プロダクティビティを推進するエンジン

Posted by:岡部 一志
社長室 コーポレートコミュニケーション部 部長

皆さん、こんにちは。

マイクロソフトは、11 月 7 日に iOS や Android デバイス向けの Office に関する発表を行い、あらゆるデバイス、あらゆる人々がプロダクティビティツールである Office をいつでも、どこでも利用出来るようにするという方針を明確にしました。

2014 年 2 月に CEO に就任したサティア ナデラが、7 月にマイクロソフトを「モバイルファースト、クラウドファーストの世界におけるプロダクティビティ&プラットフォーム カンパニーである」と再定義しました。

「プロダクティビティ(Productivity)」という言葉は、日本では「生産性」と訳されることが多く、ビジネスや仕事についてのみ当てはまるような印象を受けるかもしれませんが、実際には、より幅広い意味を持っています。マイクロソフトでは、より広い意味でこの言葉を使っています。

米国本社においてコミュニケーション担当コーポレートバイスプレジデントのフランク ショー(Frank X. Shaw)が、本社の The Official Microsoft Blog でこの「プロダクティビティに関するマイクロソフトの考え方」を紹介しています。以下はそのブログの翻訳です。

プロダクティビティを推進するエンジン

Mobility:デバイス間でのエクスペリエンスのモビリティ
Social:シェアし、コラボレートする能力
Intelligence:洞察に対する状況把握型のアクセス/シームレスなコラボレーション
Natural UI:人の作業方法を学習するツール

言葉は重要です。言葉によりものごとを定義し、形作り、影響を与えることができます。言葉には力があります。しかし、最も重要な点は、言葉は私たちの理解と世界の変化に合わせて進化していくという点です。

これは「プロダクティビティ」という言葉にも当てはまります。

テクノロジの世界では、通常、プロダクティビティという言葉は狭い意味しか持っていませんでした。つまり、文書、スプレッドシート、プレゼンテーション、ToDo リストなどに関連した作業を指すことが多かったのです。しかし、幅広い歴史的視点から見れば、この言葉は「常に」もっと広い意味で使われてきました。すなわち、人、チーム、組織、企業が投入した努力に対してどれほどの結果を出せたかを記述・測定する手段という意味です。もっと単純な言い方をすれば、 プロダクティビティとは私たちがどれほどうまく時間を使っているか を表現する手段です。

誰もが知っているように、時間はますます大切になっています。これは「仕事」だけではなく「生活」にもあてはまります。マイクロソフトが、人々にとって重要な瞬間を最大限に活用できるよう支援するというより大きな目標を設定しているのは、これが理由です。ここでの瞬間とは、仕事中、在宅中、そして、移動中も含めて「あらゆる」瞬間ということです。

マイクロソフトは「プロダクティビティ製品のビジネス」だけを行なっているのではありません。マイクロソフトは、人々の生産性をより高める(プロダクティブになる)よう支援するビジネスを行なっているのです。

マイクロソフトにとって、先日の発表は、このプロダクティビティの可能性がどれほど大きいかを明確に示すものでした。第一に、マイクロソフトは史上最良のプロダクティビティツールのひとつである Microsoft Office を iPhone と Android 向けに提供することでより広く利用可能にし、人々がどんなデバイスでも、どんな状況でも創造、シェア、コラボレーションを行なえるようモビリティを強化しました。これこそが、プロダクティビティです。そして、世界中でマイクロソフトは重要なプロダクティビティを、まったく異なるやり方でも提供しています。画期的なテクノロジにより視覚障碍者の方が街を散策できるよう支援するため、マイクロソフトは UK Guide Dogs とのパートナー関係を結びました。これもプロダクティビティです。

どちらの事例もマイクロソフトのコアフォーカス、すなわち、仕事でも家庭でも、そして、その中間地点でも重要な瞬間を最大限に活用するツールを提供するということを示しており、真のプロダクティビティについてマイクロソフトがどう考えているかを表しています。プロダクティビティはソフトウェアに限定されるものではありません。プロダクティビティは人類の進歩を推進するエンジンに他なりません。そして、今までと同様に、このエンジンは変化する世界に合わせてイノベーションを繰り返していく必要があります。

この世界では、毎日のように、新しいテクノロジ、新しいデバイス、新しいアプリ、新しいサービスが生まれています。これは、ものごとを行なう新しいやり方、新しいつながり方、新しい学び方が生まれていることを意味します。これらの要素は、より多くの作業を片付けられるようにしてくれる「可能性」を持つ一方で、私たちの貴重な時間と集中力を奪うもうひとつの要因になってしまうこともよくあります。つまり、これらのソリューションが逆に問題の種となることがあるのです。これが、単により多くのテクノロジを作り出すだけではなく、テクノロジの「作り方そのものを再考」しなければならない理由です。

人口よりもデバイスの数の方が多く、人が消費できるよりも多くのデータが作られ、過去に有効に機能していたツールだけでは不十分な時代が到来しつつあります。ゆえに、「私たちの時間」を最も有効に使えるようにするためには「私たちのツール」について再考しなければなりません。どのような変化が求められるでしょうか?

  • どのように機能するかを人が学ばなければならないようなツールから、「ツールの方が私たちのやり方を学ぶ」ようなナチュラルなツールに移行する必要があります。
  • 「個人」の能力にフォーカスしたツールからソーシャルなプロダクティビティを最大化してくれるツールへと移行する必要があります。
  • 私たちのアクションを「待っているだけ」のツールから、何が重要なのかを「予測」して「優先順位付け」する、状況を理解するインテリジェントなツールに移行する必要があります。
  • 時間と場所によって制約を受ける世界から、どのデバイスも「自分のデバイス」にすることができる真にモバイルな世界に移行する必要があります。

これらを合わせて考えるとものごとの中心が変化していることがわかります。すなわち、デバイス、ソフトウェア、クラウドが中心にある世界から「人」が中心にある世界への変化です。人は、自分の好きなことを行ない、仕事を片付け、自分を支援してくれるツールを求めています。

なぜならマイクロソフトのお客様は「プロダクティビティ」という言葉の古い定義にはとらわれていないからです。それはマイクロソフト自身も同じです。

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