マイクロソフトの AI の旅路における次のマイルストーン

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ハリー シャム(Harry Shum)
Microsoft AI and Research Group エグゼクティブバイスプレジデント

当ブログは 2016 年 9 月 29 日に米国で発表されたブログの抄訳をベースにしています

Microsoft Ignite (リンク先英語)において、マイクロソフトがお客様の支援のために AI(人工知能)を広範に取り入れていることを発表しました。

この根本的変化に対するマイクロソフトのアプローチは、AI を民主化(リンク先英語)し、誰でも簡単にアクセス可能なものとし、価値を提供することです。マイクロソフトは、インフラストラクチャー、サービス、アプリ、エージェントにわたる AI スタックの構築、そして、消費者、エンタープライズ、開発者という主要なお客様にリーチすることにフォーカスしています。

忙しいプロフェッショナルが予定を忘れないようにするためのツール(リンク先英語)、外国の家族と言語障壁を気にせずに会話するためのツール、マルチタスキングを行うスマートフォンユーザーがテキストメッセージをより迅速に送信できるようにするためのツール(リンク先英語)などを構築しています。そして同時に、企業に対しては、構築するすべての製品とすべての意思決定に対してインテリジェンスを取り込むためのツール(リンク先英語)を提供しています。

本日、マイクロソフトはこの進化を加速するための新組織の設立を発表しました。Microsoft Research そして、Information Platform Group, Bing and Cortana 製品チーム、Ambient Computing and Robotics チームをまとめたもので、合計 5,000 人以上のコンピューターサイエンティストとエンジニアを擁するチームが完成しました。

私は研究チームと製品チーム両方での経験がありますが、この新グループには大変大きな可能性があると考えています。この発表により、AI はコンピューターサイエンスのサプライチェーンをシフトし、研究と製品の間の区別を付けにくくすることになるでしょう。AI 分野の総合的イノベーションは、隔離された研究室から生まれるのではなく、アルゴリズム、システム、体験におけるテクノロジの進化を、現実世界の大規模な作業と組み合わせることで生まれるものです。この新組織は、AI 分野におけるマイクロソフトのイノベーションを加速する機会を拡大し、お客様に対して真にインテリジェントなシステムと製品の提供に貢献するでしょう。私は、マイクロソフトは世界的に優秀なAI分野の人材を多く擁していると考えていますが、今後より多くの優秀な人材を惹きつけていくことになるでしょう。

25 年前に、ビル ゲイツ(Bill Gates) が Microsoft Research (MSR) を創立した時、最初の注力分野は音声認識、自然言語、コンピュータービジョンなどの AI でした。それ以来、マイクロソフトは投資を継続し、AI および機械学習などの関連領域で成果を達成してきました。最近では、音声認識(リンク先英語)と画像認識(リンク先英語)の両分野において、ディープラーニング使用し、新たな基準を打ち立てました。この成果は多くのマイクロソフト製品に取り込まれています。

マイクロソフトにおいて、AI の基礎研究の成果が製品やサービスを向上し、お客様を支援している例は枚挙に暇がありません。

検索エンジンの Bing は、研究者とエンジニア間の強力なパートナーシップ(リンク先英語)から長きにわたり恩恵を受けてきました。Microsoft Graph などの最新のブレークスルーも同じようなコラボレーション(リンク先英語)の結果です。

Skype Translator、チャットボット XiaoIce、Cortana バーチャルアシスタントといったツールも、機械学習、音声認識、自然言語処理に対する長年の投資がなければ実現不可能だったでしょう。今日、Cortana は 1 億 1,300 万人のお客様に使用されており、120 億件以上の質問に回答しています。

ビジネスの世界では、Cortana Intelligence Suite(リンク先英語)によって、AI の研究成果と Bing のイノベーションによって生まれた素晴らしい機会を活かすチャンスが生まれ、セキュリティを強化(リンク先英語)し、人々の感情(リンク先英語)を測定し、周囲の世界を認識することが可能になっています。

今週、マイクロソフトは、インフラストラクチャー分野における最新の動きとして、クラウド上の AI スーパーコンピューターを発表しました。さらに、開発者向けディープラーニングツールキット CNTK(リンク先英語)により、お客様はこのインフラストラクチャー上で迅速にAIモデルを構築することができます。

今回の発表は、世界に向けて AI を民主化するというマイクロソフトの旅路の次のステップを示すものです。サティア ナデラが申し上げたように、すべての人と組織に社会と経済の差し迫った課題を解決するためのツールを提供できるよう、マイクロソフトはAIを追求していきます。

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