Accenture、GitHub、Microsoft、ThoughtWorks がソフトウェア工学の中核に持続可能性を置くことを目指して、Linux Foundation と共に Green Software Foundation を設立

サンジェイ ポダー (Sanjay Podder)
 Accenture, Technology Sustainability 担当マネージングディレクター兼グローバルリード
エリカ ブレシア (Erica Brescia)
 GitHub, Chief Operating Officer
ジェフ サンクイスト (Jeff Sandquist)
 マイクロソフト Developer Relations 担当コーポレートバイスプレジデント
エリーゼ ゼレコウスキ (Elise Zelechowski)
 ThoughtWorks, DEI グローバルヘッド

※ 本投稿は、米国時間 5 月 25 日に公開された “Accenture, GitHub, Microsoft and ThoughtWorks launch the Green Software Foundation with the Linux Foundation to put sustainability at the core of software engineering” の抄訳を基に掲載しています。

世界が炭素危機という緊急課題に対応する中で、以前にも増して多くの企業がカーボンニュートラルやカーボンネガティブといった環境負荷低減の誓約をしています。AccentureGitHubマイクロソフトThoughtWorks は、世界的な気候危機への対応を表明している企業ですが、さらに、業界としてより多くのことを成し遂げるために団結することにしました。

本日、マイクロソフト社が年次開催している (バーチャル版の) Build Developers Conference では、ソフトウェア開発がすべての基調講演、すべてのセッション、そしてすべてのパネルディスカッションにおいて前面に押し出され、中心に据えられています。ソフトウェア業界の未来を考える時、私たちは、組織内だけでなく、世界中の業界のリーダーたちと協力して、より良い未来、より持続可能な未来を築く手助けをする責任があると考えています。世界中のデータセンターが世界の電力需要の 1 パーセントを占め、今後 10 年間で 3 パーセントから 8 パーセントを消費すると予測されている中で、業界全体としてこの問題に取り組むことが急務となっています。

この取り組みを支援するために、The Green Software Foundation (グリーンソフトウェア財団) の設立を発表します。この財団は、Accenture、GitHub、マイクロソフト、ThoughtWorks が Linux Foundation と共に設立した非営利団体であり、グリーンソフトウェアを構築するための人材、標準、ツール、およびベストプラクティスから成る、信頼できるエコシステムを構築することを目的としています。同財団は、ソフトウェア業界全体が協力したいという相互の願望と必要性から生まれました。持続可能性へのコミットメントを共有し、グリーンソフトウェア開発の原則に関心を持つ組織が本財団に参加し、グリーンソフトウェアエンジニアリングの分野を発展させ、業界全体の標準化に貢献し、ソフトウェアの二酸化炭素排出量削減に協力していただけることを期待します。本財団は、パリ気候協定に沿って、温室効果ガスを 2030 年までに 45 パーセント削減するという情報通信技術分野の広範な目標に、ソフトウェア業界が貢献できるよう支援することを目指します。

Accenture のテクノロジ担当グループチーフエグゼクティブ兼 CTO のポール ドーアティ (Paul Daugherty) 氏は次のように述べています。「持続可能性は私たちの最大の責任であり、今後 10 年は、組織が地域社会と地球を改善するための約束を果たさなければならない年になるでしょう。Accenture は、Green Software Foundation の創設メンバーであることを誇りに思っています。他の組織と協力して、ソフトウェアエンジニアリングの文化を発展させ、持続可能性が設計に組み込まれるようにして、コンピュータの二酸化炭素排出量を大幅に削減し、環境に良い影響を与えることに貢献したいと考えています。」

GitHub の COO エリカ ブレシア (Erica Brescia) 氏は次のように述べています。「私たちは、カーボンフリーのソフトウェアが標準となり、すべての開発者が専門家でなくとも、ソフトウェアの開発、展開、使用が地球規模の気候問題の解決に貢献する未来を描いています。GitHub は、Green Software Foundation の創設メンバーであることを誇りに思っており、すべての開発者のために環境的に持続可能な場を構築することに尽力していきます。」

マイクロソフトのプレジデント、ブラッド スミス (Brad Smith) は次のように述べています。「科学的なコンセンサスは明確です。世界は緊急の炭素問題に直面しています。排出量を大幅に削減するためには、私たち全員が協力して革新的なソリューションを生み出す必要があります。今日、マイクロソフトは、環境的に持続可能な未来を真摯に考えている組織と協力し、グリーンソフトウェア開発の導入を推進し、世界中のお客様やパートナーの二酸化炭素排出量削減を支援していくことを発表します。」

ThoughtWorks のプレジデント兼 CEO のグオ シャオ (Guo Xiao) 氏は次のように述べています。「気候変動は、人類が直面している最も差し迫った課題の 1 つであり、ハイテク産業が排出する二酸化炭素の量は急速に増加しています。ThoughtWorks では、気候変動のような問題は、グローバルな連帯によってのみ解決できると考えています。そこで、Science Based Target Initiative へのコミットメントによって自社の炭素排出への対応に加えて、お客様、パートナー、そして業界全体がより持続可能な未来に向けて共に歩んでいけるよう、Green Software Foundation の創設メンバーとして参加することとしました。」

創設メンバーである Accenture、GitHub、Microsoft、ThoughtWorks に加えて、Goldman Sachs、そして、Leaders for Climate ActionWatt TimeThe Green Web Foundation などの非営利団体が The Green Software Foundation に加盟しています。

Green-Software

Green Software Foundation の目的:

  • グリーンソフトウェアの業界標準の確立: 財団は、さまざまなコンピューティングの規範やテクノロジ領域におけるグリーンソフトウェアの標準、グリーンパターン、プラクティスを作成し、公開します。また、グリーンソフトウェアの排出量を測定および報告するための一貫したアプローチを確保するために、これらの基準の自発的な採用を奨励すると共に、政府の政策との一貫性を確保する手助けをします。
  • イノベーションの加速: グリーンソフトウェア分野の発展には、グリーンソフトウェアアプリケーションの作成をサポートする、信頼できるオープンソースやオープンデータのプロジェクトを育成する必要があります。財団は、非営利団体のパートナーや学術界と協力して、グリーンソフトウェアの研究を支援します。
  • 認知度の向上とアドボカシーの拡大: 企業が環境により優しいアプリケーションを構築するためには、その構築方法を知っている人が必要です。そのため、財団は、アンバサダープログラム、トレーニング、認定教育、イベントなどを通じて、業界全体でグリーンソフトウェアの普及を促進することを重要な使命としています。

The Green Software Foundation の詳細情報、および、加盟方法については www.greensoftwarefoundation.com をご参照ください。

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