医業環境支援サービスの提供に向けニチイ学館と日本マイクロソフトが業務提携

[2012年10月1日]

株式会社ニチイ学館
日本マイクロソフト株式会社

 株式会社ニチイ学館(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:齊藤 正俊、以下「ニチイ学館」)と日本マイクロソフト株式会社(本社:東京都港区、代表執行役 社長:樋口 泰行、以下「日本マイクロソフト」)は、本日2012年10月1日(月)に医療機関向けの事業における業務提携契約を締結し、ニチイ学館の幅広いネットワークを通じた人的サービスと、日本マイクロソフトのITを活用した新しい医業環境支援サービスを共同で開発し、順次提供していくことを発表します。

年々増加する医療費に対し、医療費抑制政策等の様々な対策がなされる中、国内における医療の情報化は、厚生労働省より「今後の我が国の医療の目指すべき姿」実現のための重要な柱の一つとして位置づけられ推進が図られています。その代表格である電子カルテにおいても、病院全体での導入率はわずか14.3%※に留まり、普及がなかなか進んでいないのが現状です。また、導入済みの医療機関においても、複数のシステムを連携させる互換性の難しさやシステムを使いこなせる人材不足等の声があがっており、ITの有効な利活用が望まれています。
ニチイ学館は、自社の教育サービスで育成したスタッフを事業へ輩出するというビジネスモデルで約40年間、医療機関にて診療報酬請求業務等の医療事務、及びその他診療行為以外の周辺サービスの提供を行ってきました。現在の契約医療機関は1万件、医療事務スタッフ5万名の人材力と全国98支店の営業力に強みを持っています。
一方、日本マイクロソフトは、マイクロソフト コーポレーションの日本法人として、クラウドサービスやサーバー製品、PCやスマートフォン向けのOS、ゲーム機に至るまで幅広い製品群を多くのお客様に利用いただいており、グローバル企業の一員として、海外での事例、経験やノウハウを活かしたサービスを、国内の医療機関に提供できます。
両社は、ますます増大するITニーズに、互いの強みを最大限に活かした新サービスを共同で開発・提供することで、医療機関の諸問題の解決に貢献できるものと考えました。本日発売の「Opect」、12月発売予定の「メディクラウド」を皮切りに、経営支援・診療支援・地域連携の分野で、順次サービスを拡充していきます。少子高齢化が進み、医療の担い手不足と医療費の増大が見込まれる日本において、ヒューマンパワーとITの融合により、経営の効率化、及び医療従事者が医療・看護に専念できる環境構築の支援に取り組み、患者が安心して充実した医療サービスを享受できる社会づくりに貢献していきます。

提携事業内容

  1. 医業環境支援サービスの提供①経営支援サービス
    医療機関の経営データを「見える化」する、データ集約・分析システムの開発・提供と、
    その分析結果に基づいた業務プロセスの適正化サービスの提供等。
    *Microsoft(R) Windows Azure(TM)、Microsoft Office 365、Microsoft SQL Server(R) 等を活用
    ②診療支援サービス
    医師や看護師の業務負担軽減ソリューション、及びコミュニケーション活性化サービスの開発・提供等。
    *Kinect(R) for Windows(R)、Microsoft SharePoint(R)、Microsoft Lync(R)、Windows、Windows Phone 等を活用
    ③地域連携サービス
    医療機関・介護施設・利用者宅間の情報連携システムの構築や、
    施設間連携を専門とした地域連携コーディネーターの育成、及びサービスの提供等。
    *Microsoft Dynamics(R) CRM、Microsoft SharePoint、Microsoft Lync等を活用
  2. サービス提供に向けた協業
    ①両社にて医療関連の専門プロジェクトチームを結成し、共同で営業・マーケティング活動を実施
    ②ニチイ学館の医療関連事業で蓄積した事例・ノウハウと、日本マイクロソフトの法人向けビジネスや
    米国本社による海外の医療分野での事例等、両社の経験やノウハウを相互に活用
    ③新サービス提供にあたって、マイクロソフト製品の利活用のためのトレーニングを両社で連携して実施

■提携による新サービス第1弾「Opect」と「メディクラウド」の提供
1.国内初の手術室向け 非接触型画像操作システム「Opect(オペクト)」


【東京女子医科大学での使用例】

「診療支援サービス」の一つとして、国内初の手術室向け非接触型画像操作システム「Opect」を、ニチイ学館が本日10月1日(月)より提供します。これまで、手術中に執刀医が患者の様々な情報を端末上で閲覧するには、滅菌器具を外し術野を離れ執刀医自らが端末を操作するか、サポートスタッフが代わりにPC操作の補助を行う必要がありました。術中は的確かつ迅速な判断を求められることから、執刀医は頻繁に術野を離れることはできず、また、サポートスタッフによる補助は、執刀医が意図する情報が正確に伝わりにくい等の課題がありました。そのため術野にいながらにして閲覧できる情報提示装置、手術支援システム、執刀医自らが容易に操作できる仕組みが求められてきました。
そこでニチイ学館は、日本マイクロソフトの音声認識やモーションセンサー等による操作を可能とするテクノロジである「Kinect for Windows」を活用した非接触型画像操作システムとして、「Opect」を両社にて共同で開発し、本日より提供します。「Opect」により、執刀医は端末に直接触れることなく人の“自然なしぐさ”で操作でき、術場において清潔さを維持したまま必要な情報に“直感的に”アクセスできます。
提供価格:498,000円(税込)
提供開始:平成24年10月1日(月)
本製品の詳細は下記Webサイトを参照ください。
http://www.nichiiweb.jp/medical/category/hospital/opect.html

2.医療機関向けクラウド型グループウェア 「メディクラウド」


【画面イメージ】

「経営支援サービス」および「診療支援サービス」の一つとして、医療機関向けクラウド型グループウェア「メディクラウド」を、ニチイ学館が2012年12月下旬より提供します。様々な専門職種が院内外と連携し業務を行う医療機関においては、情報共有が患者サービスの向上という観点からも非常に重要です。「メディクラウド」は、Microsoft Office 365とクラウドプラットフォーム Windows Azure を基盤に、医療現場で長年、事務支援ソリューションを提供してきたニチイ学館の経験・知識を集約して開発した医療機関特化型のグループウェアです。メール、スケジュール管理等に加え、医療機関特有の課題を解決する様々な機能を提供します。
従来、院内グループウェアは大規模医療機関向けシステムが中心でしたが、日本マイクロソフトのクラウドサービスを活用することで、情報セキュリティの確保と、中・小規模医療機関や地域医療関連の団体、プロジェクト等でも導入しやすい初期投資・運用の低コスト化を実現しました。
提供価格:初期費用 315,000円(税込) 基本システム管理費用 10,500円/月(税込)~
*クラウドサービス利用料は別途となります。
*提供価格は予定価格のため、変更となる可能性があります。
提供時期:平成24年12月下旬
本製品の詳細は下記Webサイトを参照ください。
http://www.nichiiweb.jp/medical/category/hospital/opect.html

 

【日本マイクロソフト株式会社について】
日本マイクロソフトは、マイクロソフト コーポレーションの日本法人です。マイクロソフトは、モバイル ファースト& クラウド ファーストの世界におけるプラットフォームとプロダクティビティのリーディングカンパニーで、「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとしています。
日本マイクロソフトは、この企業ミッションに基づき、「革新的で、安心して使っていただけるインテリジェントテクノロジを通して、日本の社会変革に貢献する」企業像を目指します。

マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフトWebサイトを通じて入手できます。

日本マイクロソフト株式会社 Webサイト http://www.microsoft.com/ja-jp/
マイクロソフトコーポレーション Webサイト http://www.microsoft.com/

* Microsoft は、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。
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