マイクロソフト、あらゆる開発者向けのクラウドサービス、開発ツール、プロダクティビティの拡張機能を発表

[2016年4月1日]

当リリースは2016年3月31日に米国で発表されたリリースの抄訳をベースにしています

 

マイクロソフト コーポレーション クラウド&エンタープライズグループ担当 バイス プレジデント スコット ガスリー(Scott Guthrie)とアプリケーション&サービスグループ担当 エグゼクティブ バイス プレジデント チー リュー(Qi Lu)は、本日、開発者向け年次カンファレンス「Build 2016」において、Microsoft AzureサービスおよびOfficeプラットフォームにより、高度な分析、機械学習、新たなクラウド開発モデルやIoT(Internet of Things)をより簡単に利用してインテリジェントなアプリを開発するデモンストレーションを行いました。またマイクロソフトは、全ての開発者があらゆるプラットフォームへアプリをより簡単に展開し、可能な限り多くのユーザーにアプリを提供できるよう支援する新たな開発ツールの無償提供について発表しました。デベロッパーエクスペリエンス(DX)担当 バイス プレジデント スティーブ グッゲンハイマー(Steve Guggenheimer)は、会期中最終の基調講演でAzure、Office、そしてWindowsでパートナー各社が実現しているイノベーションについて語りました。

ガスリーは次のように述べています。「マイクロソフトは、コアとなる基幹サービスからプラットフォームサービス、ツールからSaaSに至るまで、どの開発言語にとっても、またどのプラットフォーム上にとっても、すべての組織と開発者のあらゆるニーズに対応できる唯一のクラウドベンダーです。また、主要クラウドプロバイダーのリージョン数の合計よりも多い、世界の30リージョンにおけるAzureの大規模インフラは、開発者や企業が、基盤となるクラウドインフラストラクチャを気にせず、次世代のすばらしいアプリケーションの開発に集中できるように支援します。これにより、今日そしてこれからも、企業におけるクラウドのデファクトの選択肢であるとFortune 500企業の85%以上が賛同しています。」

リューは次のように述べています。「Officeは、リーチという面で、さまざまなデバイスを利用する10億以上のユーザーへ開発者がアクセスできる世界でも数少ないプラットフォームのひとつです。Officeプラットフォーム上で開発できる機会は、かつてないほどに素晴らしいものになっています。Microsoft Graphは、人々やコンテンツとOffice 365上のやりとりをマッピングする機械学習を採用したインテリジェントな仕組みですが、今回追加された新たな拡張機能とコネクションにより、開発者はワークスタイル変革を実現するインテリジェントなアプリを開発できるようになります。」

 

未来のインテリジェント アプリの開発を支援するインテリジェントクラウド

本日、ガスリーは、Xamarinの機能をVisual Studio Communityに取り込み、Xamarin Studio for OS Xをコミュニティ エディションとして無償提供し、ネイティブなクロスプラットフォーム モバイルアプリケーションを開発者がより簡単に開発できるように支援することを発表しました。さらに、Visual Studio Enterpriseの契約者は、Xamarinのエンタープライズ向け先進機能に追加費用なしでアクセスできるようになりました。また、今後数カ月間に、.NET Foundationの一部として、ランタイム、ライブラリ、コマンドラインツールも含めてXamarin SDKをオープンソース化することも発表しました。

これらの発表により、マイクロソフトは、あらゆるプラットフォームとデバイスを通じてすべての顧客に選択肢と柔軟性を提供するというコミットメントをさらに広げました。.NETとXamarinのエコシステムを融合し、比類のないモバイル開発とDevOpsの体験が提供されます。これにより、開発者は完全にネイティブなクロスプラットフォームのモバイルアプリの体験を、iOS、Android、Windowsといったすべての主要デバイス向けに提供できるようになりました。

またガスリーは、複数の新たなAzureサービスを発表しました。これらは現代の開発者たちが直面している実務上の問題を解決し、IoTやマイクロサービスなど、今後現れるトレンドを生かすために設計されています。これらの新機能によりAzureは、LinuxもしくはWindowsで好きな言語を用いて、インテリジェント アプリを作り出すことのできる最高のプラットフォームとなります。

●「Azure Service Fabric」の提供開始を発表しました。これは開発者がクラウド規模で24時間365日、アプリやサービスを設計できるマイクロサービス アプリケーション プラットフォームです。激しい状況下で使用されながらもマイクロソフトのクラウドサービスを支えていたService Fabricは、アプリケーションのコンスタントな稼働と拡大・縮小を容易にするシームレスなライフサイクル管理を実現します。また本日、マイクロソフトはオンプレミスや他社のクラウドで使えるWindows Server向けService Fabric、Linux および Java API向け Service Fabricのプレビューを発表し、Service Fabric for Linuxのプログラミングフレームワークを今年中にオープンソース化することを明らかにしました。
● 市場をリードするAzureのプラットフォームサービスを、イベントドリブン型ソリューション向けのサーバーレスコンピューティングへ拡張するAzure Functionsのプレビューも発表しました。Azure Functionsにより、開発者はウェブやモバイルアプリケーション、IoT、ビッグデータのシナリオで一般的なイベント応答処理を簡単に構築できます。FunctionsはAzureおよびサードパーティのサービス上で稼働し、需要に応じて自動的にスケールアウトし、料金は実行時にのみ発生します。オープンソースのランタイムにより、開発者はAzure、データセンター、他社のクラウド等、どこでもFunctionsをホストできます。
● また、本日より新しい Azure IoT スターターキットの販売も開始しました。これにより、WindowsやLinuxの経験がある人なら誰でも、わずか$50~$160という価格でAzureのIoT機能を利用できるIoTのプロトタイプをすばやく構築できます。さらに、早期購入特典のAzure IoT Gateway SDKを使って、既存のインフラストラクチャを入れ換えずに、既存のデバイスやセンサーをインターネットに接続できます。また同様の形で、Azure IoT Hubのデバイス管理を使って、IoTデバイスをクラウド規模で保持・管理することができます。
● マイクロソフトはPower BI Embeddedのプレビューを提供し、開発者がどのようなアプリケーションやデバイス上でもインタラクティブなレポートや可視化機能を組み込むことを可能にしました。 またガスリーは、既存のApacheライセンスのMongoDB APIやドライバーを使って、完全に管理されたAzure DocumentDB のNoSQL サービスとアプリケーションの通信が容易になったことも明らかにしました。

 

Office開発者にとっての機会:例のないユーザー、データ、インテリジェンス

リューは、Office製品のパートナーであるStarbucks、MDLIVE、Zendeskとともに、開発者がOfficeプラットフォームを使って新たなビジネスチャンスを作り出し、どのように顧客との距離を縮めているかを紹介しました。

スターバックス CTO ジェリ マーティン-フリッキンジャー(Gerri Martin-Flickinger)氏は、開発中のOutlookのアドインを紹介しました。これはOutlookを使って予定表の会議出席依頼付きのギフトカードを送り、最寄りのスターバックスで会う約束をすることができるものです。

マーティン-フリッキンジャー氏は次のように述べています。「私たちは、店の外のユーザーとの関わり方について常に新しい方法を探しています。Officeを活用した取り組みは、ユーザーとつながるための新しい機会を提供してくれます。必要な時にコーヒーと会議を同時に準備できれば、ユーザーの時間を節約できます。Officeプラットフォーム上での開発は、デスクトップもしくはデバイス経由でお客様にすぐリーチし、新しい魅力的な方法でスターバックスの新しい体験を届けることが可能です。」

昨年秋に提供開始されたMicrosoft Graphは、働く人々の生産性をいかに向上できるかについての洞察を開発者が包括的に得ることを可能にします。マイクロソフトは、Microsoft Graphの6つの新しいAPIのプレビューを公開しました。これにより開発者はOffice 365のデータをサードパーティのソリューションにつなげることができます。例えば、ある拡張機能では、複数の人々の空き時間リストを自動的に集約して公開することで、より簡単に組織を超えた作業が可能です。

またリューは、対話型インタラクションが将来的にどのように進化し、開発者はどうすればユーザー同士の有意義な対話が可能になるアプリを迅速に開発できるかについて説明しました。新しいSkype for Business App SDK および Skype Web SDKの発表により、企業のWebサイトやデバイスから直接Skypeコールを統合できるようになり、ユーザーに提供できるサービスやコネクションが大きく向上します。

開発したアプリを直接WordやExcel、PowerPointリボンに設置できる新しい機能も紹介されました。

 

最後に、開発者が自分でコネクタを作成し公開できるOffice 365 Connectorsのポータルが公開されました。Connectorsは、人気のあるアプリやサービスから直接Office 365のグループチャットに、財務記録の更新やヘルプデスクのログなど関連するコンテンツを紹介します。このポータルは、Asana、Salesforce、Trello、Twitter、 UserVoice、Zendesk など数多くのアプリへのコネクタを提供します。

 

開発者とパートナーによるWindows、Azureおよび Officeのイノベーション

● グッゲンハイマーとDXチームの「チーフ ギーク」ジョン シューチャック(John Shewchuk)は、パートナーがマイクロソフトのプラットフォーム上でどのような開発を行っているか実演しました。俳優のケヴィン ハート(Kevin Hart)が登場するオープニングビデオをみた聴講者たちは、誰もが開発者になりたいとに思ったことでしょう。グッゲンハイマーとシューチャックは、マイクロソフトと開発者が直近で取り組んでいる、とても興味深いシナリオやツール、フレームワークを紹介しました。
● Muzik LLCの新しいSDK は、Muzikのヘッドホンを開発プラットフォームに変えます。ヘッドホンに搭載されたさまざまなセンサーとつながることで、開発者はWindowsやiOS、Android向けアプリの開発ができるようになります。
● HighspotのOffice 365 Graphへの対応およびアドインモデルについてのデモが行われ、組み込み可能なPower BIだけでなく、Buildの初日の基調講演で発表したMicrosoft Bot Frameworkに対応する予定であることを説明しました。
● DXの開発者であるリタ チャン(Rita Zhang)は、Pivotal Cloud Foundryを使って、既存のSpringベースのJavaアプリケーションを取り出し、Microsoft Azureへ移行することがいかに簡単かを紹介しました。またデモでは、マイクロソフトがMicrosoft Azure Java SDKへの支援を通し、Microsoft Azure Storage 用のS3Proxyをサポートできるよう投資をしてきたことも紹介しました。
● 新しいMicrosoft Edge の拡張機能パートナーとしてPinterest、Reddit Enhancement Suite、Ad Block、Ad Block Plus、LastPass、Amazon Assistant、Evernote、Vorlon.js 搭載の Page Analyzerなどが発表されました。
● スクウェア・エニックスと Io-Interactive ASは、「Hitman」の次世代ゲーミングの実現のためにAzureを利用し始めました。
● ユニバーサル Windows プラットフォーム向けのVuforiaの拡張現実SDK は、Microsoft HoloLens を含むWindows 10デバイスに対応しています。
● Nickelodeon、Dailymotion、NASCAR、HuluなどのXboxパートナーは、今年中にユニバーサル Windows アプリをXbox One向けに提供する計画を発表しました。
● Quest Instituteとマイクロソフトの協業によって、宇宙で活躍する初のWindows IoTの提供が実現しました。 カリフォルニア州サンノゼにあるValley Christian スクールの3人の生徒がデモを行い、国際宇宙ステーションで実施予定の金属の柔軟性テストを紹介しました。

 

【日本マイクロソフト株式会社について】
日本マイクロソフトは、マイクロソフト コーポレーションの日本法人です。マイクロソフトは、モバイル ファースト&クラウド ファーストの世界におけるプラットフォームとプロダクティビティのリーディングカンパニーで、「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとしています。
日本マイクロソフトは、この企業ミッションに基づき、「革新的で、親しみやすく、安心でき、喜んで使っていただけるクラウドとデバイスを提供する会社」を目指します。

マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフトWebサイトを通じて入手できます。

日本マイクロソフト株式会社 Webサイト http://www.microsoft.com/ja-jp/
マイクロソフトコーポレーション Webサイト http://www.microsoft.com/

* Microsoft、Windows、Azure、Cortana、Office 365、Skype、Xbox は、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。
* Windows の正式名称は、Microsoft Windows Operating System です。
* その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。

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