New in AI – 2019年2月14日
自然災害対策 ~ AI ができること~: より多くの命を救うために
2011 年 3 月、日本周辺における観測史上最大の地震が発生しました。そして、この地震が誘発した津波は被災地一帯に壊滅的な被害を与えました。死者数は 2 万人を超え、より効果的な自然災害への対応手段として、テクノロジーの有効活用が求められるようになりました。被害状況の把握は緊急対策の策定に非常に有効ですが、伝統的な現地調査方法で行うと時間がかかりすぎます。そこで、東北大学災害科学研究所の研究員であるバイ・ヤンビン氏と研究チームは、マイクロソフトの最新のコンピュータービジョン技術を応用し、被災地における被害情報を自動的に提供する AI 駆動型システムを開発しました。この技術を活用することで救援隊員は迅速で効率的な緊急対応が可能になります。
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AI でキュウリ栽培、持続可能な農業への挑戦
国連の調査結果によると、世界中で 8 億人以上が日々の食料調達に苦しんでいます。世界の食糧需要を満たすために必要となる資源が不足しているためです。マイクロソフト リサーチのチーム Sonoma は、国際自律型温室チャレンジの一環として、自律型温室ハウスのコンペティションに参加し、土地と水の使用を最小限に抑えながら、より安全で迅速な食料生産に挑戦しました。IoT センサーと AI を利用し遠隔で温室ハウスを管理した Sonoma は、参加者の中でも最高の純利益と持続可能性を実現し、AI チームとして、プロの生産者を唯一上回り、コンペティションで優勝しました。
AI 変革 in ケニア: 変わる小規模農家
ケニアの農地のうち、天水農業に適した土地はわずか 17% しかありません。それに加えて、限られた電力と高価な軽油が、かんがい農業への移行を難しくしています。この現状を AI と IoT 活用で打開したのがケニア SunCulture 社の太陽光発電 RainMaker2 ポンプソリューションです。RainMaker2 ポンプソリューションは、農地の土壌水分、ポンプ効率、太陽電池のストレージなどのデータを収集し、Microsoft Azure の機械学習ツールを通して、シンプルで正確なかんがいに関する推奨値をリアルタイムで農家に直接提供します。このソリューションを導入した農家は平均して、収穫量が 300%、年収が 10 倍に増えています。
AI side notes:
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- アジアの進歩を推進: AI の力と可能性
- Microsoft 365 の新機能でプライバシー規制の波に備える
- マイクロソフトが SciKit-learn コンソーシアムに参加
- マイクロソフト× Remarkable: AI スタートアップをサポート
- 信頼できる AI エコシステムを構築する
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