マイクロソフトの AI を活用した Snow Leopard Trust が手掛ける絶滅危惧種の保護活動

※本ブログは、米国時間 8/19 に公開された ”The Snow Leopard Trust helps protect a threatened species with Microsoft AI” の抄訳です。

ユキヒョウを絶滅から守ることは、その性質を考えると簡単な作業ではなく、どれだけユキヒョウが生息存するかを知ることから始まります。壮大な、ふわふわした尾を持つこの猫は、極寒の不毛の高地に住んでいます。そして、彼らは「山の幽霊」の愛称で呼ばれているほどわかりにくいのです。シアトルに拠点を置く世界的な保全非営利団体「Snow Leopard Trust」にとって、カメラ トラップは絶滅危惧種を研究する最も効率的な方法の 1 つです。

中央と南アジアの生息地に設置され、非営利団体のカメラは何十万枚もの写真を生成します。画像の多くは、ユキヒョウではなく、ヤギ、ラクダ、馬、さらには揺れ草のものであり、カメラの熱とモーションセンサーを反応するものは何でもです。膨大な写真から画像を選別することは、ユキヒョウの有無にかかわらず伝これまで長く時間要する、退屈な手動タスクの一つでした。

しかし、Snow Leopard Trust は現在、Microsoft AI を活用して画像を分析し、目撃情報のデータベースにソートする作業を 10 日間要してしていたものを 10 分で行っています。

「画像の分析は、これまで私たちの時間のかなりの部分を占めていました」と、非営利団体のシニア地域生態学者、Koustubh Sharma は言います。キルギスに拠点を置く Sharma は、12 年間、ユキヒョウについてカメラトラップを通じて研究しています。

「画像を自動的に分析し、データベースを作成することによって、Microsoft AI は私たちのような小規模なチームに、より多くの調査を行い、より良いデータを収集する時間を提供してくれるようになりました」ユキヒョウを保護する 12 カ国の政府の同盟組織からなる.世界ユキヒョウ&生態系保護プログラムのコーディネーターでもある Sharma は言います。

Azure Machine Learning エンジニアによって構築された画像分類システムは、Sharma と彼のチームが時間を節約し、重要なデータに迅速にアクセスし出来ることで、密猟、鉱業、気候変動およびその他の脅威からユキヒョウを保護するためのリソースへより時間を費やすことに役に立っています。技術の次のステップは、個別のマーキングに基づいて、ユキヒョウ1頭1頭の識別を自動化することです。

Sharma は、何頭のユキヒョウが現在この地球上に生息しているのか誰もわからない状態であり、現在のデータを総合して「推測」するとしたら 3,000 から 7,000 であると言います。

「ユキヒョウの数を知る唯一の方法は、より多くのカメラトラップを行うことです。調査が拡大するにつれて、データの量も増え、地球上で最も美しく、見えにくい動物の 1 つを保護する上で、AI はさらに重要になります。」

ユキヒョウは、人間の大規模なコミュニティに水を提供する山岳生態学の重要な「温度計」でもあるため、非営利団体の仕事は人間にとっても重要です。

「ユキヒョウの有無は、すべての生態系がうまくいっているかどうかを示しています」と、Sharma は言います。「カメラを使ってユキヒョウの個体群を調べることを通じて、生態系全体の保護にも取り組んでいるのです」

マイクロソフトの AI がユキヒョウを救い、世界中のイノベーションを促進する(英語)方法について詳しくは、こちらをご覧ください。

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