日本マイクロソフト株式会社は、経済産業省が進める「電子タグを用いた情報共有システム実験」に参画し、電子タグの情報管理を行うデータプール基盤を支えるプラットフォームを提供します。本実験は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)による「IoT を活用した新産業モデル創出基盤整備事業(国内消費財サプライチェーンの効率化)」の一環として、2019 年 2 月 12 日から 2 月 28 日まで実施されます。
今回の実証実験では、製(メーカー)― 配(中間流通、卸)― 販(小売り)に加えて、生活者まで含めた包括的なサプライチェーンにおける、プラットフォーム化された電子タグの有用性について、複数の事業者、IT ベンダーおよび業界団体と共同で検証します。
社会インフラとしての電子タグプラットフォームには、今後より一層スケーラビリティと柔軟なインテグレーション特性、および高い管理性などが要求されます。電子タグの情報共有システム及びデータの分析・可視化を行うデータプールのクラウド基盤として、Microsoft Azure (注 1) が採用されたことを発表いたします。また、当社が代表幹事を務める IT 国際標準化団体 “.NET流通システム協議会“ (注 2) は、電子タグの国際標準規格である EPCIS 仕様の当実験への適用を支援しました。
今後も、当社は本実証実験の参画企業と協力し、日本の流通業界の活性化に向けた経済産業省の取り組みを支援するとともに、クラウド等の IT プラットフォーム提案と IT 標準化推進の両面の活動分野で、日本の流通業界のデジタルトランスフォーメーションに貢献します。
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■ 実証実験への参画内容について
当実験では、電子タグ等の IoT 関連技術を用いて、以下の 3 点の実験を行います。
- サプライチェーンにおける事業者間連携
メーカーまたは物流センターにおいて実験対象商品に 電子タグを貼付し、流通過程で入出荷される際に電子タグの読取を行い、当該データを実験用にクラウド上に構築した情報共有システムに蓄積することで、在庫情報の可視化 を行います。さらに、モニター家庭においても電子タグの読取を実施いただき、電子タグの家庭内での活用方法や新サー ビスについても検討を行います。 - 店舗と生活者との連携 本実験に御協力いただくコンビニエンスストアおよびドラッグストアにおいて、電子タグを用いた以下 2つの検証を行います。
- ダイナミック プライシング
棚に設置されたリーダーが自動的に電子タグを読み取ることで消費・賞味期限が迫っている商品を特定し、当該商品を購入すると現金値引きまたはポイント還元を行う旨、実験参加者へ通知を行うことで、食品ロスの削減を促す取組み - 広告最適化
来店者が手に取った商品の電子タグを読み取り、商品棚に設置されたサイネージから当該商品の情報等を流す取組み
- ダイナミック プライシング
- 電子タグを用いた家庭内サービスの体験
家庭内サービスのアイデアを「東京ガス 横浜ショールーム」に おいて展示いたします。 また、上記展示とは別に、経済産業省本館 1 階ロビーにおいても、電子タグを読み取ることができる冷蔵庫の展示を実施いたします。
当実験の詳細に関しては、経済産業省のニュースリリースを参照ください。
(注 1)Microsoft Azure の概要
Microsoft Azure は、マイクロソフトが提供する、オープンかつ柔軟でセキュアな、エンタープライズ レベルのクラウド コンピューティング プラットフォームです。
(注 2).NET 流通システム協議会 電子レシート標準データフォーマットおよび API の概要
.NET 流通システム協議会は、国内約 200 社の IT ベンダーが参画する、小売業の IT 国際標準仕様の策定と普及促進を目的とした団体です。国際標準化団体「OMG:Object Management Group」や流通コードの管理及び流通標準に関する国際機関であるGS1と連携し、小売業で利用される各種業務データフォーマット(POSデータや電子レシートデータなど)を標準化し、公開しています。
【その他関連情報】
- Microsoft Azure https://azure.microsoft.com/ja-jp/
- .NET流通システム協議会 https://www.microsoft.com/ja-jp/business/industry/retailjapan.aspx
※1:コンビニ電子タグ 1000 億枚宣言
http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170418005/20170418005.html
※2:ドラッグストア スマート化宣言
http://www.meti.go.jp/press/2017/03/20180316002/20180316002.html
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