“Everyone starts somewhere” ― だれもが最初は初心者。2,000 万人以上の子どもたちが参加した、プログラミングを学び、教える週間“Hour of Code”

Posted by:伊藤かつら
執行役 デベロッバー エクスペリエンス&エバンジェリズム統括本部長

 

子どもたちに「プログラミングをする」体験を提供する世界的な運動、Hour of Code が、12 月 8 日の週に開催され、各地で自主的に立ち上がった 76,000 の教室で、2,000 万人以上の子どもたちがプログラミングを学びました。主催したのは Code.org という米国の非営利団体です。

Code.org に賛同するマイクロソフトは、この動きと連動して、各国のオフィスがそれぞれの国で Hour of Code を開催し、エンジニア出身でもある、マイクロソフト コーポレーション CEO のサティア ナデラもニューヨーク市のブロンクス区にある Laboratory School of Finance and Technology を訪れ、tech innovators – 技術分野での革新者になることを次のような言葉で語りました。

“Computer science can unlock the best opportunities in the world – コンピュータサイエンスなら、世界のどこでもチャンスが掴める”


サティア ナデラと Hour of Code。情熱こそが一歩前に出る原動力になる

我々日本マイクロソフトの社員も、業務として、またボランティアとして、この Hour of Code に協力しました。先陣を切ったのは、マイクロソフト ディベロップメントでプログラムマネージャを務める鵜飼です。学生時代からプログラミング教育に取り組んでいた鵜飼は、母校の青山学院 初等部に働きかけ、Code.org の教材の柱にもなっている初心者向けのプログラミング言語学習環境「Scratch」と自作のテキスト、自らが開発に関わっている Office Sway を駆使して、プログラミングの楽しさを伝えました。

青山学院 初等部での Hour of Code

当社 品川オフィスへ職場見学にお越しいただいた東京都立美原高等学校の皆さんには、研究機関 Microsoft Research のアジア ユニバーシティ リレーションズを務める公野が、TouchDevelop でプログラミングを教えました。TouchDevelop は Microsoft Research が開発した、タッチ操作でアプリ開発できる開発環境で、Web アプリとして提供されているため、Windows はもとより、iOS、Android、Mac、Linux でも利用でき、スマートフォンやタブレットさえあれば気軽にプログラミングができることが特長です。

Windows 8 や Surface を初めて使う生徒もいましたが、そこはスマートフォンのネイティブ世代です。すぐに慣れて「先に進んでもいい?」「前に戻って変更を加えてもいい?」と前のめりに取り組んでいる姿が印象的でした。もっとプログラミングを学びたい、もっと高度なプログラミングを学びたいと関心も高まったようです。

日本マイクロソフトの職場見学と Hour of Code

来春に三田国際学園中学校・高等学校へと校名が変わる戸板中学校・女子高等学校では、中高生向けのプログラミング教育を手掛ける Life is Tech ! さんとの協力で、当社のデベロッパーエクスペリエンス&エバンジェリズム統括本部の社員と MSP (Microsoft Student Partners) が実施しました。

当社の最高技術責任者、加治佐のオープニングスピーチで開始

前半は Hour of Code が用意している Angry Bird をモチーフにしたパズルゲームを使って、プログラミングの基本を理解します。Angry Bird の動きをブロックの組み合わせで指示するこの教材は、繰り返し処理や条件分岐をゲーム感覚で、しかも日本語で学べる優れものです。プログラミングに興味のある大人のみなさんもぜひお試し下さい。今年、日本でも大ヒットした「アナと雪の女王」のアナとエルザと一緒にコーディングしよう!という教材も用意されています。

Angry Bird でプログラミングの基礎を学ぶ生徒のみなさん

後半は Visual Studio 2013 で Windows 8 アプリを開発するという本格的なプログラミングに取り組みます。Life is Tech! CAMP の Windows 8 アプリ開発コースの教材を使ってプログラミングする生徒のみなさんを、日本マイクロソフトの社員、MSP、Life is Tech ! の大学生メンターが手助けします。Visual Studio でのプログラミングは、初心者にはハードルが高いのではないかと心配していましたが、途中で休憩をとらないほどの集中ぶりで、JavaScript での if 文にどうしても納得がいかない生徒に最後までつきあうメンターの姿も微笑ましく、「プログラミングにハマった!」、「情報科に進むのもアリだね」という声が聞けたことは我々の励みにもなります。この日の様子は、戸板中学校・女子高等学校の Web サイトでも掲載頂きました。

MSP –Microsoft Student Partners も参加

日本での Hour of Code の最後となったのは、クラウドビジネスを推進する Drew Robbins によるもの。自身の子どもが通う東京インターナショナルスクールでの TouchDevelop を使ったプログラミング講座です。この学校では、すでに普段からノート PC を使っているだけあり、スムーズに取り掛かれました。椅子に座りたい生徒は椅子で、床に座りたい生徒は床で、寝そべって取り掛かる生徒もいるような、のびのびとした環境はインターナショナルスクールならではの自由な光景です。

最後に “Raise your hand if you’re a game programmer (=「ゲームプログラマーは手を挙げて!」)” と聞いたところ、全員が元気よく手を挙げていたのが印象的でした。

Drew(写真奥・右の男性)が訪問した東京インターナショナルスクールでの様子

子どもたちが “コードを書く” スキルを身に着けるための取り組みはこの Hour of Code で終わったわけではありません。今後もプログラミング教育支援プログラム Microsoft Imagine(英語・追って日本語化予定)、プログラミングコンテスト Imagine Cup などを通じ、さまざまな団体と連携しながら、若い世代がコンピューターを使うだけでなく、「何かを創り出すことのできる」力を育むお手伝いができればと考えています。

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