山口フィナンシャルグループが、中堅中小企業の活性化に向けてデジタルトランスフォーメーション推進を加速

山口銀行、もみじ銀行、北九州銀行の勘定系、情報系システムの顧客データを統合し、“地銀初” パブリッククラウド上に PaaS で構築

株式会社山口フィナンシャルグループ (本社: 山口県下関市、代表取締役社長: 吉村猛、以下 YMFG) は、株式会社ブレインパッド (本社: 東京都港区、代表取締役社長: 草野隆史、以下ブレインパッド) および、日本マイクロソフト株式会社 (本社: 東京都港区、代表取締役 社長: 吉田仁志、以下日本マイクロソフト) の協力のもと、山口・広島・北九州地域の中堅中小企業の活性化に向けて、デジタルトランスフォーメーション推進を加速します。

YMFG は、傘下の山口銀行、もみじ銀行、北九州銀行の勘定系、情報系システムの顧客データを集約し、「統合データベース」として、パブリッククラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上に構築しました。複数の銀行のデータを統合し、パブリッククラウドの PaaS を活用したデータ分析基盤の構築は、地銀で国内初の取り組みとなります。

「統合データベース」は、全社員のデータ活用によるデータドリブン化への変革と、地域企業の活性化に向けた事業コンサルティングに活用します。また、自社のデータ分析の知見やノウハウを蓄積して、このノウハウと「統合データベース」を複合した価値提供で、地域の中堅中小企業のデジタルトランスフォーメーションによる活性化を支援します。

■ 背景

地方において、少子高齢化や都市部への若年人口流出、事業の後継者不足等により、産業の衰退やデジタル化の遅れが課題となっています。その中で地域金融機関が地元経済の発展に向け果たすべき役割は年々大きくなってきています。

その環境のもと、山口フィナンシャルグループは、「志を以って地域の豊かな未来を共創する」を企業ミッションに掲げ、金融の枠を超え、圧倒的な当事者意識を以って地域を巻き込み、社会課題を解決するリージョナル・バリューアップ・カンパニー (地域価値向上会社) を目指しています。

地域企業、産業の活性化の為には、地域企業の事業コンサルティングという領域まで支援を広げる必要性があり、その支援に IT やデジタルデータの活用が不可欠となっています。

■ 山口フィナンシャルグループのデジタルトランスフォーメーションと地域の中堅中小企業の活性化支援

YMFG は、自社のデジタルトランスフォーメーションにおいて、2019 年 1 月に統合型情報共有クラウドサービス Office 365 を導入し、まずは社員の生産性を高める働き方改革の取り組みを開始しました。

またグループ全社員がデータを活用できるようにするため、2018 年 11 月に「統合データベース」を構築するプロジェクトを開始しました。山口銀行、もみじ銀行、北九州銀行の各行の勘定系、情報系システムの共通化が進んでいる一方で、システムが取り扱うデータの管理・活用は、共通化されていない状況でした。

「統合データベース」のプラットフォームとして、すばやく基盤を完成させるための「迅速性」、基盤の変更やデータの追加が容易に行える「柔軟性・拡張性」、重要データの取り扱いに耐えうる「信頼性・セキュリティ」という 3 つの理由で、Microsoft Azure が選定されました。

2019 年 7 月に「統合データベース」が完成し、従来、データ分析の準備に 1~2 週間の期間がかかっていたものを、即時に社員自身が分析できるようになりました。「統合データベース」で、社員は自ら SQL を実行して即時に自由分析ができるようになるだけでなく、データ分析ツールの Power BI によって定型レポートを参照することも可能となりました。

勘定系システムにある金融資産のデータを分析することで、地域企業が抱える課題を可視化し、この課題を解消できる企業と結ぶ橋渡しとしてのビジネスマッチングも行っています。

今後は、「統合データベース」の構築に際して新たに導入したブレインパッドのレコメンドエンジン「Rtoaster」を活用して、ユーザーニーズにマッチした商品レコメンドなどの展開も計画しています。

■ 各社の役割

YMFG は、データ分析の知見やノウハウを蓄積して、このノウハウと「統合データベース」を複合した価値提供で、地域の中堅中小企業のデジタルトランスフォーメーションによる活性化を支援します。

ブレインパッドは、自社のデータ活用とシステム構築双方の技術力および豊富なノウハウを活かし、YMFG が求める「迅速性」「柔軟性・拡張性」「信頼性・セキュリティ」を兼ね備えた統合データベースの構築とデータ活用支援を行いました。

日本マイクロソフトは、Office 365 活用支援、クラウド人材育成に向けたトレーニング、ワークショップやデザインシンキングの実施、Office 365 および  Microsoft Azure の円滑な導入を技術コンサルティングにより支援しました。

統合データベースのシステム構成図

YMFG は、山口・広島・北九州地域の中堅中小企業のデジタルトランスフォーメーションによる、産業の活性化を目指します。ブレインパッドおよび日本マイクロソフトは、YMFG の取り組みをテクノロジー面で支援します。

【株式会社山口フィナンシャルグループ】
山口フィナンシャルグループは、広島・山口・福岡の県境を越えたエリアに 3 つの銀行ブランドを持つ広域金融グループです。全国でもいち早く広域統合を実現し、3 つの銀行ブランドでそれぞれの地域に深く根ざしながら、証券、コンサルティング、リースなどの様々な金融サービスを的確なタイミングで提供することで、地域とともに成長していける金融グループを目指しています。近年では、地方創生コンサル会社や資産運用会社、ライフプランニング会社の設立等、他に例を見ない独自の取組により地域に密着し、高品質な金融サービスを提供していく中で、地域金融の新しいビジネスモデルを創り出すことに挑戦しています。

【株式会社ブレインパッド】
ブレインパッドは 2004 年の創業以来、AI、ビッグデータなどの言葉が広まる前から、データ活用のリーディングカンパニーとして、アナリティクスとエンジニアリングを駆使し、企業のビジネス創造と経営改善をご支援しています。支援実績は、金融・小売・メーカー・サービスなど幅広い業種を対象に 1,000 社を超え、データ活用のコンセプトデザインから運用による成果創出までをトータルに支援することで、データを価値に変えるお手伝いをしています。

【日本マイクロソフト株式会社】
日本マイクロソフト株式会社は、マイクロソフト コーポレーションの日本法人です。マイクロソフトは、インテリジェントクラウド、インテリジェントエッジ時代のデジタルトランスフォーメーションを可能にします。「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとしています。
日本マイクロソフトは、この企業ミッションに基づき、「革新的で、安心して使っていただけるインテリジェントテクノロジを通して、日本の社会変革に貢献する」企業像を目指します。

* Microsoft、Azure、Office 365 は、米国 Microsoft Corporation の、米国およびその他の国における登録商標または商標です。
* その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
*「Rtoaster」は、ブレインパッドが開発・提供する最先端のレコメンドエンジンが搭載されたプライベート DMP です。

マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフト Web サイトを通じて入手できます。

日本マイクロソフト株式会社 Web サイト http://www.microsoft.com/ja-jp/
マイクロソフトコーポレーション Web サイト http://www.microsoft.com/

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