる何百万人という人々を支援するための活動に、莫大な価値を創造してくれるでしょう。」

Microsoft Philanthropiesについて
2015年12月、マイクロソフトは、新たな社内組織としてMicrosoft Philanthropies (@MSPhilanthropic)を設立しました。同組織は、世界中にデジタル技術を広げ、より多くの人々に力を与えることにフォーカスしています。

【日本マイクロソフト株式会社について】
日本マイクロソフトは、マイクロソフト コーポレーションの日本法人です。マイクロソフトは、モバイル ファースト&クラウド ファーストの世界におけるプラットフォームとプロダクティビティのリーディングカンパニーで、「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとしています。
日本マイクロソフトは、この企業ミッションに基づき、「革新的で、親しみやすく、安心でき、喜んで使っていただけるクラウドとデバイスを提供する会社」を目指します。

マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフトWebサイトを通じて入手できます。

日本マイクロソフト株式会社 Webサイト http://www.microsoft.com/ja-jp/
マイクロソフトコーポレーション Webサイト http://www.microsoft.com/

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