AI が変革するビジネスの現在地から未来へ — Microsoft AI Tour Tokyo 開催
本日、東京ビッグサイトで開催された Microsoft AI Tour には、数千人に及ぶ企業経営者や開発者が集まりました。会場では、最先端の AI 活用に関するベストプラクティスや最新技術のデモンストレーションが紹介され、活発な議論が交わされました。
日本で広がる Copilot 活用
総務省によれば、日本の AI システム市場規模は今後 3 年で 約 4.2 兆円まで拡大する1 と予測されています。また、経済産業省は、生成 AI の導入で業務の質が向上することで、日本全体で約 148.7 兆円の国内生産額を引き出せる2 とも試算しています。マイクロソフトの年次報告書 Work Trend Index でも、日本の経営幹部の約 8 割が AI を仕事仲間とする働き方への変化を見込んでおり、これに呼応するように、国内での Microsoft 365 Copilot の利用が拡大しています。製造、運輸、金融、流通などの幅広い業界で大規模な導入が進んでおり、本日、日経 225 企業における導入率が 94% を超えたことを発表しました。

Copilot の利用は導入規模の拡大と日常業務での定着がグローバルでも加速しています。実際に Copilot は力強い成長を背景に、今季、過去最高となる四半期を記録しました。Fortune 500 企業の 90% が Copilot を利用する中、グローバルの有償シート数は前年同期比で 160% を超える成長を示し、日次アクティブ利用は前年同期比で 10 倍に増加しました。さらに、35,000 シートを超える大規模導入も前年同期比で 3 倍に拡大しています。
進化する Copilot
米国時間今月 9 日、Microsoft は Microsoft 365 Copilot の機能拡張に加え、新たな Frontier Suite として Microsoft 365 E7 などを発表しました。Microsoft 365 Copilot は Work IQ の本格展開により、これまで以上に複雑なワークフローを実行できるようになります。Work IQ はメールや会議など、日々の業務に散在する文脈を横断的に捉え、組織の “IQ” として機能します。この Work IQ は、チャットだけでなく Word、Excel、PowerPoint、Outlook といった主要アプリでも機能し、業務の流れや文脈を踏まえた支援を提供します。
同日には、リサーチプレビューとして Copilot Cowork も発表。 Anthropic との緊密な協業により、Claude Cowork を支える技術を Microsoft 365 Copilot に取り込みました。時間の経過とともに進行する長時間かつマルチステップの業務を実現します。Copilot Cowork にはオープンでモデルの多様性を前提とした弊社のアプローチが反映されており、今後も、エンタープライズ要件を満たす最先端の機能を提供していきます。
また、Agent 365 を 5 月 1 日から一般提供することも同日、発表しました。 IDC は 2028 年までに 13 億のエージェントが稼働すると予測しており、現在、Fortune 500 企業の 80% がマイクロソフトのエージェントを活用しています。新たな集中型コントロール プレーンである Agent 365 は、ユーザー管理に使われた同じ技術でエージェントを一元的に可視化、管理します。
最後に、Microsoft 365 E5、Microsoft 365 Copilot、Agent 365、Entra Suite を 1 つにまとめた単一のプラットフォームとしてMicrosoft 365 E7(Frontier Suite)も同時に発表しました。 Microsoft 365 E5に含まれる Defender、Intune、Purview などのセキュリティ スタックに、Entra Suite の機能を組み合わせることで、人とエージェントの双方を対象に、より強固な保護を実現します。
AI のビジネス活用を成功に導くフレームワーク
AI は、私たちの働き方だけでなく、業務プロセスや企業経営をも 大きく変えつつあります。多くの CEO が、AI や AI エージェントこそが次の時代を切り拓く存在であると語っており、業務効率の向上や意思決定の迅速化に留まらず、新たな価値創出の手段として期待を寄せています。Microsoft AI Tour では、 AI を戦略的に活用し、創造性、イノベーション、ビジネス成長のパートナーとして活用するためのフロンティア組織 成功のフレームワークを、エグゼクティブ バイス プレジデント 兼 チーフ マーケティング オフィサー の沼本健が紹介しました。

フロンティア組織 成功のフレームワークは、4つのフェーズで構成されています。
- 働き方を再設計し、従業員の創造性と満足度を高める 従業員エクスペリエンスの強化
- 顧客理解を深め、提供価値を革新する 顧客エンゲージメントの改革
- 業務の流れや意思決定を抜本的に変革する ビジネスプロセスの再構築
- 効率化にとどまらず、独創的なアイディア創出や未来志向の取り組みを加速する イノベーションの加速
このフレームワークの要諦は、AI 活用を技術起点の施策にとどめるのではなく、ビジネス起点の変革として設計する点にあります。また、AI を組織全体の力として活かすためのマインドセットも同様に重要です。これらは、私たちが世界各地の多様な業界のお客様と対話を重ねる中で明確になってきたプロジェクトの明暗を分ける分岐点でした。実際に過去 2 – 3 年を振り返ると、AI 導入プロジェクトが投資収益率(ROI)を十分に達成できないケースも少なくありません。その背景には、ビジネス部門と IT 部門の連携不足や、データ品質に関する課題、さらには実証実験への偏り、事業全体への展開につながらないといった共通の要因がありました。
こうした課題を踏まえ、マイクロソフトではこのフロンティア組織 成功のフレームワークを通じて、AI 活用を一過性の実証実験に終わらせることなく、成長と具体的なビジネス成果へと結実させていくための支援を提供しています。Microsoft AI Tour では、業界の垣根を越えて多様なフロンティア組織が一堂に会し、AI トランスフォーメーションの現在地と、そこに至るまでの戦略と実践が、具体的な事例とともに共有されました。以下、その一部をフェーズ毎にご紹介します。
従業員エクスペリエンスの強化では、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社りそなホールディングス、九州電力株式会社などで優れた人材の採用と育成に加え、世界最高水準の AI ツールを日常業務に取り入れ、効率化にとどまらない成果をビジネスの KPI と結び効果測定まで行っています。
次に、顧客エンゲージメントの改革では、株式会社東芝、大和証券株式会社、リモートロボティクス株式会社、 AGRIST株式会社などの企業が規模の大小に関係なく、顧客とのリアルタイムなエンゲージメントを通じて関係性を深め、より効率的なコスト構造のもとで高い顧客満足度を実現されています。
ビジネスプロセスの再構築 では、富士通株式会社、花王株式会社、株式会社デンソー、第一生命保険株式会社などが、業務全体を俯瞰し、既存の手順を AI ファーストの視点で再定義することで、AI と共に働き、成果を出すために最適化された基盤やプロセスを構築されています。
最後に、イノベーションの加速では、ソニー株式会社、アステラス製薬株式会社、ウーブン・バイ・トヨタ株式会社、アルム株式会社、さらに株式会社NTTデータグループなどが、イノベーションのスピードと質の両面を高めるために AI を競争力強化の中核に据え、本質的な競争優位性の創出を実現されています。

基調講演に登壇された東京都様では、Microsoft 365 Copilot を導入され、現在、多様な業務で活用されており、エージェント ビルダー も使われ始めています。当日は、東京都知事 小池百合子様より、AIを人間の可能性を拡張するパートナーと捉え、新しい社会モデルを創っていくことへの期待感について、ビデオメッセージが寄せられました。
日本の成長を後押しする Copilot
マイクロソフトの使命は、「地球上のすべての個人と組織が、より多くのことを達成できるようにする」ことです。この使命は、製品やサービスに形として表れるだけでなく、社会との向き合い方や、社員の働き方にも息づいています。 AI がもたらす可能性は計り知れない一方で、向き合うべき社会的課題も大きく、AI というテクノロジーが社会の深部まで浸透しつつあるいま、技術の提供者として、また社会の一員として、これまで以上に丁寧に向き合う必要性を感じています。
だからこそ、マイクロソフトは深い技術力と知見を備えたパートナーとして、企業や組織が直面するビジネスの課題や社会的課題の解決に向けて、お客様やパートナー企業とともに挑戦し、次の時代を切り拓くべく、引き続き貢献してまいります。
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1. 出典:「令和7年版情報通信白書」(総務省)
2. 出典: 「デジタル社会の実現に向けて」 (経済産業省 商務情報政策局)(2025)
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