Build 2026: 信頼できる開発プラットフォームとして、進化する Windows

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著者: パヴァン ダヴルリ (Pavan Davuluri) / エグゼクティブ バイス プレジデント、Windows + Devices

※本ブログは、米国時間 2026 年 6 月 2 日に公開された “Build 2026: Furthering Windows as the trusted platform for development”  の抄訳を基に掲載しています。 

Build は、私たちにとって毎年最も楽しみな瞬間の 1 つです。世界中の開発者コミュニティとつながり、私たちが取り組んできた成果を共有する機会だからです。

この 1 年、私たちは Windows でできることの可能性を広げようとしている多くの開発者と対話してきました。そこで一貫して寄せられたのは、開発者それぞれの状況に寄り添い、余計な手間を減らし、ローカルでもクラウドでも、またプラットフォーム、言語、フレームワークを問わず、どこでどのように開発するかを柔軟に選べるプラットフォームを求める声です。そうしたフィードバックが、本日発表する内容すべての土台になっています。

優れた開発は、しっかりとした基盤と優れた開発体験の上に成り立ちます。私たちは Windows 11 の品質をさらに高めるとともに、エクスプローラー、スタート、検索を含むシェル全体で、Windows をより安全で信頼性の高いものにすることに注力しています。目指しているのは、認知負荷を減らすというシンプルなことです。最新のアプリを構築する場合でも、AI エージェント主導のワークフローを試す場合でも、私たちは、今日の実際の開発の進め方に合った、より柔軟で高機能な Windows を提供していきます。さらに、AI がソフトウェア開発のあり方を変え続ける中で、デバイス上でもクラウドでも、あるいはその両方でも、最も適した場所で AI ワークロードを安全に実行できるよう、私たちは大きく投資しています。私たちの目標は、皆さんのアイデアを加速させるプラットフォームを提供することです。 

Build で発表する Windows プラットフォームの新機能

  • 開発者向けに最適化された、より速く構築し、リリースするための Windows 11 体験。
    • Coreutils for Windows — Windows 上でネイティブに動作する Linux 風のコマンドライン ユーティリティ群。一般提供を開始。
    • WSL containers — 使い慣れた CLI と API を使って Linux コンテナーを作成、実行、操作できる組み込み機能。まもなくパブリック プレビューを予定。
    • Windows Development Skills — WinUI3 スキルと WinApp CLI を使って、優れたネイティブ Windows アプリをエンドツーエンドで構築するための構造化された知識をエージェントに提供。一般提供を開始。
    • Intelligent Terminal — お気に入りのエージェントにコンテキストを認識したインテリジェンスをターミナル ベースの体験へ直接もたらし、エラーのデバッグやマルチステップ タスクの実行を、作業の流れを止めずに支援。試験的プレビューで提供。
    • Windows Developer Configurations — WinGet を活用し、VS Code、GitHub Copilot、WSL、PowerShell 7 を含む集中を妨げない開発環境と、開発者に最適化された設定を、任意の Windows 11 デバイス上でわずか 1 つのコマンドでセットアップ。一般提供を開始。
    • Windows 365 with Developer configuration — Windows 365 は、現在パブリック プレビューで提供中の同じ Windows 開発者構成をあらかじめ設定した状態で利用可能。
  • OS レベルで AI エージェントの ID、コンテナー化、エンタープライズ グレードの管理性を実現し、エージェントの構築と実行を支える安全な Windows プラットフォーム
    • Microsoft Execution Containers (MXC) SDK を発表 — AI エージェントがアクセスできる対象 (ファイル、ネットワークなど) を開発者が宣言でき、実行時にコンテナー境界を適用するポリシー駆動の実行レイヤー。意図とリスクに応じて動的に組み合わせ可能な分離セマンティクスの幅を提供。早期プレビューで利用可能。
    • MXC と連携する Agent 365 のネイティブ統合により、Windows 上で動作する AI エージェントは、安全に起動し、その安全性を維持できます。この統合では、Defender、Entra、Intune、Purview による保護が提供され、セキュリティ チームと IT チームは、ローカル AI エージェントを適切に制御および保護しながら、企業のリスク低減を図れます。7 月にプレビュー提供予定。
    • OpenClaw が MXC を活用して Windows 上でネイティブに動作 — Windows のノードとゲートウェイがコンテナー内で実行されるため、システムは安全な状態を保ちます。専用のコンパニオン アプリを使って Windows で OpenClaw を簡単にインストールおよび利用し、独自の claw をセットアップしたり、既存のものに接続したりできます。オープンソースで提供。私たちは OpenClaw を Windows 上で安全に動作させ続けることに注力しています。
    • NVIDIA が MXC 上に構築された OpenShell を Windows に提供 — OpenShell を通じて MXC を統合することで、自律的で常時稼働する AI エージェントを安全に展開できる、扱いやすいパッケージを開発者に提供。
    • Windows 365 for Agents — 法人の業務ワークフローに必要な、適切に管理されたセキュアなクラウドPCから、Computer-Using エージェント (CUA) を実行する機能。一般提供を開始。
  • オンデバイス AI が実現する、Windows 上の定額無制限のインテリジェンス
    • 新しいオンデバイス SLM を発表 — Aion 1.0 Instruct はより小型、高速、高性能なオンデバイス SLM、Aion 1.0 Plan は完全にローカルな AI エージェント機能を可能にする推論のツール呼び出しモデルです。今後数か月で提供予定。
    • Windows AI API を CPU と GPU 全体へ拡張し、より多くの Windows 11 PC に提供 — 音声テキスト変換認識 API が NPU と CPU で利用可能に。オンデバイス SLM は高性能 dGPU へ拡張され、テキスト インテリジェンス機能をローカルで実現。さらに Video Super Resolution が CPU で利用可能になり、クラウドへの行き来なくより豊かな体験を提供できます。
  • Surface RTX Spark Dev Box を発表 — 開発者向けに専用設計され、NVIDIA RTX Spark シリコンを搭載。最大 1 ペタフロップの AI 演算性能と、CPU と GPU 間で共有される 128 GB のユニファイド メモリを提供します。上記の開発者最適化済み Windows 11 体験をすべて備え、セットアップの手間や予測不能なクラウド コストなしに、AI とエージェントのワークロードをローカルで構築、テスト、実行できます。
  • DGX Station for Windows を発表 — Windows 上でエージェントを開発、実行するための世界で最もパワフルなデスクサイド AI スーパーコンピューター。NVIDIA GB300 Grace Blackwell Ultra Superchip を搭載しています。最大 1 兆パラメーターのフロンティア AI モデルをローカルで開発、実行できるよう専用設計されており、フロンティア AI エージェントをエンタープライズのアプリケーションやワークフローに接続することも可能です。本年第 4 四半期に提供予定。
  • Microsoft Store の新機能 — 私たちは Microsoft Store をアプリ配布の信頼できるプラットフォームにすることに尽力しており、Entra ID 対応による無料かつ高速な企業オンボーディング、短縮されたアプリ認定時間、そして開発者向けの新しいニアリアルタイム分析とサブスクリプション インサイトを提供します。

Project Solara を発表

私たちは、エージェント主導の体験を支えるためにゼロから設計された新しいプラットフォーム Project Solara を発表します。あわせて、これがどのような形で実現されるかを再構想する、2 つの新しいコンセプト デバイスも紹介します。AI エージェントは、プログラミングの新たな単位であると同時に、人とマシンの新しいインタラクションの単位として台頭しつつあります。そうした中で Project Solara の使命は、あなたを中心に形づくられる AI エージェント ファーストの体験、すなわち、あなたの AI エージェント、あなたのタスク、あなたの環境を、あなた自身のコントロールのもとで実現していくことです。

より速く構築、リリースするために、開発者に最適化された Windows 11 体験

私たちは、開発者向けに最適化した Windows 11 体験として、よく使われるコマンドライン ユーティリティ、使い慣れたシェル、よりすばやくセットアップできる環境、Windows 上で Linux コンテナーを作成して操作するための組み込み機能、さらに新しい実験的な Intelligent Terminal を提供します。

Coreutils for Windows の一般提供を発表

開発者は絶えずプラットフォーム間を行き来しますが、使い慣れたコマンドが一貫して動作しないために、回避策やスピードの低下、コンテキストの切り替えを強いられています。

この課題に対処するため、私たちは uutils オープンソース プロジェクト (GNU Coreutils を Rust でクロスプラットフォームに再実装したもの) を基に Coreutils for Windows を構築しました。これらは Windows 上でネイティブに動作する Linux 風のコマンドライン ユーティリティです。Linux、macOS、WSL、コンテナー、クラウド環境のいずれを行き来していても、長年かけて築いてきたコマンドとワークフローが、そのまま Windows 環境で動作します。

Coreutils for Windows をぜひお試しください。

WSL containers のパブリック プレビューをまもなく提供開始

コンテナーと Linux は、現代の開発ワークフローの中核です。Windows Subsystem for Linux (WSL) は、Windows 上で Linux ワークロードを実行するための基盤となっています。昨年の Build 2025 で WSL をオープンソース化して以来、コミュニティからの貢献は月間 200 件を超える PR にまで成長しました。私たちはこの勢いを基に、WSL containers を通じて WSL を Windows へさらに深く統合しています。

Windows 上の最新のコンテナー ワークフローは、しばしばサードパーティ製ツールに依存しており、その結果、セットアップの手間やライセンス コストが増え、企業での管理もしにくくなっています。加えて、IT チームは、何が稼働していて、コンテナーが基盤となるホストとどのように連携しているかを一貫して把握しにくい状況にあります。WSL containers は、Windows 上で Linux コンテナーを作成、実行、操作するための組み込みの手段を提供します。ローカル開発、AI/ML ワークフロー、コンテナー化されたテストのいずれに取り組んでいても、Linux コンテナーをそのまま利用できます。さらに、WSL containers を構築できるよう、私たちはWSL containers CLI と API を提供します。

  • WSL containers CLI: 新しい exe バイナリを使って、Linux コンテナーを Windows 上で直接、すぐに構築、実行、展開できます。
  • WSL containers API: Linux コンテナーをプログラムから実行する関数にアクセスし、ローカル AI ワークロードの実行、テスト パイプライン、Linux ベースの処理といったシナリオを、ネイティブな Windows アプリで実現できます。

企業向けには、WSL containers が、使い慣れた Windows のコントロールを使ったポリシー ベースの有効化と管理を提供します。IT 管理者は、開発者のマシンでどの Linux コンテナーが動作しているかを把握し、イメージの取得元を制御し、コンテナーとホストの連携方法を管理できます。

WSL containers は、WSL の通常のアップデートとして今後数か月以内にパブリック プレビューで提供されます。WSL はオープンソースであるため、WSL GitHub でチームの進捗をご覧いただけます。

Windows Developer Configurations の一般提供を発表

私たちは、開発ワークフローを問わず、すぐにコードを書き始めることができる状態にすることが重要だと理解しています。Windows Developer Configurations を使えば、まっさらなマシンからコードを書ける環境まで、数分で整えられます。これには次のものが含まれます。

  • dev-config.winget — WinGet 構成ファイル。WSL、PowerShell 7、Git、GitHub CLI、Visual Studio Code、Python など、必要なバージョンの主要な開発者ツールをインストールし、最適化された集中を妨げない開発環境を実現します。さらに、エクスプローラーでの Git バージョン管理、ファイル拡張子の表示、隠しファイルの表示といった開発者向け最適化設定も適用されます。完全にカスタマイズ可能なので、ニーズに合わせて調整し、お気に入りのサードパーティツールを追加できます。
  • コンテナー、クラウド、インフラストラクチャ開発向けのワークロード別スクリプト — 特定のユース ケースに必要なツール、ライブラリ、依存関係を正確にインストールするのを容易にします。
  • WSL 快適セットアップ スクリプト — homebrew、zsh、starship など、お気に入りのツールやワークフローを Windows に持ち込めます。

Windows Developer Configurations をぜひお試しいただき、ニーズに合わせて調整してください。

Intelligent Terminal を試験的バージョンとして発表

開発者はワークフローのかなりの部分をターミナルで過ごしますが、今日のその体験には、依存している AI エージェント型ツールやコンテキストとの統合が欠けています。修正方法を調べるためにターミナルを離れ、複数のソースから提案をコピーする必要があり、コンテキストの切り替えが増えてしまいます。

この課題に対処するため、Intelligent Terminal は ACP (Agent Communication Protocol) を介してお気に入りのエージェントにコンテキストを提供します。これにより、ターミナルにとどまったまま、目の前のあらゆるタスクを照会、デバッグ、完了できます。既存の Windows Terminal 体験を基にしているため、Windows Terminal が提供するすべて (タブ、プロファイル、テーマ、設定、シェル) に加え、エージェント ペインでのネイティブなエージェント CLI 統合を利用できます。エージェントがインストールされていない場合は、GitHub Copilot を使ってすぐに始められます。

典型的なシナリオでは、コマンドが失敗すると、Intelligent Terminal が自動的にコンテキストを表示し、専用のエージェント ペインですぐに実行できる修正を提案します。複数のツールをまたいで段階的にデバッグするのではなく、問題を解決し、反復し、作業の流れを保ったまますばやく前進できます。

詳しくは、Intelligent Terminal ブログをご覧ください。

Windows Development Skills の一般提供を発表

私たちは Windows Development Skills を導入し、WinUI3 スキルと winapp CLI を使って、ネイティブ Windows アプリを最初から最後まで構築するライフサイクル全体を実行できるよう、AI エージェントが構造化された知識を直接活用できるようにします。Windows 固有のアプリケーション開発知識をエージェントに与えることで、これらのスキルはトークン効率の向上に役立ちます。お気に入りのエージェントに Windows Development Skills を追加するには、https://aka.ms/winui-skills をご覧ください。

Windows 365 with Developer configuration のパブリック プレビューを発表

ローカル開発と並んで、企業ではチーム間で開発環境を標準化し、需要に応じてスケールし、ローカル インフラストラクチャやセットアップを管理することなく、どのデバイスからでもコードを書ける状態にするための、クラウドベースの選択肢がますます必要とされています。こうしたニーズに応えるため、Windows 365 (Windows デスクトップ体験のフル機能を、クラウドから任意のデバイスにセキュアにストリーミングで提供するサービス)に新しい開発者向け機能を提供します。

Windows 365 with Developer configuration は、クラウド上でコードを書ける環境を提供します。このイメージは、最初のサインインから一貫性のある事前構成済みの Windows 11 開発体験を提供し、Visual Studio Code、Git、GitHub CLI、WSL などのよく使われるツールがあらかじめセットアップされています。環境はプロジェクト要件に基づいて追加の SDK、CLI、パッケージ、ビルド ツールで拡張でき、その間も組織のポリシーとコントロールに準拠した状態を保てます。

柔軟なパフォーマンス構成と、どのデバイスからでもシームレスにアクセスできる Windows 365 は、オンサイトでもリモートでも、Windows と (WSL 経由の) Linux 環境をまたいでも、AI モデルを実行する場合でも、ローカルとクラウドのセットアップを行き来する場合でも、開発ワークフローの効率化を支援します。

詳しくは、Windows 365 ブログをご覧ください。

これらの改善に共通するのは、開発者が安心して使え、作業の流れを妨げない環境を提供するという考え方です。さらに、AI がソフトウェアの構築や提供の在り方に欠かせないものになりつつある今、プラットフォームもそれに合わせて進化する必要があります。だからこそ私たちは次の一歩として、Windows を、AI エージェントの構築と実行のベストな場所とすることを目指します。

Windows は、OS が適用するコンテナー化、AI エージェントのID、エンタープライズ グレードの管理性を備えた、エージェントを構築、実行するための安全なプラットフォーム

AI エージェントがより高機能かつ自律的になるにつれて、実質的な生産性の向上をもたらしています。しかし同時に新たなリスクももたらしており、問題はエージェント単体にとどまりません。それはエージェントが動作するシステム全体に及びます。エージェントと人間、ツール、アプリ、モデル、さらには他のエージェントとの間のあらゆる相互作用が、新たな攻撃対象領域をさらし、さまざまな障害モードを生み出します。これは複数のレイヤーにまたがるシステムの問題です。

だからこそ私たちは、コンテナー化、ID、管理性をオペレーティング システムの基盤となるプリミティブとして組み込みました。これにより、Windows はエージェントを構築し実行するための、最も信頼できるプラットフォームになります。

Image for agent platform

Microsoft Execution Containers (MXC) — 早期プレビューで提供開始

生産性を損なうことなく AI エージェントの影響範囲を適切に抑えることは、きわめて重要です。だからこそ私たちは Microsoft Execution Containers (MXC) を導入します。これは Windows と WSL をまたいでエージェント向けに提供される、クロスプラットフォームでポリシー駆動の実行レイヤーです。開発者は、Intune で構成されたファイルやネットワーク関連のポリシーなど、エージェントがアクセスできる対象を宣言し、MXC が実行時にそれらの境界を適用します。

Windows は MXC を通じて、あらゆるエージェント ワークロードに適した分離方式へ対応できる、組み合わせ可能なサンドボックスの幅を提供します。単一の SDK とポリシー モデルで、適切な分離構成へマッピングできます。

  • 高速なプロセス分離(GitHub Copilot CLI で採用)とセッション分離により、エージェントの実行をユーザーのデスクトップ、クリップボード、UI、入力デバイスから切り離します。さらに、エージェントを強固なユーザー ID に結び付けることで、UI スプーフィング、入力インジェクション、クロスセッションのデータ漏えいを軽減します。プロセス分離とセッション分離は、Build の直後に Windows Insider 向けに提供予定です。
  • 現在一般提供中の Windows 365 for Agents は、ローカル デバイスの外側にまでコンテナー化を拡張し、エージェントを Intune で管理された Cloud PC 上でユーザーのマシンとは完全に分離して実行します。
  • マイクロ VMLinux コンテナー、そして Windows 365 for Agents 向け MXC 統合は、MXC の追加コンテナー化機能として現在ロードマップに含まれています。
  • Agent 365 は、その上に Entra と Intune のポリシーを重ねることで、IT がコンテナー化を一元的に統制できるようにしつつ、開発者がワークロードに必要なガードレールの強さを選べるようにします。

Windows による AI エージェント認証と企業向け管理

コンテナー化を超えて、あらゆる AI エージェントのアクティビティは帰属可能かつ統制可能でなければなりません。Windows はエージェントに、ローカル ID または Entra に裏付けられたクラウド プロビジョニング ID を割り当て、コンテナーからのすべてのアクティビティをその ID に帰属させます。これにより、人間とエージェントを明確に区別できます。

Agent 365 との Windows ネイティブ統合は、可観測性、セキュリティ、ガバナンスの共通基盤を提供します。これには、エージェントのランタイム実行をゲートするポリシーを設定し、エージェントの動作方法を制御するネイティブの Intune 統合が含まれます。Defender、Entra、Intune、Purview は、アクセス、機密データ、悪意あるプロンプト、リスクの高い動作にわたって進化する脅威に対するランタイム保護を提供し、セキュリティおよび IT チームがエンタープライズ リスクを防止できるようにします。

Microsoft Execution Containers をぜひお試しください。

詳しくは、Windows Platform Security for AI Agents および aka.ms/BUILD_SecurityBlog をご覧ください。

エコシステムのパートナーとともに進めるイノベーション

私たちは、Hermes、Manus、NVIDIA、OpenAI そして OpenClaw といった業界をリードするイノベーターと提携し、私たちが構築しているコンテナー化が現実の開発者ニーズに応えられるようにしています。

OpenClaw は現在、MXC を活用して Windows 上でノードとゲートウェイを安全に実行します。新しい Windows コンパニオン アプリを使って、独自の claw を簡単にセットアップしたり、既存のものに接続したりできます。

NVIDIA は、MXC 上に構築された OpenShell を Windows に提供します。OpenShell を通じて MXC を統合することで、自律的で常時稼働する AI エージェントを安全に展開できる、扱いやすいパッケージを開発者に提供します。

Hermes Agent は、新しい Windows アプリケーションに OpenShell と MXC を統合する予定です。

「Hermes Agent のような常時稼働のローカル AI エージェントには、意図的な分離が必要です。開発者は、エージェントがアクセスできる対象を制御し、そのコントロールが確実に機能すると信頼できる必要があります」と、Nous Research の CEO である Dillon Rolnick 氏は述べています。「OpenShell と統合された Microsoft Execution Containers (MXC) は、Windows 上のプライベートなオンデバイス エージェントに、ポリシー駆動の基盤を提供します。」

「Microsoft Execution Containers (MXC) で Microsoft と協働することで、AI エージェントが安全かつ効率的にコードを生成、実行するための新しいパターンを探求できます。Codex の機能と MXC の実行環境を組み合わせることで、企業が求めるセキュリティとコントロールを維持しながら、開発者が意図から信頼できる実行へとより速く移行できるよう支援することを目指しています」と、OpenAI の技術スタッフである David Wiesen 氏は述べています。

「Manus は、ツール、ファイル、コード、ワークフローをまたいで、ユーザーが意図から完成した作業へと移行できるよう支援するために構築されています」と、最高プロダクト責任者の Tao Zhang 氏は述べています。「Microsoft Execution Containers (MXC) により、Windows は開発者に、エージェントがアクセスできる対象を定義し、その境界を実行時に適用するポリシー駆動の手段を提供します。これにより、より自律的なエージェントがエンタープライズ環境で安全に動作できるようになります。」

OpenClaw Windows Node をぜひお試しください。

Windows 365 for Agents が Agent 365 内で一般提供開始を発表

Windows 365 for Agents は、AI エージェントがソフトウェアをまたいで複数ステップのワークフロー (アプリを開く、インターフェイスを操作する、入力を行う、データを処理するなど) を実行できる Cloud PC を提供します。本日、私たちは Windows 365 for Agents を Agent 365 内で一般提供とし、エージェント開発者がさまざまなエンタープライズのユース ケース向けにコンピューター操作型エージェントを構築できるようにします。

詳しくは、Windows 365 for Agents のドキュメント (Microsoft Learn) をご覧ください。

定額無制限のインテリジェンスを Windows で提供

私たちはソフトウェア開発の新しい時代に入りつつあります。AI モデルがより強力になるにつれて、エージェント型のワークフローは継続的な演算を必要とし、クラウド コストを押し上げます。そのインテリジェンスの一部をエッジに移すことで、私たちは開発体験を変革しています。フロンティア モデルはフロンティアの課題に取り組み、それ以外はすべてローカルで大規模に実行されます。

Windows 上の新世代オンデバイス小規模言語モデル (SLM) が、これを容易にしています。Windows ML は、Windows 上で定額・無制限のインテリジェンスを解き放つプラットフォームであり、開発者があらゆるシリコンにわたって AI を大規模に構築、最適化、展開できるようにします。本日、私たちはローカル AI 開発を加速する新機能を提供します。

新世代のオンデバイス モデル — Aion 1.0 Instruct と Aion 1.0 Plan をプレビューで

私たちは、ローカル実行向けに設計された新世代のモデルを導入します。各モデルは特定のデバイス性能の階層に合わせて設計されています。これらは合わせて、大規模な効率性からローカルなエージェント型推論まで、クラウド依存やトークン単位のコストなしで動作する明確な進化を表しています。

  • Aion 1.0 Instruct: 大規模に活用できる高い効率性。Aion 1.0 Instruct は次世代の小規模言語モデルで、現行の Windows OS SLM よりも小型で高速かつ効率的です。オンデバイス ワークロード向けにゼロから設計された Aion 1.0 Instruct は、日常的なテキスト インテリジェンス (要約、書き換え、意図の理解、アクセシビリティ) を支え、Edge ブラウザーとの統合に加え、オープン ウェイトとして提供されることで、Windows API の枠を超えて活用範囲を広げます。開発者は本日より、Edge Insider チャネルのプレビュー版で、また 7 月には Hugging Face 上のオープンソース モデルとして、Aion 1.0 Instruct をお試しいただけます。
  • Aion 1.0 Plan: ローカルで動くエージェント型推論。Aion 1.0 Plan は、140 億パラメーターの推論でツールを呼び出すモデルであり、32K のコンテキスト長を備えています。対応する高性能デバイスでは、Windows に組み込まれた形で提供されます。これにより、アプリケーションはユーザーの意図を理解し、ツールを呼び出し、ファイルを管理し、サブエージェントを連携させることができ、デバイス上で本格的なエージェント型ワークフローを実現できます。

新しい Speech Recognition API を発表

昨年の Build で、私たちはローカルのオンデバイス モデルを活用した Windows AI API を導入しました。本日、私たちはこのリストに Speech Recognition API を追加します。

Speech Recognition API は、ライブ音声からのリアルタイムまたはバッチでのオンデバイス音声テキスト変換を可能にします。開発者は、マイク、ストリーミング、または音声ファイルの入力を使い、利用可能な場合はハードウェア アクセラレーションによる実行で、録音からトランスクリプトを生成したり、音声が再生されるあらゆる場所にキャプションを埋め込んだりできます。

ローカルで実行することで、ネットワーク接続がなくても文字起こしを生成でき、クラウド コストの削減にもつながります。これにより、新しい文字入力体験や音声、映像を扱うアプリケーション、ディクテーション対応のワークフロー、さらに接続状況に左右されず、信頼性の高い低遅延の文字起こしを必要とするアクセシビリティ ツールなど、新たな可能性が広がります。

Speech Recognition API はパブリック プレビューに入ります。この API は当初、英語の音声認識に限定され、世界各地の市場へ段階的に展開されるにつれて拡大していきます。

今週提供開始予定の新しい Speech Recognition API について、詳しくは aka.ms/speech-recognition-api をご覧ください。

Windows AI API の GPU、CPU 全体への拡張を発表と提供開始

Windows AI API は、特定のタスクに特化したオンデバイス モデルを活用し、すぐに使える API を通じて、開発者がローカル AI をアプリに統合するための最も速く簡単な方法を提供します。私たちは、Windows AI API が NPU から CPU と GPU へと拡張され、より広範な Windows 11 デバイスにローカル AI 体験をもたらすことをお知らせできることを大変うれしく思います。既存の NPU サポートに加えて、既存の Windows 組み込み SLM が高性能 GPU で利用可能になり、Video Super Resolution と Speech Recognition が CPU で利用可能になります。すべてパブリック プレビューで提供されます。

この拡張により、開発者は OS に最適化されたパフォーマンスを備えた AI 搭載アプリケーションのためのより広い対象ユーザーを得られます。Windows API のサポートと最小ハードウェア要件について、詳しくは aka.ms/WinAI/APIs をご覧ください。

AI API を支える Windows 組み込みモデルは、すべてのデバイスに自動的にダウンロードされるわけではありません。デバイス上のアプリケーションが要求したときにのみ取得されるため、必要としないユーザーにとってはストレージと帯域幅への影響を最小限に抑えられます。

多くのアプリ開発者が、自社のアプリケーションでローカル AI を有効にするために Microsoft Foundry on Windows を活用しています

Microsoft Foundry on Windows により、ローカル AI はもはや妥協ではなく、画期的な開発者体験のためのプラットフォームとなります。効率的な小規模モデルから、エージェント型推論、フロンティア コーディングまで、これが Windows 上の定額無制限のインテリジェンスです。

開発者向けに設計された次世代ハードウェア上の Windows

私たちは本日発表する、開発者向けに最適化した体験、AI エージェントを構築、実行するための安全なプラットフォーム、そしてローカル AI プラットフォームといった一連の進化と新機能を最もよく体現する、開発者向けに設計されたデバイスを提供します。

このクラスのデバイス上でローカルに動作するエージェント型のコーディング モデルの性能向上により、私たちはハイブリッド コンピューティングの次の段階へ進み、クラウドとローカルの長所を組み合わせられるようになります。GitHub Copilot CLI では、開発者がローカル モデルを活用するサブエージェントに、タスクを選んで割り当てられるようにします。/fleet を使うと、クラウドで動作するプライマリ エージェントが計画を立て、各タスクの複雑さを見極めたうえで、モデルの規模と性能に応じて適したタスクをローカルに振り分けます。このアプローチにより、利用可能なローカル コンピューティング リソースを生かしながら、品質を損なうことなくコストを抑えられます。

AMD、Intel、NVIDIA、Qualcomm の高性能シリコンを搭載した Windows 11 PC — AMD Ryzen™ AI MAX+ 395 を搭載したワークステーション クラスのマシン、新しい NVIDIA RTX Spark、NVIDIA DGX Station for Windows のようなデータ センター クラスのシステムを含みます — により、開発者は今や、日常的な開発からフロンティア クラスのタスクまで、特定のニーズに合わせた定額無制限で階層化された AI 機能にアクセスできます。

Surface RTX Spark Dev Box を発表、本年後半に提供予定

Surface RTX Spark Dev Box は、新しい NVIDIA RTX Spark シリコンによる GPU ファーストの AI パフォーマンスを提供し、単一のメモリ アドレス空間内で CPU と GPU 間に動的に共有される 1 ペタフロップの AI 演算性能1と 128GB のユニファイド メモリを実現します。このハードウェア基盤は、モデルの最適化、ファインチューニング、大規模な推論ワークロード向けに設計されています。これらのワークロードをローカルで実行可能にすることで、クラウドのみのワークフローへの依存を減らし、繰り返し発生するトークン コストや使用量の急増を避けつつ、反復を高速かつ予測可能に保ちます。

Surface RTX Spark Dev Box は、開発者最適化済みの Windows 11 体験を備えて出荷されます。Visual Studio Code、Windows Terminal にインラインで利用できる GitHub Copilot、WSL、PowerShell 7 といった必須の開発者ツールがあらかじめ構成され、Windows の設定が開発向けに調整されています。これにより、マシンの構成に費やす時間を減らし、サインインした瞬間から構築により多くの時間を充てられます。
詳しくは Devices ブログをご覧ください。Surface RTX Spark Dev Box は、本年後半に米国で Microsoft.com 限定で提供予定です。詳しくは microsoft.com/devbox 2 をご覧ください。

DGX Station for Windows を発表、本年第 4 四半期に提供

私たちは何十年にもわたり NVIDIA と提携し、世界に最もパワフルなコンピューティング体験を届けてきました。DGX Station for Windows は、Windows の力を最大限に引き出し、Windows プラットフォームで画期的な AI 性能を実現するための、複数年にわたる取り組みの次の一歩です。

NVIDIA DGX Station™ のシステム設計を基盤にした DGX Station for Windows は、究極のデスクサイド AI スーパーコンピューターです。NVIDIA GB300 Grace Blackwell クラスの AI インフラストラクチャを Windows エコシステムに直接もたらし、Windows ユーザーが日頃活用しているアプリケーションやインフラストラクチャに、強力な AI エージェントを構築・実行・接続するために必要な演算能力を提供します。最大 1 兆パラメーターのフロンティア AI モデルをローカルで実行できます。

強化された Windows セキュリティが、初期設定のままリスクを最小化

Windows は、リスクを低減するため、既定でセキュリティ基盤を強化しています。新機能では、レガシー リスクの低減、コード信頼の適用、暗号化の高度化を通じて、主要なレイヤー全体でこの基盤を強化します。これにより、コードが実行された後だけでなく、ライフサイクルのより早い段階で保護を行い、プラットフォーム レベルでセキュリティの水準を引き上げます。

  • Windows のポスト量子時代に向けて、アプリケーションの準備を進めます。Windows は、プラットフォーム全体でポスト量子暗号 (PQC) のサポートを引き続き拡大しており、対応するアルゴリズムの幅を広げるとともに、プラットフォームへの統合もさらに進めています。これには、Windows TLS スタックにおける PQ ハイブリッド鍵交換、Windows 暗号化 API (CNG) を通じた複合 PQC アルゴリズムと証明書機能のサポート、さらに Active Directory Certificate Services (ADCS) を介した PQ 証明書の発行が含まれます。詳しくはこちらをご覧ください。
  • レガシー認証から、より強固で安全な既定構成へ移行することで、既知の攻撃経路にさらされるリスクを抑えます。IAKerb と LocalKDC (WIP Server および Client 内) は新しいレジストリ キーで設定できるようになり、NTLM の利用を減らすとともに、より多くのシナリオで、より強固な Kerberos ベースの認証を可能にします。詳しくはこちらをご覧ください。
  • 既定で、信頼できるドライバーのみがデバイス上で実行されます。ドライバー署名は、更新された認定プロセスにより、より高いセキュリティ基準に沿って運用されるようになりました。Windows は、監査から適用へと段階的に移行しながら、信頼要件を時間とともに強化し、Windows Hardware Compatibility Program (WHCP) 認定ドライバーを既定とする方向へ進んでいます。詳しくはこちらをご覧ください。
  • ユーザーの作業を妨げることなく、信頼できないアプリからデバイスを保護します。消費者向けの Smart App Control とビジネス向けの App Control for Business は、数百万台規模のデバイスに対応を広げながら、より強力な評価情報に基づく適用、新しい統合 API、そしてエンタープライズ環境向けのポリシー ベースの制御を提供します。

今後の展望

Build は、立ち止まり、振り返り、未来を見据える瞬間でもあります。開発が進化し続ける中で、Windows はこれからも開発者に、ツールを選び、ワークフローを形づくり、インテリジェンスの実行方法を決める柔軟性を提供し続けます。アプリケーションを構築する場合でも、AI モデルを展開する場合でも、エージェントを試す場合でも、私たちの目標は同じです。それは、Windows を今日も、そして未来も、構築するための最良の場所にすることです。

皆さんが次に何を創造するのか、私たちは楽しみにしています。ぜひ Build を通じてさらに詳しく学び、セッションを探りながら、Windows 開発者プラットフォームを形づくる最新のアップデートをより深くご覧ください。

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1. 出典:NVIDIA。スパース機能を使用した場合の、理論上の FP4 TOPS (約 1 単位) に基づきます。

2. Microsoft Surface RTX Spark Dev Box と Surface Laptop Ultra は製品化前の製品です。製品および機能は規制当局の認証/承認の対象であり、実際の販売および提供は適用される要件への準拠を条件とします。

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