マイクロソフトクラウドの国内展開戦略: “Revitalize Japan” クラウドで日本社会の再活性化を

日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 Azure ビジネス本部 本部長 上原 正太郎

日本マイクロソフトの 2022 年会計年度におけるプライオリティは、デジタルで日本社会を再活性化することです。日本でデジタルトランスフォーメーション (DX) の取り組みを実施している企業は、わずか 13% の企業のみ (総務省「情報通信白書 2021 年度版」) という現状の中、Azure ビジネスでは、以下の施策をとおして、日本企業の DX 推進を支援し、日本社会の再活性化を支援していきます。本ブログでは、マイクロソフトクラウドと以下の各施策の詳細について紹介します。

Find new value on Azure
Microsoft Base
・Solution Competency Center
・Empower Japan Intrapreneur Community
Microsoft for Startups

Revitalize Japan

■最も信頼され包括的なクラウド

マイクロソフトクラウドは、世界で 60 を超えるデータセンターリージョンを有し、世界の 100 を超えるコンプライアンス認証に対応し、35 か国のデータ所在地を構え、1 日で 24 兆を超えるセキュリティシグナルを捉える「最も信頼され包括的なクラウド」です。モダンワークやビジネスアプリケーションを担う Microsoft 365 や Dynamics 365 といった SaaS から、インフラストラクチャやデジタル & アップイノベーションを担う Microsoft Azure の IaaS・PaaS、およびデータ & AI といった各サービスを、信頼性の高いセキュリティで支えています。またマイクロソフトならではの End-to-End で様々な業種に対するソリューションを提供しています。サステナビリティの観点でも、単なるデータセンターの省力化や脱炭素の可視化のみならず AI やクラウドを活用したスマートファクトリー、スマートシティ、食材ロス軽減のスマートリテール、より質の高い教育、HoloLens による遠隔医療など、様々な場面で企業を支援しています。

最も信頼され包括的なクラウド

DX を推進する中で重要視しているのが、開発者がスピード感だけではなく質も担保した上で開発サイクルを回していくというDeveloper velocityです。Microsoft Azure に加えて、GitHub や Visual Studio といった開発環境、そしてローコード開発のプラットフォームである Power Apps などにより、開発者がアプリ開発に 100% 集中し、Developer velocity を実現できるような環境を用意しています。

最も信頼され包括的なクラウド

■”Find new Value on Azure” の立ち上げと “Microsoft Base” の全国展開

マイクロソフトクラウドにより、日本企業の DX 推進を支援するための中核的なマーケティング施策がFind new value on Azureです。日本独自の取り組みであり、新たな価値の発見や創出を意味するタグラインとキービジュアルを用いて、お客様企業やパートナー企業と共に推進しています。

”Find new Value on Azure” の立ち上げと “Microsoft Base” の全国展開

そして、Find new Value on Azure を促進するプログラムがFind new value on Azure Marketing Accelerator (FAMA ファーマ)」です。事務局に申し込んでいただくことで、キービジュアルや Power Point テンプレートなどの共通クリエイティブの無償提供、特設サイトでのソリューションなどの訴求、Microsoft Base blog での技術情報の投稿、各種支援プログラムの利用相談、PoC 用途での Azure の無償提供などといったマーケティング支援を提供します。

”Find new Value on Azure” の立ち上げと “Microsoft Base” の全国展開

FAMA がデジタルを中心としたマーケティング支援である一方で、日本全国のお客様に対して物理拠点としてのイベントなどの施策も含むハイブリッドな DX 支援を展開する発信地となるのがMicrosoft Baseです。Microsoft Base は、2019 年 12 月に Azure Base としてスタート、当社が直営する東京・代官山と大阪、佐賀の 3 拠点以外は、各地域のパートナー企業が運営しています。コロナ禍で休止していた実拠点での活動も、2021 年 11 月 26 日より再開しました。

Microsoft Base は、先日発表した新潟の加茂、名古屋の本山、伊勢、那覇に加えて、日本ビジネスシステムズが運営する東京・虎ノ門、TOSYS が運営する長野の 2 拠点、計 6 拠点を新たに追加し、2023 年 6 月までに 47 の全都道府県に拡大する計画です。今後、全国の自治体、地銀、教育機関、地方スタートアップ、中小企業、パートナー様に、DX に関する情報発信拠点としての活用を広げていきます。

”Find new Value on Azure” の立ち上げと “Microsoft Base” の全国展開

Date & AI とアプリケーションモダナイゼーションを推進する “Solution Competency Center

第一弾の取り組みとして、Find new Value on Azure において、特に「Date & AI」と「アプリケーションモダナイゼーション」の重要性を訴求していきます。

Date & AI に関しては、Find new Value on Azure のキービジュアルで情報を発信する特設サイトを新たに公開しました。データは企業にとって最も戦略的な資産であり、データドリブンな変革は大きなメリットをもたらす一方で、まだまだ日本ではデータの利活用が進んでいません。

データの利活用を支えるマイクロソフトクラウドの Date & AI プラットフォームの中で、現在当社が最も注力しているのが、統合データ基盤であるAzure Synapse Analyticsです。2021 年 2 月の提供開始以降、国内売上成長は 35% 増、国内導入企業は 240 社以上となり、株式会社 NTT ドコモや株式会社アドインテなど国内公開事例数も 17 社に達しています。40 年以上ソフトウェア開発に注力し、世界 8 カ所に大規模な研究開発機関を有するマイクロソフトだからこそ提供可能なハイパフォーマンスな分析基盤が多くのお客様より支持を集めています。

Date & AI とアプリケーションモダナイゼーションを推進する “Solution Competency Center”

2021 年 9 月より提供開始しているデータガバナンスソリューション「Azure Purview」も順調に成長しています。国内初となる事例である横河電機株式会社では、バックオフィスに関する IT データと工場内で生成される OT データを、Azure Purview によって一元的管理し、セキュアに活用できる環境を構築しています。国内リージョンも年内に展開予定で、PoC 実施費用を一部負担するプログラムも、パートナー企業である株式会社電通国際情報サービスおよび株式会社ジールと展開しています。

Date & AI とアプリケーションモダナイゼーションを推進する “Solution Competency Center”

AI によるデータ活用に関しては、パートナーシップを結んでいる OpenAI が持つ巨大な言語モデル「GPT-3」を Azure 上で利用できる「Azure OpenAI Service」のプライベートプレビューの提供も開始しており、既に世界数十万社から参加申請をいただいています。

Date & AI とアプリケーションモダナイゼーションを推進する “Solution Competency Center”

そして、データの利活用においてきっても切り離せないのが、フロントとなるアプリケーション開発です。マイクロソフトは、アプリケーションモダナイゼーションの推進のために、開発からデリバリー、企画、運用までのあらゆるニーズに包括的に応えるエンドツーエンドのデベロッパーエコシステムを築いています。

デベロッパー支援はアプリケーションモダナイゼーションを推進するにあたりもっとも重要と考えています。日本でも多くのアプリケーションの開発ベースとなっている「.NET」における支援を継続しており、2021 年 11 月には「.NET 6」を提供開始しています。また、同月には開発者の生産性とアジリティを向上させる「Visual Studio 2022」もリリースし、2020 年から始めた GitHub Enterprise とのバンドルライセンスも合わせて展開しています。

Date & AI とアプリケーションモダナイゼーションを推進する “Solution Competency Center”

これらのデータの利活用とアプリケーション開発の両面を、パートナーと連携して支援するための日本独自の施策がSolution Competency Centerです。パートナーが持つソリューションや知見、ノウハウを融合し、共同販売も強化します。現在、アバナード株式会社、AZPower 株式会社、日本ビジネスシステムズ株式会社、SB テクノロジー株式会社、株式会社システムサポート、株式会社アクアシステムズ、株式会社システムエグゼ、富士ソフト株式会社の 8 社に参画いただいており、2022 年 6 月までにさらに 10 社のパートナー企業が加わる予定です。

Date & AI とアプリケーションモダナイゼーションを推進する “Solution Competency Center”

■企業内起業家やスタートアップを支援する “Empower Japan Community” と “Microsoft for Startups”

その他、これまで企業内起業家やスタートアップ向けに展開してきた支援策も強化しています。

日本の各業界のリーダー企業の新規事業担当者に対して、コミュニティでビジネス創出の支援をするEmpower Japan Intrapreneur Communityは、現在実施中のシーズン 2 において 23 社 36 名が参加し、2022 年 4 月よりシーズン 3 も開始します。これにより大企業からもスタートアップマインドの社内起業家育成を支援します。

企業内起業家やスタートアップを支援する “Empower Japan Community” と “Microsoft for Startups”

スタートアップに対してグローバルで展開している支援施策Microsoft for Startupsは、これまで全世界で 1 万社以上、国内においても 350 社以上に参加いただいています。2021 年 10 月からは、LinkedIn アカウントで加入できる「Microsoft for startups Founders Hub」を開始、未上場のスタートアップ企業すべてが対象になり、Microsoft Azure に加えて最大 35 万ドル相当のベネフィットやメンタリングによるサポートも提供します。Microsoft 365 にはコラボレーションツールの Teams、生産性向上の Office ツール群、開発基盤の GitHub Enterprise、最新の技術やリーダーシップ論などが学べる LinkedIn Learn など、起業家が必要とする業務・学習・テクノロジーの基盤がすべて用意されています。

企業内起業家やスタートアップを支援する “Empower Japan Community” と “Microsoft for Startups”

日本マイクロソフトは、これらの新たな施策により、大企業から地方の中堅中小企業、スタートアップまで、マイクロソフトクラウドで包括的に日本企業の DX 推進を支援していくことで、「デジタルで日本社会を再活性化」を目指しています。

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