Posted by:平野 拓也
日本マイクロソフト株式会社
執行役 専務 マーケティング&オペレーションズ担当
執行役 専務 マーケティング&オペレーションズ担当の平野 拓也です。米国時間 8 月 7 日に IE Blog “Stay up-to-date with Internet Explorer”(英語)において、Internet Explorer に関する重要なお知らせがありました。以下にその日本語訳をご紹介します。
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最新の Internet Explorer をご利用ください
5 月にお知らせしたとおり、マイクロソフトは、より安全なブラウザーを提供し、ユーザーが常に最新バージョンの Internet Explorer を使えるよう支援するために継続的な投資を行なっています。本日は、お使いのオペレーティング システム向けの最新の Internet Explorer への移行計画に有用な移行リソース、アップグレードの指針、サポート タイムラインの詳細といった重要な情報をお知らせします。
マイクロソフトは、モバイルファースト、クラウドファーストの世界においてユーザーがより多くのことを達成できるようにするための革新的で変革を促すサービスを提供しており、Internet Explorer はこのビジョンの中核にあります。今日のデジタルな世界では、数十億人の人々が、仕事と生活の両面で、クラウドサービス ベースのアプリケーションが稼働するインターネット接続デバイスを活用しています。最新の Web サイトやサービスにいつでも、どこでも、どのデバイスを使っても接続でき、高速で安全な体験を得るために、モダンなブラウザーの稼働が未だかつてないほど重要になっています。
開発者とユーザーにとっての利点
ユーザーが最新の Web ブラウザーを使うことは、開発者に利益をもたらします。古いブラウザーはモダンな Web 標準をサポートしないことがあるため、ブラウザーの分断化が Web サイトの開発者にとっての問題になっています。また、ユーザーがモダンなブラウザーを使っていれば、Web アプリの開発者も作業を効率化でき、より良い製品とロードマップを構築できます。アップグレードを行なうことは開発者の方々全体の利益につながります。
ユーザーも、オンラインのリスクを減少しつつ、仕事と生活の両面で最新の体験を提供できるモダンなブラウザーから利益を得られます。マイクロソフトの最新のモダン ブラウザーである Internet Explorer 11 は以下のような多くの利点を提供します。
- セキュリティの向上 – モダンな Web ブラウザーでは適切なセキュリティ保護を提供していますが、旧バージョンのブラウザーは Web エコシステムを安全に維持する上で大きな課題になります。Internet Explorer 11 は、拡張保護モードなどの機能によりユーザーを安全に守ります。マイクロソフトは、Internet Explorer の潜在的脆弱性を積極的に修正しており、お客様を保護するための努力は成果をもたらしています。NSS Labs によれば、悪意のあるソフトウェアに対する保護件数は、2009 年の Internet Explorer 8 では 69% でしたが、Internet Explorer 11 では 99% 以上になっています。パッチを完全に適用した最新の Internet Explorer が旧バージョンよりも安全であるのは驚くに値しません。
- 生産性 – 最新の Internet Explorer は、より高速であり、よりモダンな Web 標準をサポートしており、既存 Web アプリとの互換性も優れています。レガシーの Web アプリに加えて、Office 365 など最新の Web サイトとサービスを稼働できる点においてもユーザーにとって有益です。
- 将来の拡張性 — アップグレードを行ない最新バージョンの Internet Explorer を使い続けることは Windows 8.1 Update および最新の Windows タブレットなどのデバイスへの移行を容易にし、次世代のテクノロジや生産性の可能性を広げます。
ブラウザー移行の指針
マイクロソフトは、最新バージョンの Internet Explorer などの最新のコンピューティング体験を確実に得られるように、自動アップデートを有効化することを推奨しており、ほとんどの消費者は自動アップデートを有効化しています。法人のお客様には、アップデート(特にセキュリティ間連)を迅速にテストし、アップデートすることをお勧めします。定期的なアップデートは、セキュリティリスクの減少や信頼性の向上などの多大なメリットをもたらします。Windows Update は、Internet Explorer と Windows のアップデートを自動的にインストールすることができます。
使用しているオペレーティング システムで利用可能な最新ブラウザーをまだ稼働していないお客様は、アップグレードを行ない、最新バージョンを維持することで、ブラウザー体験の高速化と安全性向上を達成することをお勧めします。2016 年 1 月 12 日以降、以下のオペレーティング システムとブラウザーのバージョンの組み合わせがサポートされることになります。
Windows プラットフォーム | Internet Explorer のバージョン |
Windows Vista SP2 | Internet Explorer 9 |
Windows Server 2008 SP2 | Internet Explorer 9 |
Windows 7 SP1 | Internet Explorer 11 |
Windows Server 2008 R2 SP1 | Internet Explorer 11 |
Windows 8.1 | Internet Explorer 11 |
Windows Server 2012 | Internet Explorer 10 |
Windows Server 2012 R2 | Internet Explorer 11 |
2016 年 1 月 12 日以降は、サポートされるオペレーティング システム向けの最新バージョンの Internet Explorer だけが技術サポートとセキュリティ アップデートを受けられることになります。たとえば、Windows 7 SP1 上で Internet Explorer 8、Internet Explorer 9、あるいは、Internet Explorer 10 を使用しているお客様は、セキュリティ アップデートと技術サポートを継続的に受けられるよう Internet Explorer 11 へ移行することをお勧めします。Windows と Windows Embedded のサポートのタイムラインに関する詳細情報についてはマイクロソフト サポート ライフサイクルのサイトをご参照ください。
Internet Explorer の以前のバージョンでの標準化を行なっている法人のお客様もいるため、マイクロソフトは最新ブラウザーへのアップグレードを行ない、最新状態を維持するための新たな機能とリソースを公開しました。お客様には、モダンな Web アプリの性能、セキュリティ、生産性上のメリットを得るためにモダンな標準へのアップグレードを計画することをお勧めしますが、短期的には、レガシーの Web アプリへの後方互換性はコスト効率に優れた手段になり得ます。2014 年 4 月にリリースされた Internet Explorer 11 向けエンタープライズ モードでは、後方互換性を強化しており、モダンな Web 標準への移行期に多くのレガシー Web アプリを稼働可能にします。
本日、マイクロソフトは、お客様が Internet Explorer の最新バージョンを使用しながら既存の Web アプリへの投資を拡張できるよう支援するために、エンタープライズ モードがオペレーティング システムのライフサイクルの全期間を通じてサポートされようになることを発表します。たとえば、Windows 7 ではエンタープライズ モードは 2020 年 1 月 14 日までサポートされます。マイクロソフトは、エンタープライズ モードの後方互換性機能の向上を継続し、お客様が Internet Explorer の最新バージョンにアップグレードして、最新状態を維持できるよう支援するためのツールとリソースに投資しています。
ブラウザー移行のリソース
マイクロソフトは、Internet Explorer の最新バージョンへの移行を望むお客様やパートナー向けに多くのオンライン サポート リソースを提供しています。
- Modern.IE – 成功事例および MSDN からの規範的ガイダンスを取り入れた、サイトを最新標準に更新するための一連の開発者支援ツールです。企業ネットワーク内の Web アプリケーションを評価するためのイントラネット スキャナもダウンロード可能です。
- Internet Explorer TechCenter – Internet Explorer TechNet サイトでは、Internet Explorer を実装、メンテナンス、およびサポートするための技術リソースが提供されています。Web アプリが使い続けられるよう支援する後方互換性機能である、Internet Explorer 11 向けエンタープライズ モード関連の情報が詳細にカバーされています。
- Internet Explorer デベロッパー センター – MSDN 開発者サイトでは、Internet Explorer のアプリケーション開発に関連したリソースが提供されています。
- Microsoft Assessment and Planning (MAP) Toolkit – ソフトウェア エージェントを使用することなく、現在のブラウザーインストール基盤を評価できる、インベントリ及びプランニングを行うツールです。
現場でのガイドを希望するお客様やパートナー向けに、マイクロソフトは移行を支援する以下のような多くの実装と互換性関連サービスを提供しています。。
- マイクロソフト Premier サポート サービス – Premier サポート サービスを利用することで、自社の IT 基盤から最大の価値が得られるようになります。マイクロソフトの専任サポートチームが継続的なハンズオン支援と緊急課題のエスカレーションを提供することで、問題解決を迅速化し、ミッションクリティカルなシステムの無停止運用に貢献します。
- マイクロソフト コンサルティング サービス – マイクロソフト テクノロジの迅速で効果的な展開により、投資から価値を見出すまでの期間を短縮できます。また、従業員がテクノロジをフルに活用することで、スキルの向上とビジネスの拡大に貢献します。Microsoft Services のコンサルタントが、マイクロソフトのテクノロジを効率的に展開できるようお客様の組織と協業します。きわめて複雑なプロジェクトにおいてもリスクを最小化できるよう支援できます。マイクロソフトのプラットフォームに関する専門知識、および、グローバルなパートナー ネットワークと技術コミュニティとの協業により、お客様のイノベーションとマイクロソフトのテクノロジとソリューションが実現可能なアイデアを検討する際、最大限に支援します。
- Internet Explorer Migration Workshop – Microsoft Services Internet Explorer Migration Workshop は、IT プロフェッショナルと開発者向けに構成されたワークショップにより、お客様に Internet Explorer の 最新バージョンへの移行プロセスの理解を支援します。お客様の業務分野の専門家が互換性問題とその解決手法を迅速に評価します。詳細情報については、Microsoft Services 営業担当者にお問い合わせいただくか、www.microsoft.com/services をご参照ください。
- Pinpoint によるマイクロソフトパートナーの検索 – Internet Explorer(および .NET フレームワーク)の最新バージョンへのアップグレードを、ビジネスとアプリケーションへの影響を最小化しながら支援できる、お客様の業務分野に通じた認定ITスペシャリストを見つけるお手伝いをします。
お客様のアップグレードを支援する後方互換性とリソースを提供することで、マイクロソフトは、企業のお客様による Internet Explorer の最新バージョンの利用を今まで以上に容易にしています。Internet Explorer 11 への移行は、モダンな Web 標準、性能向上、セキュリティ強化、信頼性強化に加えて、Windows 8.1 Update、Office 365 などのサービス、最新の Windows デバイスへのアップグレードを可能性にします。
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