日本マイクロソフト株式会社(以下、日本マイクロソフト)は、株式会社 JR 東日本情報システム、みずほ情報総研株式会社、日本生命保険相互会社、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社および株式会社 MaaS Tech Japan と相互に連携して、MaaS* における利用者のリスク低減をテーマに、マイクロソフトのパブリッククラウドプラットフォームである Microsoft Azure ベースの Blockchain を活用した合同ハックフェストを実施し、その有用性を検証しました。
本ハックフェストは、2019 年 6 月 3 日から 7 日に実施され、参画企業の業種の幅を広げて以下に示す新たな機能を追加実装し検証しました。日本マイクロソフトは、Azure を使用しているお客様の課題解決、システム設計、開発をハッカソン形式でサポートする取り組みとしてハックフェストを全世界で実施しており、今回のプロジェクトもその一環として実施したものです。
- 自己主権型アイデンティティとの連携: 多くの企業が参入することが予測される MaaS は、伝統的な中央集権型のアイデンティティ管理基盤の適用が難しい分野です。今回はマイクロソフトがプレビュー版として提供している自己主権型アイデンティティ(Self-Sovereign Identity)管理基盤である ION(アイオン)の早期検証環境を使用し、利用者がスマートフォンを使用して自らのアイデンティティを管理し、認証が行えることを検証しました。
- 迅速な保険契約の締結と補償: 公共交通機関の遅延や運行停止は、利用者にとって旅程を変更せざるを得ないなど、大きなリスクです。今回のハックフェストでは、保険付きのチケットを発行する機能と共に、交通機関に大きな遅延が発生したことを検出し、利用者にシェアカーのチケットをERC721 トークン(イーサリウム上で採用されている代替不可能なトークンの規格)として自動的に発行する仕組みを実装し、検証しました。
- MaaS チケットによるシェアカーのドアロック解除: 保険によって発行されたチケットによってシェアカーを予約し、その結果として得られたトークンによってドアのロックを解除する機能を実装し、検証しました。
上記の機能を実装するにあたり、日本マイクロソフトは、コンソーシアム型 Blockchain プラットフォームである Azure Blockchain Service を使用しました。(2019 年 4 月よりパブリックプレビュー版の提供を開始)
今後も、日本マイクロソフトは参画企業各社と相互に協力し、日本の各インダストリーの課題解決と活性化に向けた取り組みを推進するとともに、ICT による新たなプラットフォームを模索することで、すべての人に安全で持続可能かつ容易に利用できる社会インフラの実現を目指します。
参考: スマートシティ実現に向けた新たな社会インフラ構築を目的に、Blockchain を活用した実験を実施(第 1 回ハックフェスト)
https://news.microsoft.com/ja-jp/2019/04/25/190425-announcement/
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