Windows 10 を発表 – Blogging Windows “Announcing Windows 10”

Posted by:三上 智子
日本マイクロソフト株式会社 Windows本部長

皆さん、こんにちは。Windows本部の三上です。2014 年 9 月 30 日(米国時間)に Windows 10 が発表され、プレスリリースやブログ等での情報発信が開始されるとともに、PC  に詳しいユーザーや IT プロフェッショナルの方を対象とした “Windows Insider Program” が 10 月 1 日(米国時間)に始まりました。米国本社のオペレーティング システム担当 エグゼクティブ バイス プレジデントのテリー マイヤーソン(Terry Myerson)による Windows 10 の特徴をまとめた、Blogging Windows “Announcing Windows 10” の日本語訳を以下にご紹介します。

世界のあらゆる国の 15 億の人々に使われている Windows にかかわる仕事をできたことは名誉なことであり素晴らしい経験です。初めてコンピューターを使う子供たちから、ライター、ジャーナリスト、エンジニア、ゲーマー、CEO など、あらゆる人々がどこかで Windows に支えられています。

Windows チームはこのことを誇りに思っています。しかし同時に今日の世界は、今まで Windows が成長してきた世界とは大きく異なっていることもわかっています。今日、デバイスの数は人口を上回っています。コネクティビティは酸素のような存在になっています。IT プロフェッショナルにとっては、俊敏性と安定性のバランスが課題です。どのデバイスを使っても、役に立つようなエクスペリエンスをもたらさなければなりません。唯一変わっていないのは開発者の状況で、依然として限られた時間の中でたくさんのことを行わなければなりません。

Windows は分岐点(Threshold)にあると見ることもできるでしょう。今、新しい Windows が必要とされています。この新しい Windows は、モバイルファースト、クラウドファーストの世界を最初から想定して構築されたものでなければなりません。また新しい Windows は、われわれのお客様のデジタルワークやデジタルライフの生産性向上を手助けしてくれるものでなければなりません。そして、人々や組織に素晴らしいことをもたらしてくれなければなりません。

その新しい Windows こそが Windows 10 です。

Windows 10 はまったく新しい世代の Windows に向かう最初のステップを表しています。Windows 10 は、 仕事のやり方、遊び方、つながり方における新しいエクスペリエンスをお客様に提供します。Windows 10 は、一般のお客様と法人のお客様の双方が消費者として求めるものとそれに対してマイクロソフトが提供できるものを具現化しています。

Windows 10 は、IoT (Internet of Things) から世界中のエンタープライズデータセンターのサーバーに至るまで、きわめて広範なデバイス上で稼働します。これらのデバイスの中には 4 インチの画面を持つものも、80 インチの画面を持つものもあれば、まったく画面を持たないものもあります。手で持てるデバイスもあれば、10 フィートを超すデバイスもあります。タッチとペンで操作するデバイス、マウスとキーボードで操作するデバイスもあれば、コントローラーとジェスチャーで操作するデバイスもあります。さらには、入力タイプを切り替えて使うデバイスもあります。

ひとつのユーザーインターフェイスですべてをまかなえると言っているのではありません。それぞれのデバイスに適合したエクスペリエンスをもたらすひとつの製品ファミリーが求められるということです。

そして、この広範なデバイス群に対して、マイクロソフトはひとつのアプリケーションプラットフォームを開発者に提供します。ゲームを開発する時でも、業務系アプリケーションを開発する時でも、製品ファミリー全体をターゲットとしたユニバーサル アプリをひとつの方法で開発できます。ストアもひとつであり、アプリの発見、購入、更新の方法もすべてのデバイスについてひとつになります。

Windows 10 は、どんな時でも、どんなデバイス上でも適切なエクスペリエンスをお届けする、マイクロソフトの歴史上最も総合的なプラットフォームです。

新しい Windows の設計にあたっては様々なお客様との対話に時間を使いました。最も重要なお客様のひとつはエンタープライズです。ここ数年、私は数十社のエンタープライズのお客様と対話し、どのように Windows が活用、展開されているか、そして、マイクロソフトに何が求められているかに耳を傾けてまいりました。

これらのお客様はビジネスのために Windows に投資しています。今年前半には、エンタープライズ向け PC の出荷台数は 14% 増加しました。同時期に、Windows エンタープライズ向けタブレットの出荷台数は 33% 増加しました。

これらのお客様は早い段階から Windows を評価する必要があるため、本日より対話を開始します。こうしたお客様向けの Windows 10 の詳細情報については、Windows for your Businessブログの記事を参照してください。

明日、Windows Insider Program を発表します。このプログラムでは、PC 専門家や IT プロフェッショナルの方がデスクトップとラップトップ用の Windows 10 のテクニカルプレビューにアクセスできます。その後間もなく、Windows Server と管理ツールのテクニカルプレビューもリリースします。

Insider Program により、最も熱心な Windows のお客様がマイクロソフトと共に Windows 10 を作り上げていくことになります。多くの率直なご意見があることはわかっていますが、そのようなご意見を聞けることを楽しみにしています。

Windows Insider Program は、様々な品質のプレリリースソフトウェアの使用になれている PC 専門家や IT プロフェッショナルの方を対象にしています。プログラム参加者はマイクロソフトが試行中の最新機能を含む初期ビルドに継続的にアクセスすることができます。

今週の発表は、マイクロソフトによるお客様との Windows 10 に関する対話の第1章に過ぎません。ここでは、エンタープライズ向けの機能 (これは、大企業のお客様はソフトウェアを早期に評価する必要性があるからです) とデスクトップとラップトップのエクスペリエンスにフォーカスが置かれています。2015 年の初めには、他のタイプのデバイスや一般消費者向け機能についてより多くの情報を公開する予定です。続いて、Build カンファレンスで開発者との対話を継続し、2015 年の後半には Windows 10 をリリースし、加えていくつかの新デバイスをリリースできる予定です。

本日は、マイクロソフトのお客様とパートナー企業の皆様にとって、Windows 10 への旅路を共に始める重要な日でした。この記事の読者の方には Windows Insider Program にサインアップし、テクニカルプレビューをダウンロードし、ご意見を聞かせていただきたく思います。明日には詳細情報が公表されますが、現時点では Insider になれば試せる新機能のいくつかをここでご紹介しておきましょう。

スタートメニュー: なじみのあるスタートメニューが復活しました。お気に入りのアプリやライブタイルのためのカスタマイズ可能なスペースが新たに提供されています。

すべてがウィンドウ内で実行: Windows ストア アプリもデスクトッププログラムと同じ形式で開き、リサイズや移動ができるようになります。また、上部のタイトルバーによりワンクリックで最大化、最小化、および閉じることが可能になります。

スナップ機能の強化: 新しい四分割のレイアウトにより、4 つのアプリを同じ画面上でスナップ可能になります。また、Windows は追加のスナッピングのために稼働中の他のアプリやプログラムを表示し、空いた画面スペースを埋めるための適切なアプリの推奨もしてくれます。

新たなタスクビューボタン: タスクバー上の新しいタスクビューボタンにより、開いているファイルの切り替えや作成したデスクトップへのアクセスを迅速に行なえるようになります。

複数のデスクトップ: 目的やプロジェクトごとにデスクトップを作成し、複数のデスクトップを容易に切り替えて、最後の作業に容易にアクセスできるようになります。

高速なファイル検索: ファイルエクスプローラは最近使われたファイルとよく使われるフォルダーを表示するようになり、作業中のファイルの発見が容易になります。

これらの機能が実際に使われているところは、ジョー ベルフィオーレによるこちらの動画をご参照ください。Windows 10 が、思う通りに作業をし、より生産的になるための機能を提供する一方で、なじみやすさを備えていることがすぐにわかるでしょう。

本日は、Windows 10 に向かう旅路をマイクロソフトのお客様とパートナー企業の皆様と共に始める重要な日でした。現在はまだ初期段階であり、今後数ヶ月間に協業を進めていく中で変更になる機能もあると思いますが、今回の発表により、マイクロソフトがデスクトップのエクスペリエンスだけではなく、それ以外の全体像にも注目していることを感じていただけると思います。皆様から Windows 10 のフィードバックをいただけること、そして、今後の数ヶ月間この対話を継続していけることを本当に楽しみにしています。

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