[2011年3月10日]
日本ヒューレット・パッカード株式会社
日本マイクロソフト株式会社
日本ヒューレット・パッカード株式会社 (本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:小出 伸一、以下 日本 HP) と日本マイクロソフト株式会社(本社:東京都港区、代表執行役 社長:樋口 泰行、以下 日本マイクロソフト)は、2011 年 3 月 10 日(木)より 、大規模 DWH (Data Warehouse) 専用アプライアンス製品「HP Enterprise Data Warehouse Appliance」と、BI (Business Intelligence) 機能に特化したアプライアンス製品「HP Business Decision Appliance」の提供を開始します。
「HP Enterprise Data Warehouse Appliance」は、MPP (超大規模並列処理) 技術を採用した SQL Server(R) の大規模 DWH 専用エディションである「Microsoft(R) SQL Server 2008 R2 Parallel Data Warehouse エディション」と、日本 HP の x86 サーバー「HP ProLiant サーバー」およびストレージ「HP StorageWorks P2000 G3 MSA ディスクアレイ(以下、HP StorageWorks P2000)」を組み合わせることにより、競合他社の DWH 用アプライアンス製品と比較して約 1/3(注)の低コストで数百テラバイトを超える大量データの高速処理を可能にします。
(注)2011 年 3 月 10 日現在。処理可能なデータ量あたりの初期コストを競合他社製品と比較。
また、「HP Business Decision Appliance」は、HP ProLiant サーバーのパフォーマンスを最大化できるように最適化された Microsoft SQL Server 2008 R2 Enterprise エディションと Microsoft SharePoint(R) 2010 がプリインストールされたアプライアンス製品であり、「セルフ サービス BI」(注)を実現する「PowerPivot」機能により、企業内の誰もがデータを簡単に活用できるシステムを、短期間で構築することを可能にします。
日本 HP と日本マイクロソフトは、これらのアプライアンス製品の提供にあたり、膨大なデータを全社員で活用することにより迅速な経営を目指すお客様を主な対象として、両社が連携してマーケティングや販売活動を行っていきます。
(注)「セルフ サービス BI」は、マイクロソフトが提唱する概念であり、システム部門や専任担当者の協力を得ることなく、企業内の誰もが自分自身で自由に様々なデータを加工・分析できる理想的な状態を表します。SQL Server が提供する「PowerPivot」の機能により、ユーザーは、Microsoft Excel(R) や Web ブラウザーなどの誰もが簡単に利用できるツールを使って、セルフ サービス BI を行うことができます。
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■製品提供の背景
急激な変化に対して、迅速な対応を求められる現在のビジネス環境においては、一部の実績データのみに基づいて適切な判断を下すことが困難なことから、企業活動で使用する複数の IT システムのデータを分析し、過去から現在までの動向を正確に把握して、戦略立案・実行に臨む必要があります。このため、数百テラバイトを超える膨大なデータを高速に分析・処理できる大規模 DWH へのニーズが高まっています。これまで日本 HP と日本マイクロソフトでは連携して、最大 80 テラバイトまでスケール アップ可能な SMP(対称型マルチプロセッシング)型のアーキテクチャーをもつ Microsoft SQL Server Fast Track Data Warehouse ソリューションを提供してきましたが、この大規模データ分析処理のニーズに対応するために、両社としては初めて、最大 500 テラバイトのデータ処理を可能にする、SQL Server 2008 R2 Parallel Data Warehouse のアプライアンス製品 HP Enterprise Data Warehouse Appliance を提供します。
また、膨大なデータを高速に処理できる DWH 環境があっても、一部のユーザーしかデータを活用できない場合、迅速な経営の実現が困難となります。そのため両社では、企業内の誰もが簡単にデータを活用できるシステムを短期間で構築することを可能にするため、HP Business Decision Appliance を提供します。
なお、ヒューレット・パッカード カンパニー(本社:米国カリフォルニア州パロアルト、CEO:レオ・アポテカー)とマイクロソフト コーポレーション(本社:米国ワシントン州レドモンド、CEO:スティーブ バルマー)は、2010 年より 3 年間に亘る次世代コンピューティング環境の投資提携を結んでおり、今回の製品発表は、その一連の取り組みの中での重要な構成要素と位置付けられます。
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■導入支援施策
日本 HP と日本マイクロソフトでは、導入検討顧客を対象に、マイクロソフト大手町テクノロジーセンター (東京都千代田区) に設置された HP Enterprise Data Warehouse Appliance の実機を使用した 「Proof of Concept (PoC) サービス」を無償で提供します。これにより、導入検討顧客は HP Enterprise Data Warehouse Appliance がパフォーマンス要件を満たしているかを事前に検証してから採用を決定できます。
また、BI ツールは難しいというユーザーの固定概念の払しょくと、導入後の利用促進を目指して、両社ではマイクロソフト大手町テクノロジーセンターにおいて、HP Business Decision Appliance によって実現するセルフ サービス BI を、実際にシステムを利用する予定のエンド ユーザーが体験可能な「Solution Experience for Business Intelligence サービス」を無償で提供します。
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■HP Enterprise Data Warehouse Appliance の特長と製品概要
- HP Enterprise Data Warehouse Appliance は、使用するハードウェアによって拡張性が制限される SMP 型とは異なり、コンピューター ノードをデータラック単位で追加することで容易にスケールアウトできるため、数テラバイト規模から数百テラバイトを超える規模の DWH までフレキシブルに構築できる SQL Server 2008 R2 Parallel Data Warehouse エディションを搭載しています。
- MPP (超大規模並列処理) 技術によりクラスター化された複数のコンピューター ノードに分析処理を分散し、各ノードに搭載されたリソースを使って並列で実行するため、膨大なデータに対する検索処理をより高速に実行できます。
- クラスター化による冗長化によって、ノードに障害が発生してもスペアのデータベース ノードにより処理を継続できるため、高い可用性を確保し意思決定の遅れを防ぐことができます。コンピューター ノードを構成するデータベース ノードには、HP ProLiant サーバーを、ストレージ ノードには HP StorageWorks P2000 といった業界標準のハードウェアを採用することにより、競合製品に比べ処理可能なデータ量あたりの初期コストを約 1/3 に抑えることを可能にしました。
- ソフトウェアは CPU 数単位で課金するライセンス モデルを採用し、ユーザーからの接続を無制限で可能としているため将来接続ユーザーが増えた場合でも追加コストは発生しません。
製品名: HP Enterprise Data Warehouse Appliance
提供開始時期: 2011 年 3 月 10 日(木)
対応データ サイズ: 最大 500 テラ バイト
ソフトウェア構成:
- ソフトウェアにはマイクロソフト コーポレーションのコンサルティング サービスによる 6 週間の DWH 設計支援サービスが含まれています。
ハードウェア構成:
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- 上記は最小構成です。最大でデータラック 4 本までの構成が可能です。
- HP ProLiant サーバーには Windows Server 2008 OEM ライセンスが含まれています。
- すべてのハードウェアには 日本 HP による 24 時間保守サービス (3 年 Support Plus24) が含まれています。
参考価格: 1億8,000万円~ (税抜)
※ 上記価格にはプレミア ミッション クリティカル for PDW サポート費用 1,500 万円 (税抜) が含まれています。
サポート内容:
ソフトウェア、ハードウェアを問わず、ワンストップでの問い合わせ対応を実施します。
ソフトウェアの保守は、プレミア ミッション クリティカル for PDW サポートにおいて、SQL Server 2008 R2 Parallel Data Warehouse 専任サポート エンジニアによる 24 時間 365 日、60 分以内にファースト レスポンス を行うサポート サービスを提供します(エンジニア時間 400 時間まで利用可能)。
ハードウェアの保守は、24 時間 365 日のオンサイト サポートを提供します。
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■HP Business Decision Appliance の特長と製品概要
- HP Business Decision Appliance は、SQL Server と SharePoint の組み合わせによってセルフ サービス BI を実現する PowerPivot 機能により、企業内の誰もが簡単にデータを利用できる BI 環境を迅速に構築することを可能にした、BI 機能特化型のアプライアンス製品です。
- ユーザーは従来、サイジングのための事前検証や、SQL Server と SharePoint およびそれを搭載するハードウェアを別々に調達し、そのハードウェアに最適なパフォーマンスを引き出すためのパフォーマンス チューニングに多大な時間を要していましたが、HP Business Decision Appliances では、HP ProLiant 用にチューニング済の SQL Server と SharePoint がサーバー ハードウェアにあらかじめインストールされた状態で出荷されるため、ユーザーは検証作業、システム構築作業を行うことなく、全社員が利用しても最高のパフォーマンスを提供できる BI 環境を構築することが可能になります。
製品名: HP Business Decision Appliance
提供開始時期: 2011 年 3 月 10 日(木)
ソフトウェア構成:
- 80 ユーザーからの利用を想定した構成例。ユーザー数は必要に応じた数をご購入いただくことが可能です。
ハードウェア構成:
- HP ProLiant サーバーには Windows Server 2008 R2 OEM ライセンスが含まれています。
- すべてのハードウェアには 日本 HP による 24 時間保守サービス (3 年 Support Plus24) が含まれています。
参考価格: 800万円 ~ (税抜)
サポート内容:
ソフトウェア、ハードウェアを問わず、ワンストップでの問い合わせ対応を実施します。
ソフトウェアの保守は、24 時間 365 日のサポート サービスを提供します。
ハードウェアの保守は、24 時間 365 日のオンサイト サポートを提供します。
■製品 Web サイト
本アプライアンス製品の詳細は下記 Web サイトを参照ください。
http://www.microsoft.com/japan/sqlserver/dwh/
■セルフ サービス BI 体験サイト
HP Business Decision Appliance によって実現するセルフ サービス BI 機能の詳細は、「セルフ サービス BI 体験サイト」を参照ください。
http://go.microsoft.com/?linkid=9765142
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【日本マイクロソフト株式会社について】
日本マイクロソフトは、マイクロソフト コーポレーションの日本法人です。マイクロソフトは、モバイル ファースト& クラウド ファーストの世界におけるプラットフォームとプロダクティビティのリーディングカンパニーで、「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとしています。
日本マイクロソフトは、この企業ミッションに基づき、「革新的で、安心して使っていただけるインテリジェントテクノロジを通して、日本の社会変革に貢献する」企業像を目指します。
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マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフトWebサイトを通じて入手できます。
日本マイクロソフト株式会社 Webサイト http://www.microsoft.com/ja-jp/
マイクロソフトコーポレーション Webサイト http://www.microsoft.com/
* Microsoft、Azure は、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。
* その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
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