OpenAI、マイクロソフトと コンピューティングパートナーシップを締結 新しい Azure AI スーパーコンピューティング技術の構築へ

信頼性とエンパワメントに対する共通理念の下、複数年にわたるパートナーシップを締結
マイクロソフトは OpenAI に 10 億ドルを出資
OpenAI による新しい AI 技術の構築と汎用人工知能 (AGI) の確かな実現に向けて
プラットフォームの構築に注力

OpenAI の CEO サム アルトマン (Sam Altman)(左) と、マイクロソフトの CEO サティア ナデラ (Satya Nadella)

※本ブログは、米国時間 7/22 に公開された”OpenAI forms exclusive computing partnership with Microsoft to build new Azure AI supercomputing technologies” の抄訳です。

カリフォルニア州サンフランシスコ および ワシントン州レドモンド – 2019 年 7 月 22 日 – マイクロソフトと OpenAI は、大規模 AI システムにおける Microsoft Azure の機能拡張のために提携関係を結んだことを発表しました。両社は共に、世界における AI の役割を深く考え、安全で信頼性の高い倫理的な AI を構築し、一般向けに提供する方法を模索しています。今回の提携により、両社は AI の進化を加速させると共に、OpenAI が取り組んでいる汎用人工知能 (AGI) の開発を促進します。これにより、Azure プラットフォームはさらに強化され、開発者が次世代の AI アプリケーションを構築する際にも役立ちます。提携の内容は以下のとおりです。

  • マイクロソフトと OpenAI は、共同で新たな Azure AI スーパーコンピューティング技術を開発します。
  • OpenAI は、自社のサービスを Microsoft Azure 上に移行し、新たな AI 技術を開発することで、AGI の提供を目指します。
  • マイクロソフトは、OpenAI が新たな AI 技術を商用化する際の優先パートナーとなります。

両社は、Azure でこれまでにない規模の計算プラットフォームを構築することに注力します。同プラットフォームは、より高度化する AI モデルを訓練・実行し、マイクロソフトのスーパーコンピューティングテクノロジを基盤とするハードウェア技術を含んでおり、両社共通の倫理と信頼に対する原理を遵守します。これは、AI の進化が安心、安全、かつ信頼性の高い方法で実現されるための基盤となり、それこそが両社がパートナーシップを結んだ大きな理由です。

過去 10 年間、AI は、ディープニューラルネットワークの革新的な応用例と計算能力の向上により、視覚、スピーチ、言語処理、翻訳、ロボット制御、さらにはゲームなどの分野において、継続的に飛躍的進歩を遂げてきました。現代の AI システムは、訓練された特定の課題にはうまく対処できますが、いま世界が直面している最も困難な問題に AI システムで対応するには、複数の AI 技術を汎化した上で熟達させなければなりません。Open AI とマイクロソフトは、現時点で解決が困難だとされている気候変動や、よりパーソナライズされた医療や教育といった世界的な課題を含む、多領域にわたる問題の解決を、AGI が人間と協力して支援するというビジョンを描いています。

OpenAI の CEO、サム アルトマン (Sam Altman) は、「AGI の構築は、人類史上最も重要な技術開発となるでしょう。人類の軌跡を形作る可能性も秘めています」と語ります。「OpenAI のミッションは、AGI 技術が人類すべての役に立つようにすることです。そこでマイクロソフトと協力してスーパーコンピューティングの基盤を構築し、その基盤上で AGI を開発する予定です。OpenAI では、AGI が安心かつ安全に展開され、その経済的利益が幅広く行き渡ることが重要だと考えています。マイクロソフトもこのビジョンに深く賛同してくれることを嬉しく思います」

マイクロソフトの CEO、サティア ナデラ (Satya Nadella) は、「AI は現代における最も変革的な技術のひとつで、世界で最も差し迫った課題の多くを解決する可能性があります」と述べています。「OpenAI の画期的な技術と、新たな Azure AI スーパーコンピューティング技術を組み合わせることで、AI の安全性を常に最優先としつつ、AI の民主化を目指したいと考えています。そうすることで、誰もが AI の恩恵を受けられるようになるのです」

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