コミュニケーション担当コーポレートバイスプレジデント
フランク X ショウ (Frank X. Shaw)
※本ブログは、米国時間 10 月 12 日に公開された ”Microsoft Igite: A showcase of products to help customers be more efficient and productive” の抄訳を基に掲載しています。
ここ数年間は、私たちの社会、世界経済、政治情勢、テクノロジ、働き方などが大きな影響を受ける劇的な変動の時でした。新たな課題に対応するために、企業はテクノロジプロバイダーに自社の成功を託しています。
このような背景から、今年の Microsoft Ignite では、Microsoft Cloud による、お客様が ”do more with less”、より少ない労力でより多くのことを行えるようにするための支援にフォーカスしています。今日の不透明な経済環境において、企業はより良い結果を得るために、軋轢を抑え、より多くの選択肢を提供しながら、仕事のやり方を変えたいと考えています。
Microsoft Ignite は、マイクロソフトとそのパートナー、テクノロジ意思決定者、IT 実装担当者のために、来るべき未来を紹介するイベントです。Microsoft Ignite で発表される製品とアップデートは、お客様、パートナー、開発者がマイクロソフトのテクノロジを最大限に活用できるようにすることを目的にしています。
インフラ、データ、ハイブリッドワーク、開発者ツール、セキュリティなど、テクノロジスタックのあらゆる層で、Microsoft Cloud は、企業をより安全にし、従業員がより容易かつ効率的にタスクを完了できるよう、ベストオブカテゴリー製品とベストオブスイートソリューションを提供することを確信しています。
マイクロソフトは、これらの製品が、通常のワークフローに組み込まれることで、ビジネスへの有用性が最大化されることを知っています。そのため、AI テクノロジ全般、Microsoft 365、開発ツール、Microsoft Cloud、セキュリティ製品に多大な投資を行っています。これらはすべてお客様にとって重要な存在であり、そのため、マイクロソフトはお客様をより良く支援できるようリソースを調整しています。
それでは、Microsoft Ignite で発表される 100 以上のサービスやアップデートの一部をご紹介しましょう。
すべてのお客様に対応するインフラ
今年初めに Microsoft Intelligent Data Platform を発表した時、マイクロソフトのデータベース、分析、データガバナンスの各サービスを統一し、お客様が手を煩わせることがないようにすることを目指しました。断片化したデータワークロードをつなぎ合わせるというやっかいな問題を解決し、お客様がより迅速にビジネスインサイトを獲得し、最も重要なことに時間を費やせるようにしました。このプラットフォームは現在拡大中であり、12 社のパートナーがエコシステムに参加しています。
拡張性の高いエンタープライズグレードのサーバーレス分散型データベース Azure Cosmos DB は、すでにあらゆる規模のミッションクリティカルなアプリケーションにおいて、世界のどこにいるユーザーにもスピードと可用性を提供し、地理的可用性、拡張性、分散性を高めています。
今回、オープンソースのデータベースエンジンとして人気の高い PostgreSQL の分散データベースサポートを追加しました。これにより、PostgreSQL の開発者は Azure Cosmos DB のスピード、スケール、パフォーマンスを活用でき、オープンソースの開発者は構造化データと非構造化データの両方に 1 つの使い慣れたデータベースサービスでアクセスできるようになります。
ハイブリッドクラウドやマルチクラウドの提供により、Azure Kubernetes Service のオンプレミスで展開する新機能や Azure Arc によるエッジでの展開を含め、お客様がどこにいても Azure の能力を活用できるようにします。また、全機能を搭載したインフラへの投資も継続しており、Azure パブリックマルチアクセスエッジコンピュートを本日より提供開始します。本製品は、AT&T などの通信事業者が米国の都市で 5G サービスを提供するのに役立っています。
また、開発者にクラウドベースですぐに使えるワークステーションを提供する Microsoft Dev Box 用 Visual Studio イメージのプレビューも発表します。Dev Box を作成すると同時に Visual Studio が利用できるため、開発者は時間を節約し、重要なコーディング作業に集中できるようになります。
AI のパワーを活用する
Azure AI プラットフォームの一部である Azure OpenAI Service において、テキストや画像を使ってカスタムイメージを生成できるモデル DALL-E 2 への招待制アクセスを提供します。DALL-E 2 モデルの追加により、Azure OpenAI Service のお客様は、Azure が提供するセキュリティ、コンプライアンス、責任ある AI 基準により、ユースケースの幅を広げることができます。対象のお客様は、簡単なテキストを入力するだけで、コンテンツ、画像、コードを生成し、ビジュアルアイデアを実現できるようになります。
Power Automate により、マイクロソフトは、AI の力を使って、日常的な自然言語によりワークフローを簡素化します。ユーザーは、自然言語によるリクエストに対応したクラウドフローを作成できます。ここでは、AI がローコードをノーコードにできるよう支援し、より多くの人が様々なタイプの自動化を迅速構築できるようにしてくれます。
Microsoft Syntex により、Microsoft 365 や Azure、Power Platform、Microsoft Purview など、Microsoft Cloud 全体のオファリングが統合されます。Syntex は、大量のコンテンツを自動的に読み取り、タグ付けし、インデックスを作成し、検索、アプリケーション、そして、再利用可能な知識として、背景情報に基づいて必要とみなされる場所につなぎます。人を中心に据えて、コンテンツをコラボレーションや eSignature のようなワークフローに統合できます。
Microsoft Intelligent Document Processing は、AI Builder と Power Automate を活用し、ノーコードでエンドツーエンドの文書処理を実現します。文書の処理は手間がかかるプロセスですが、AI Builder はそれを自動化し、作業者はより優先度の高い業務に集中するための時間を取り戻すことができます。
営業担当者が外出先やデジタル会議で過ごす時間が増える中、Dynamics 365 Sales Enterprise と新しくリリースされた Viva Sales では、会話インテリジェンスを無料化します。会話インテリジェンスは、営業担当者にインサイトを提供し、アナリティクスとデータサイエンスにより生産性を高め、管理業務に費やす時間を削減し、顧客と対話するための時間をより長くできるよう支援します。
新しい仕事の世界で組織の成功を支援する
Microsoft Ignite では、物理的スペースの利用を最適化する新しいワークプレイスアプリ、Microsoft Places を発表します。マイクロソフトによる最新の Work Trend Index 調査では、従業員の 80% 以上がお互いに会うためにオフィスに通勤すると回答しています。Places は、同僚がいつオフィスに来るか、どのような会議が対面に最適かなどに関する洞察を提供します。
インテリジェントリキャップにより、すべての会議でバーチャルアシスタントの支援を得られるようになります。AI を活用して、会議の内容に基づいてタスクを割り当てたり、議事録のチャプターを自動生成したり、録音から得られたパーソナライズされたインサイトを共有したりすることで、ユーザーは自分に最も重要な情報を発見できるようになります。
インテリジェントリキャップは、他の新機能とともに、別売の Teams Premium アドオンの一部として提供されます。
Microsoft Edge では、より快適なワークライフを実現するための、直観的な体験への投資を続けています。Microsoft Edge Workspaces は、グループで同じウェブサイトや最新の作業ファイルをまとめて閲覧できる共有ブラウザタブです。たとえば、既存のプロジェクトに新しいチームメンバーが加わることになったとしましょう。電子メールで大量のリンクやファイルを送る代わりに、Microsoft Edge Workspaces へのリンクを共有することで、関連するすべてのファイルやリンクをブラウザのタブとして開けるようになります。チームでの作業中も、タブがリアルタイムで更新されるため、全員が同じ情報にアクセスできます。
包括的セキュリティとは、働く場所によらず、すべての人を守ることを意味します
新たに提供される Defender for DevOps は、テクノロジ業界が直面する最大の問題の 1 つ、すなわち、セキュリティを考慮して作られていない新規およびレガシーコードが、攻撃者に直ちに悪用される可能性に対処しています。企業は、アプリケーションを構築している段階からセキュリティを確保できます。開発者は、外部ソースからコードを入手したり、大規模なアプリケーション チームと連携したりする場合でも、セキュリティの脆弱性に先手を打ち、より安全なソリューションを提供できることを確信できます。
また、Power Platform Managed Environments の提供により、IT 管理者は、ローコードの実装に対するガバナンスとセキュリティ機能を維持できるようになり、企業は、ローコードを広く導入してイノベーションを促進し、チームは、セキュリティを心配することなく大規模な開発作業ができるようになります。
マイクロソフトは、人、組織、アプリケーション、さらにはスマートデバイスがリアルタイムでアクセスの意思決定を行えるようにする接続型ネットワークである、未来のアイデンティティシステムの構築で企業を支援しています。
Microsoft Entra により、複数のクラウドプラットフォームを横断して、安全に動作するように設計された ID とアクセス管理ソリューションを導入します。Microsoft Entra Identity Governance は、適切なユーザーが適切なリソースに適切なタイミングでアクセスできるよう、組織を支援します。Entra Identity Governance では、Workload Identities が、アプリやサービスなどのデジタルワークロードの ID を制御・保護し、クラウドリソースへのユーザーアクセスを制御し、証明書ベースの認証により、お客様はフィッシング防止認証を容易に導入できます。
Microsoft Ignite で行われる発表の詳細については、サティア ナデラ (Satya Nadella)、スコット ガスリー (Scot Guthrie)、パノス パネイ (Panos Panay)、ジャドソン アルソフ (Judson Althoff)、アリサ テイラー (Alysa Taylor)、バス ジャッカル (Vasu Jakkal) のセッションを是非ご覧ください。さらに、Book of News で 100 以上の製品発表を見ることができます。また、以下の製品別ブログで、これのテクノロジがどのように使われているか、より詳しく知ることができます。
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