裁判所の民事訴訟手続きの IT 化において、Microsoft Teams を採用

時間と場所にとらわれないコラボレーションにより、裁判の迅速化と負担軽減を実現

日本マイクロソフト株式会社 (本社: 東京都港区、代表取締役 社長: 吉田 仁志) は、最高裁判所 (以下 最高裁) が推進する、民事訴訟手続きの IT 化において、当社のクラウドサービス「Office 365」におけるコラボレーションツール「Microsoft Teams (マイクロソフト チームズ、以下 Teams)」が採用されたことを発表します。2020 年 2 月から 9 か所、2020 年 5 月頃から 5 か所の裁判所で取り扱われる民事訴訟事件の争点整理から Teams が活用されることになります。民事訴訟事件の争点整理において、Teams が活用されるのは世界初です。

Teams は、「Office 365」においてチームワークを実現するためのコラボレーションハブとして機能するアプリケーションとして、世界で毎日 2,000 万人以上に利用されています。Teams は、チャットによる会話を軸に、資料の共有や同時編集、Web 会議や企業向け電話機能、各種アプリケーションとの連携が可能なことから、時間や場所にとらわれないリモートワークやテレワークによる、法人の働き方改革やデジタル変革の実現に欠かせないコラボレーションツールとなっています。また、お客様の Teams のデータは、マイクロソフトの日本国内のデータセンターに格納されるため、政府・自治体・公共機関・医療・教育などの規制の厳しい分野の組織でも、安心してお使いいただくことができます。

従来、民事訴訟手続きの争点整理手続においては、当事者が遠隔地に居住しているなどの理由がある場合、電話会議やテレビ会議システムも利用することができました。しかし、電話会議では当事者や裁判官が互いに表情等を見ることができず、またテレビ会議システムを利用する場合でも裁判所間でしか接続できないため、訴訟が係属する裁判所に出頭できない当事者も最寄りの裁判所までは出頭しなければなりませんでした。また、電話会議やテレビ会議では、裁判官と両当事者が同じ書面や図面の、同じところを見ながら協議することも難しいものがありました。このような制約もあってテレビ会議システム等の利用も活発なものとはなっておらず、遠隔地間における訴訟においては出張を伴うため、当事者や代理人弁護士の移動時間や費用などの負担増のほか、裁判所と両当事者で裁判期日の調整を行う際、移動時間を含めて調整する必要がある結果、なかなか都合が合わず、次回期日が先の日程になってしまうこともありました。

今回裁判手続の IT 化を実現するフェーズ 1 の取り組みとして争点整理において Teams を使うことで、裁判の関係者は、場所にとらわれることなく、Teams 上で資料を同時に閲覧し、表情等も確認しながら争点を確認、議論できるようになります。

■ 民事訴訟の争点整理における、Microsoft Teams の活用例:
・裁判所に出頭していない当事者の顔の表情を見ながら争点整理をすることができる
・Teams の Web 会議機能を利用し、訴訟関係者が一か所に集まることなく、弁護士事務所等からも争点整理に参加できる
・Teams の資料共有や同時編集の機能を利用し、裁判所が作成した「争点整理案」の骨子に双方が主張を書き込んで 1 つの書類を完成させる
・争点を整理するための資料や、契約書などの関連資料を Teams の画面共有を利用して、関係者全員が同じ場所にいるかのように、文書を確認し、争点を確認・議論・協議できる

■ 民事訴訟の争点整理に Microsoft Teams を活用することで期待される効果:
・Teams を利用したWeb会議を利用することで、移動時間を考慮せずに争点整理手続のための期日が設定でき、結果的に裁判期間の短縮に繋がる
・争点整理手続のために裁判の関係者が遠方に出張する必要が無くなり、当事者や弁護士の時間、および弁護士の出張や移動時間にかかる費用を節約できる
・平成 30 年に全国の地裁に提訴された民事訴訟 (約 13 万 9 千件) のうち、4 割以上にあたる約 6 万件で争点整理が実施されていることから、Teams の利用を契機に争点整理のプラクティスを見直すことで争点整理をより充実したものにすること。

民事裁判の IT 化においては、上記のような争点整理手続における Web 会議の利用を行っていくほか、今後においては法改正も含め、口頭弁論期日における Web 会議等の利用によるさらなる利便性の向上や訴訟の迅速化、訴訟の提起の際の訴状の提出や手数料等の納付、その後の準備書面の提出等をデジタル化すること、期日の進捗状況等を当事者がオンラインで確認できるようにする等の変更も検討されており、世界でも例を見ない先進的なデジタル裁判の実現を目指しています。

日本マイクロソフトは、最高裁による民事訴訟手続の IT 化、デジタルトランスフォーメーション (変革) を支援することで、迅速かつ効率的で、セキュリティ面に十分配慮した、国民にとって利用しやすい裁判の実現に貢献していきます。

[民事訴訟事件の争点整理における Teams の活用イメージ]

 

[参考情報]
ウェブ会議等の IT ツールを活用した争点整理の新しい運用の開始について
http://www.courts.go.jp/about/topics/webmeeting_2019/index.html
Teams を活用した争点整理を行う裁判所の情報は上記 Web サイトを参照ください。

(注) 争点整理手続とは、民事訴訟において、当事者間で争いになっている事実は何であり、その事実を立証するためにどのような証拠調べを行うかといった、争点や証拠の整理をする手続きであり、公開の法廷で行われる準備的口頭弁論と、非公開の場で行われる弁論準備手続・書面による準備手続がある。弁論準備手続・書面による準備手続においては電話会議やテレビ会議システムの利用が認められている。
* Microsoft、Office 365、Microsoft Teams は、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。
* その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。

【日本マイクロソフト株式会社について】
日本マイクロソフト株式会社は、マイクロソフト コーポレーションの日本法人です。マイクロソフトは、インテリジェントクラウド、インテリジェントエッジ時代のデジタルトランスフォーメーションを可能にします。「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとしています。
日本マイクロソフトは、この企業ミッションに基づき、「革新的で、安心して使っていただけるインテリジェントテクノロジを通して、日本の社会変革に貢献する」企業像を目指します。

マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフト Web サイトを通じて入手できます。

日本マイクロソフト株式会社 Web サイト http://www.microsoft.com/ja-jp/
マイクロソフトコーポレーション Web サイト http://www.microsoft.com/

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