The Microsoft Cognitive Toolkit を活用した対話型自動応答システムの構築について

[2016年10月31日]

株式会社 三井住友銀行
日本マイクロソフト株式会社

株式会社三井住友銀行(本社:東京都千代田区、頭取:國部毅、以下三井住友銀行)と日本マイクロソフト株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長:平野拓也、以下日本マイクロソフト)は、The Microsoft Cognitive Toolkit(※1)を活用した対話型自動応答システムの構築に着手いたしました。三井住友銀行では、デジタルトランスフォーメーションを推進する一環として、従来行員が対応していた照会応答業務に、専門家と直接対話しているように迅速・丁寧・正確な応対を可能とする対話型自動応答システムを導入することで、従業員一人ひとりの生産性の向上やお客さまへ提供するサービス価値の向上に取り組みます。

<本システムの特徴>

  • 深層学習モデルによって対話全体の文脈・意味を捉え、質問の追加や変化にも対応が可能
  • 曖昧な質問に対しては、質問の内容を具体的に絞り込むための聞き返しを行い、より的確な回答に導くことが可能(これまでは回答候補を絞り込むことが出来ず、質問者の方から別の聞き方をする必要があった)
  • 過去の質問・回答履歴を学習し、頻繁に役に立つと評価されている類似の質問・回答内容を提示することで、より早く回答に到達することが可能
  • 回答は文章だけでなく、図や表を用いることでよりわかりやすい回答の提示が可能

現在、三井住友銀行では、電話やインターネット、有人オペレーターによるチャット受付、バーチャルオペレーターによる照会回答サービス等を提供しておりますが、本件を通じ、より使いやすく、より利便性の高いサービスの実現を探求してまいります。

今回のプロジェクトでは、日本マイクロソフトのコンサルティング部門であるマイクロソフトコンサルティングサービスが中心となり、リサーチ部門の機械学習処理技術の成果である     The Microsoft Cognitive Toolkit、また、Cognitive Services(※2)をはじめとする豊富なAPIサービスを活用することで、高度なAIソリューションの構築を図ります。また、三井住友銀行で利用しているマイクロソフトのパブリッククラウドサービス(Microsoft Azure)に蓄積されるビッグデータを活用し、銀行のお客さまへのご提案の高度化等の検討も進めていきます。

三井住友銀行は、引き続き、新しいIT技術の積極的な活用を通じて、時代の変化への対応力、企業競争力の高い先進的な金融グループを目指します。

日本マイクロソフトは、今後とも様々な課題解決のためにAIの民主化を進めるとともに、最新のクラウドテクノロジーを活用したお客さまのビジネス変革、「デジタルトランスフォーメーション」の推進を支援していきます。

 

※1 The Microsoft Cognitive Toolkit:Microsoft Research が公開しているオープンソースの深層学習開発ツールキット。自然言語等の深層学習モデルにおいて高い処理性能を実現できる。

※2 Cognitive Services:視覚、聴覚、声といった、人間の自然なコミュニケーション手段による操作を可能にする機能群。画像や音声の認識、自然言語など、人間の“認知機能”をモデル化しており、外部のアプリケーションから機能を呼び出し利用できる。

以 上

【日本マイクロソフト株式会社について】
日本マイクロソフトは、マイクロソフト コーポレーションの日本法人です。マイクロソフトは、モバイル ファースト&クラウド ファーストの世界におけるプラットフォームとプロダクティビティのリーディングカンパニーで、「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとしています。
日本マイクロソフトは、この企業ミッションに基づき、「革新的で、安心でき、喜んで使っていただけるクラウドとデバイスを提供する会社」を目指します。

マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフトWebサイトを通じて入手できます。

日本マイクロソフト株式会社 Webサイト http://www.microsoft.com/ja-jp/
マイクロソフトコーポレーション Webサイト http://www.microsoft.com/

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* Windows の正式名称は、Microsoft Windows Operating System です。
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