マイクロソフトのパブリッククラウドサービスを活用した「シニアの自己健康管理システム 実証研究」を札幌市で実施

[2016年7月8日]

公立大学法人 札幌市立大学
AVCテクノロジー株式会社
株式会社コーポレーション・ミヤ
日本マイクロソフト株式会社

超高齢社会における、支援・介護、終末期の医療事前指示書作成に役立つ健康情報データ分析

 

公立大学法人札幌市立大学(理事長:蓮見 孝、所在地:北海道札幌市、以下札幌市立大学)、AVCテクノロジー株式会社(代表取締役社長:麻野 倫裕、本社:大阪府門真市、以下AVCテクノロジー)、株式会社コーポレーション・ミヤ(代表取締役社長:宮坂 元博、本社:北海道札幌市、以下コーポレーション・ミヤ)、日本マイクロソフト株式会社(代表取締役 社長:平野 拓也、本社:東京都港区、以下日本マイクロソフト)は、高齢者の自己健康管理をICTで支援するシステム「もっと E-KURASHI(イークラシ)(仮)」を共同で開発し、2017年の一般サービス開始を目指して、札幌市内の高齢者を対象とした「シニアの自己健康管理システム 実証研究」を2016年7月13日(水)より開始することを発表します。

「もっと E-KURASHI(仮)」は、札幌市立大学の看護学部とデザイン学部を中心とした異分野融合チームが2009年から開発し運用している遠隔看護システム「E-KANGO」(特許申請済)をベースに開発した自己健康管理システムです。

2013年に今回の実証研究の主体者である4者によるE-KURASHI研究チームが結成され、介護までは必要のない高齢者が日々の健康状態を自己管理するシステム「E-KURASHI(*)」を開発し、実証研究などを行ってきました。

今回、「E-KURASHI」をより多くの方に利用いただくために、Webベースのアプリケーションに改良した「もっと E-KURASHI(仮)」を開発し、実証研究を実施します。実証研究は、札幌市のシニア向けパソコンコミュニティ「新陽パソコン倶楽部」のメンバーを中心とした約50名のシニアユーザーが参加し、ユーザーは使い慣れたご自分のパソコンやタブレットで、体温・体重・服薬など日々の健康指数を入力して、健康状態をセルフチェックします。入力されたデータはマイクロソフトのパブリッククラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」に蓄積され、個人を特定しない形で分析が行われ、自己健康管理システムの機能拡張に活用されます。

日々の健康状態を管理しデータを収集しておくことは、超高齢社会の日本において、支援や介護が必要になった際のケアプラン作成や、終末期に必要になる医療事前指示書の作成に役立つ重要なデータとなります。

実証研究終了後には、2017年度中の一般サービス開始を目指し、「もっと E-KURASHI(仮)」のデータ解析機能を強化し、シニアユーザーの皆様にとって、「『もっと』」役立つ健康情報をフィードバックする機能を実現します。また、入力されたデータの解析結果を元に、医療スタッフとのビデオ通話によるコミュニケーションを実現する機能も搭載する予定です。

さらに今後の研究として、「Microsoft Bot Framework」を使った自動化サービスも搭載予定です。「Microsoft Bot Framework」により、入力されたデータの解析結果を元に、ユーザーに生活面のアドバイスなどを自動応答するコミュニケーション機能を実現します。

* E-KURASHI:「イークラシ」と発音し、電子的な意味を持つElectronicと「暮らし」を組み合わせ、且つ「イー」と「良い」という意味を重ねた造語です。

「シニア高齢者の自己健康管理システム 実証研究」概要

実証研究名称 シニアの自己健康管理システム 実証研究
実施機関 札幌市立大学、AVCテクノロジー株式会社、株式会社コーポレーション・ミヤ、日本マイクロソフト株式会社
実施期間 2016年7月13日(水)~2016年11月7日(月) (約4か月間)
内容 自己健康管理システム「もっと E-KURASHI(仮)」を使用した、札幌市の高齢ユーザーが参加する実証研究です。ユーザーは使い慣れたご自分のパソコンやタブレットで、体温・体重・服薬など日々の健康指数を入力して、健康状態をセルフチェックします。入力されたデータはマイクロソフトのパブリッククラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」に蓄積され、個人を特定しない形で分析が行われ、自己健康管理システムの機能拡張に活用されます。
参加者 札幌市のシニア向けパソコンコミュニティ「新陽パソコン倶楽部」のメンバーを中心とした約50名
札幌市立大学の取り組み 「もっと E-KURASHI(仮)」を活用した健康情報データの学術的研究
AVCテクノロジーの
取り組み
自己健康管理システム「もっと E-KURASHI(仮)」のシステム構築
コーポレーション・ミヤの
取り組み
「もっと E-KURASHI(仮)」市場投入を目的とした他サービスとの融合、付加機能向上のアドバイス(都市部におけるアクティブシニアヘルシーライフに向けた)
日本マイクロソフトの
取り組み
Microsoft Azureを活用した高齢者の健康情報データの分析に関しての技術支援

 

もっと E-KURASHI(仮)入力画面

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 【札幌市立大学について】
札幌市立大学は2006年に創設された看護学部とデザイン学部を有する公立大学です。人間重視を教育・研究の根幹として据え、安全で快適な暮らしを創造できる職業人を育成しています。また、市民に開かれ、市民の力になり、市民の誇りとなる大学を目指して、地域貢献の使命を果たすことを理念の一つとして掲げています。
本研究チームは看護とデザインの教員で構成されており、2009年より「人々の望む在宅での療養を可能にし、且つ医療サービス提供者の緊急時対応等を含めたサービス補完をすること」を目的にICTを用いたシステム構築研究をしてきました。2015年4月からは道内自治体で試用を開始しています(E-KANGO)。2013年より企業の支援を得て、「自主的な健康管理を可能にする市民用のシステム構築」を目的にE-KURASHI開発研究を重ねてきました。2016年度はWEB化(もっと E-KURASHI(仮))したE-KURASHI検証に取り組みます。

【AVCテクノロジーについて】
AVCテクノロジーは大阪府門真市に本社を持つ映像・音響・情報機器のハード、ソフトの開発設計会社です。本年設立30年目を迎え、“製品開発を通じて世の中に貢献し続ける会社である”ビジョンのもと、ICT技術を駆使し様々な製品開発を推進し続けています。札幌市琴似エリアに札幌技術研究所を持ち、E-KURASHIの開発研究当初から研究メンバーの一員として参画し主にE-KURASHIのシステム構築を担当してきました。今回の自己健康管理システム「もっと E-KURASHI」のシステム構築においてはWEB化をはじめとしたユーザーの使い勝手の改善を進めてきました。実証研究を通じて今後もシステムの改善を行い一般向けサービス構築に取り組みます。

【コーポレーション・ミヤについて】
株式会社 コーポレーション・ミヤは、札幌市内西部に位置する副都心の琴似エリアにて、長年にわたり街づくり事業を行いながら不動産賃貸業を営む会社です。E-KURASHIの実証検証を、この琴似地区にて約3年前に行ったことをきっかけに、その後も継続的に本プロジェクトに参画させていただいています。都市部でも高齢者比率は高まるばかりであり、その高齢者が元気で、自宅で生活や活動ができる環境やシステム(アクティブシニアヘルシーライフサポート)は、必要性が年々増してきています。最終的には、この琴似地区にて本システムの試験導入を目的に、E-KURASHIの進化型【もっとE-KURASHI】を、株式会社 コーポレーション・ミヤはサポートします。

【日本マイクロソフト株式会社について】
日本マイクロソフトは、マイクロソフト コーポレーションの日本法人です。マイクロソフトは、モバイル ファースト& クラウド ファーストの世界におけるプラットフォームとプロダクティビティのリーディングカンパニーで、「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとしています。
日本マイクロソフトは、この企業ミッションに基づき、「革新的で、安心でき、喜んで使っていただけるクラウドとデバイスを提供する会社」を目指します。

マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフトWebサイトを通じて入手できます。

日本マイクロソフト株式会社 Webサイト http://www.microsoft.com/ja-jp/
マイクロソフトコーポレーション Webサイト http://www.microsoft.com/

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