責任ある AI の取り組みにおける、さらなる透明性の提供

責任ある AI の取り組みにおける、さらなる透明性の提供

ブラッド スミス (Brad Smith) 副会長 兼 プレジデント
ナターシャ クランプトン (Natasha Crampton) 責任ある AI 担当 最高責任者

※本ブログは、米国時間 5 月 1 日に公開された “Providing further transparency on our responsible AI efforts” の抄訳を基に掲載しています。

以下は、マイクロソフトの発行する初回の「責任ある AI の透明性レポート」の序文です。レポート全文 (英語) はこちらからご覧いただけます。

私たちは、責任ある AI の実践について社会と共有する義務があると信じています。本レポートによって、成熟を遂げつつあるマイクロソフトの活動を記録・共有し、学んできたことを振り返るとともに、目標を示して説明責任を果たし、社会からの信頼を得ることができます。

2016年、マイクロソフトの会長 兼 最高経営責任者 (CEO) であるサティア ナデラ (Satya Nadella) は、人工知能 (AI) への投資において、原則に基づく人間中心のアプローチを採用するという明確な方針を定めました。それ以来、私たちはマイクロソフトのバリューに沿った製品の開発に力を尽くしてきました。AI 製品を設計、構築、リリースする際、マイクロソフトは常に、透明性、説明責任、公平性、包括性、信頼性と安全性、プライバシーとセキュリティの 6 つの価値観を基本に据えて、日々の活動の指針としています。

透明性に関する取り組みを推進するため、マイクロソフトは 2023 年 7 月に、責任ある AI プログラムの年次レポートを発行すると明言し、マイクロソフトと大手 AI 企業による「White House Voluntary Commitments (ホワイトハウスの自主的コミットメント)」の表明からまた一歩前進しました。そして今回、コミットメントを果たすための初回のレポートを発行します。世界中のクリエイター、非営利団体、政府、企業に生成 AI の製品やエクスペリエンスを届けた最初の年から間を置かずに本レポートを発行できることを大変嬉しく思います。

マイクロソフトは、AI 研究およびテクノロジの先頭に立つ企業として、AI の進化に合わせて、当社の活動内容を社会と共有することを約束します。本レポートによって、十分な成熟を遂げつつある当社の活動を共有し、学んできたことを振り返るとともに、目標を示して説明責任を果たし、社会からの信頼を得ることができます。私たちは 8 年間にわたって責任ある AI のイノベーションに取り組み、プログラムを進化させるなかで、過去から学びながら、継続的に改善を行ってきました。マイクロソフトには、当社の知見を確固たるものにする責任だけでなく、一般の人々の全体的な知識向上に貢献し、リソースへのアクセスを拡大し、公共、民間、非営利の部門を問わず、AI の透明性を推進する責任もあると真剣に考えています。

初回の年次レポートでは、生成 AI を利用したアプリケーションの構築、意思決定およびアプリケーション展開の管理、お客様が自社の生成アプリケーションを構築する際のサポート、責任ある AI コミュニティとしての学習・進化・成長についての知見を提供します。まず、マイクロソフトがどのように生成 AI のリスクをマッピング、測定、管理しているのかを説明し、開発プロセスに関する見識を共有します。次に、ケーススタディを用いて、当社のポリシーやプロセスがどのように生成 AI のリリースに適用されるのかを解説します。また、お客様が責任をもって自社の AI アプリケーションを構築できるように支援する方法についても詳しく述べています。最後に、責任ある AI コミュニティの成長と、AI の利点を民主化するための取り組み、AI 研究を促進するための活動が社会全体にもたらす利益を紹介します。

責任ある AI の追求に終わりはありません。本レポートではすべての答えを示すことはできませんが、私たちは早い段階から頻繁に学びを共有し、責任ある AI の実践にまつわる誠実な対話に参加していきます。今や世界中に広がっている責任ある AI の勢いを加速させるため、一般の人々、民間企業、非営利団体、行政機関にこの最初の透明性レポートを活用していただきたいと思っています。

レポート全文 (英語) はこちらからご覧いただけます。

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