Microsoft Copilot for Finance を発表 – 財務を変革するために設計された Microsoft 365 の最新 Copilot 製品

Microsoft Copilot for Finance を発表 -財務を変革するために設計された Microsoft 365 の最新 Copilot 製品

ビジネスアプリケーション & プラットフォーム担当 コーポレートバイスプレジデント チャールズ ラマナ (Charles Lamanna)

※本ブログは、米国時間 2 月 29 日に公開された “Introducing Microsoft Copilot for Finance – the newest Copilot offering in Microsoft 365 designed to transform modern finance” の抄訳を基に掲載しています。

本日マイクロソフトは、Microsoft Copilot for Finance のパブリックプレビューを発表します。Copilot for Finance は、特定の業務向けに Microsoft Copilot for Microsoft 365 を拡張して設計された最新の Copilot 製品で、財務部門が日常業務に取り組む手法を変革します。Copilot for Finance は、現在一般提供されている Copilot for Sales および Copilot for Service と同様、AI を活用して役割ベースのワークフローを自動化し、推奨事項を提案し、業務の流れの中でガイドに基づいたアクションを提供します。

財務部門は、企業の方向性に影響を与える戦略的意思決定の重要なパートナーです。財務部門のリーダーや同チームの 80% は、自身の役割に関する作業以外でより戦略的な業務に取り組まなくてはならないという課題に直面しています [1]。しかし、財務プロフェッショナルの 62% は、データ入力やレビューの繰り返しという単調な作業で身動きが取れないと述べています [2]。Copilot for Finance は、財務業務を合理化し、ワークフローを自動化し、業務の流れの中でインサイトを提供できるため、財務部門は事業に対する助言や洞察を届けるといったより戦略的な役割を果たす時間が確保できるようになります。

Copilot for Finance には Copilot for Microsoft 365が含まれています。これにより、Excel や Outlook のほか、幅広く使われている生産性アプリケーションに、財務担当者向けのワークフローとデータに特化したインサイトが多数追加されます。Copilot for Finance は、Microsoft Dynamics 365 や SAP といった従来のエンタープライズリソースプランニング (ERP) システムや Microsoft Graph などの既存財務データソースから重要なコンテキストを利用しています。

本日発表したパブリックプレビュー版の Copilot for Finance には、財務業務を強化するにあたって重要となる機能が複数採用されています:

  • 財務アナリストが自然言語プロンプトを使って Excel で迅速に差異分析を実施し、データセットの異常やリスク、値の不一致などを確認できるようにします。こうした分析により、財務部門はビジネスリーダーに対し、計画していた財務成果を達成した部分や上回っている部分、また下回っている部分とその理由について、戦略的インサイトを提供できるようになります。
  • データ構造比較の自動化とガイド付きトラブルシューティングにより、Excel での調整プロセスを簡素化し、インサイトから行動に移せるよう支援します。これにより、財務記録の信頼性と正確性が担保できます。
  • 残高証明や請求書など、該当するお客様の口座の詳細について完全な概要を Outlook にて提供し、回収プロセスを迅速化します。
  • Excel の生データをプレゼンテーション用のビジュアルやレポートに変換し、Outlook や Teams で共有できるようにします。

Microsoft Copilot で業務変革に取り組むお客様

特定の業務向けに設計された Copilot 製品は、役割に応じた関連データとワークフローによってインサイトからインパクトを引き出すという、共通の課題に取り組む従業員を支援します。最新の Work Trend Index 調査では、人がデータに溺れていることが明らかになっています。1 日のおよそ 4 分の 1 が情報検索に費やされており、1 日に消費する情報のうち仕事に必要とみなされるものは約 50% にとどまっているのです。さらに、最近の調査で、営業や財務、サプライチェーンといった職種は、役割特有のニーズを抱えていることがデータからわかっています。

Copilot は、マイクロソフトの責任ある AI の原則に従い、さまざまなデータソースから積極的にインサイトや推奨事項、ガイダンスを導き出しつつ、情報とアプリケーションのサイロを解消します。Microsoft Copilot Studio を利用すると、Copilot for Microsoft 365 とその役割ベースの拡張機能の中で、企業がビジネスプロセスに合わせて Copilot をさらにカスタマイズできるようになります。

Copilot for Sales は、すでに 3 万以上の組織で営業担当者を支援しています。電通、Lumen TechnologiesNorthern TrustSchneider ElectricVisa をはじめとする数百の企業が、営業、サービス、財務といったさまざまな部門で Copilot を活用し、従業員がより多くのことを達成できるようにしているのです。

ここで、一部の企業からのコメントを紹介します。

  • 「人工知能は、企業のオペレーションと繁栄の手法を変革しつつあります。電通では、倫理的で責任ある AI の原則によって定義されたフレームワークで、生成 AI の力を全従業員に提供する方法を常に模索しています。Microsoft Copilot for Microsoft 365 と Microsoft Copilot for Sales で従業員の能力を高めるため当社が定義した既存のユースケースに基づき、Microsoft Copilot for Finance のプレビューに参加できることをうれしく思います。当社では、Copilot for Finance が日常的なプロセスを最適化することで、財務担当者への影響力を加速させる可能性があると考えています」電通 ファイナンスサービス担当グローバルディレクター キャロライン アイザックス (Carolyn Isaacs)
  • 「Northern Trust のデジタルワークプレイス変革は、当社の従業員がお客様に提供するサービスを強化し最適化するテクノロジによって、従業員の能力を高めることがベースとなっています。Microsoft Copilot for Service の導入は、この変革への取り組みにおけるマイルストーンとなります。この AI を活用したソリューションが、顧客関係組織を最新化し、従業員のプロセスを合理化し、顧客体験を向上させる可能性があると期待しています」Northern Trust アセットサービス担当 グローバルデジタルワークプレイス戦略責任者 シニアバイスプレジデント シェイリン オティコール (Shaelyn Otikor)
  • 「Visa は、これまで AI を取り入れてきた 30 年の歴史に基づき、生成 AI を全社に展開する取り組みを進めています。この取り組みによって従業員の能力を高め、カード会員や加盟店、そしてより広範なエコシステムへのサービス提供や保護を実現する新しいソリューションを開発する予定です。当社では、従業員が Microsoft Copilot for Microsoft 365 の広範な展開を受け入れている様子を確認できており、これからも従業員にテクノロジを活用する新たな手法を提供し、働き方やお客様へのサービス方法を変革したいと考えています」Visa 最高情報責任者 ドン ホブソン (Don Hobson)

マイクロソフトも AI を活用している組織として、Copilot for Sales と Copilot for Service を駆使して営業担当者と代理店のワークフローを改善し、顧客体験を変革しています。

  • Microsoft Copilot for Sales は、営業担当者が AI による支援で得たインサイトと推奨事項を活用し、より迅速に契約を締結できるようにします。Copilot for Sales を少なくとも毎週使用しているマイクロソフトの営業担当を対象とした当社の調査では、Copilot for Sales によって生産性が高まり、平均して 1 週間あたり 90 分の時間短縮につながっていることがわかりました。また 67% が、お客様への対応時間を増やすことができたと回答しています。
    • AI を活用した営業組織がより成功している組織となっていることを、私たちは目の当たりにしてきました。Copilot for Sales は、当社のグローバルセールスチームのタスクを簡素化し、時間短縮を支援しただけでなく、AI を活用して得たインサイトや、お客様ごとにパーソナライズされ最適化された推奨事項によって、お客様との関係強化にも貢献していますマイクロソフト エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフコマーシャルオフィサー ジャドソン アルソフ (Judson Althoff)
  • Microsoft Copilot for Service は、AI によってコンタクトセンターを最新化することで、サービス体験の強化とサービス担当者の生産性向上を実現しています。世界最大規模であるマイクロソフトのカスタマーサービス部門では、Copilot in Dynamics 365 Customer Service を使用し、2 つのカスタマーサポート領域で案件にかかる時間 (チャットでお客様の課題を解決するのに要した時間) を平均 12% 短縮しました。Copilot を当社内で展開することで得られた利益とユースケースを活用し、今後の Copilot for Service の展開と機能拡充を行ってまいります。
    • 「生成 AI は、マイクロソフトのコンタクトセンターを大きく変えました。担当者が情報検索する時間は短縮され、複雑な課題を解決しようとするお客様の支援により多くの時間を充てられるようになりました。また、新任の担当者も多大なメリットを享受しており、自らの役割に自信と能力を感じるようになっています。これにより、新人研修の時間が短縮され、仕事の満足度も向上しました」マイクロソフト カスタマーエクスペリエンス & サクセス担当コーポレートバイスプレジデント マラ アナンド (Mala Anand)
  • Microsoft Copilot for Finance は、財務プロセスを合理化し、インサイトを引き出してより適切な情報に基づいた意思決定へと導きます。マイクロソフトのワールドクラスの財務組織は、長年 AI や自動化ツールの採用を優先することで、業務を最新化し、財務リスクを低減し、戦略的インサイトによって企業の優先事項を支えてきました。同チームは、Copilot for Finance の製品機能とロードマップの情報源ともなっています。
    • 当社の財務組織は、他の組織と同様、より効率的かつ効果的に業務ができるようなテクノロジを模索しています。Microsoft Copilot for Finance の最初の顧客として、当社自身の取り組みを追跡できることをうれしく思いますマイクロソフト モダンファイナンスリード コーリー ホルンシリク (Cory Hrncirik)

あらゆる規模の企業が、AI の実験段階を超えて Microsoft Copilot の採用へと動き出しており、お客様との取引や重要な業務に最も近い担当者の能力を戦略的に高め、新たな事業価値を生み出そうとしています。新しい Copilot for Financeは、aka.ms/CopilotforFinancePreview から利用できます。

[1] Future of Finance Trends (財務の未来に関するトレンド) | Microsoft Dynamics 365
[2] Metric of the Month: Time Allocation in Finance (今月の指標: 財務における時間配分) | CFO

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