デジタル アイデンティティに向けたパートナーシップ

デジタル アイデンティティに向けたパートナーシップ

[ブログ投稿日:2018年1月22日]

ペギー ジョンソン (Peggy Johnson)
Business Development 担当
エグゼクティブバイスプレジデント

米国、そして、海外において、投票権、ヘルスケア、住居、教育などの基本的権利は法的なアイデンティティの証明と結び付いています。法的証明がなければ権利を享受できません。しかし、世界の6人に1人はそれなしで生活しているのです(その大多数は女性、児童、難民にあたります)。法的文書の欠如は重要なサービスへのアクセスを不可能にするだけでなく、「アイデンティティギャップ」に囚われた人々を、強制移住や児童人身売買などより大きな問題のリスクに晒すことにもなります。

World Economic Forum での議論が始まる中、マイクロソフトにとっての最優先課題の1つに、アイデンティティに対するユニバーサルアクセスを提供することが挙げられます。そしてマイクロソフトは、テクノロジがこの課題を解決するための強力なツールであると考えています。昨年の夏、マイクロソフトは、Accenture と Avanade との協業により Microsoft Azure 上でブロックチェーンベースのアイデンティティ管理システムのプロトタイプを構築しました。これは、法的なアイデンティティ証明手段を欠く世界中の11億の人々を援助することを目的とした、官民共同のグローバル組織である ID2020 Alliance の支援のために行われました。われわれは、同団体のミッションに勇気づけられたというよりも触発されたというべきでしょう。

本日、マイクロソフトが公式に創設メンバーとしてID2020 に加盟し、さらにこの課題へのコミットメントを強化したことを発表します。100万ドルの寄附に加えて、安全でポータブルなデジタルアイデンティティシステムの開発推進と、政府および関連機関における実装支援のためのリソースと専門知識を提供していきます。

今後数カ月間で、マイクロソフトと、ID2020 Alliance のパートナー、そして世界中の開発者が、オープンソースで自己管理型の、ブロックチェーンベースのアイデンティティシステム構築のために協業します。これにより人々、製品、アプリ、サービスが、ブロックチェーン、クラウドプロバイダー、組織間を、横断して相互運用できるようになります。プロジェクトの規模拡大に伴い、マイクロソフトはアイデンティティ関連チームの専門知識を提供し、人々が自分の個人情報へのアクセス、公開、共用を直接コントロールできるようにします。また、取り組みの影響力を高めるための基準の確立も支援していきます。

ID2020 との協業ではまず来年、最も必要性の高い難民に向けたソリューションの試行を開始します。マイクロソフトは、難民問題が悪化する中で、強制移住者やその支援組織にテクノロジを提供することが重要であると考えます。過去2年間に、Microsoft Philanthropies は難民の支援と生活再建の援助を行う組織に3,300万ドル相当のテクノロジと資金を寄附しています。

アイデンティティギャップの解消は困難な課題です。様々な地域、業界、テクノロジの強化を越えた多くの人々と組織によるコミットメントが必要となります。しかし、安全なデジタルアイデンティティが実現され、すべての人に適切な権利と機会が提供されるための基盤を提供できる世界を想像すると、わくわくします。

 

ページ冒頭写真:マーシー コープス (Mercy Corps)

本ブログの原文はこちら(英語)

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