マイクロソフト、ビジョン拡大と新組織設立により慈善活動への長期的コミットメントをさらに強化

Posted by: ブラッド スミス (Brad Smith) -プレジデント

本日マイクロソフトは、夢を拡げ、その夢を現実化していくための社内新組織 Microsoft Philanthropies の設立により、企業として世界的に慈善活動への取り組みをさらに推進することを発表しました。

マイクロソフト CEO のサティア ナデラ (Satya Nadella) はミッションを「地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする」と明確に定義しています。今年の株主宛て書簡で、サティアは、「来年に向けて人類が直面する課題は何なのか、テクノロジはどのような助けになるのか、マイクロソフトはどのように貢献できるのかという質問を常に自らに投げかけていきます」と述べています。

マイクロソフトは、どのような貢献ができるかを総体的に考え、どうすればすべての人にテクノロジの有望性や可能性をもたらすことができるかを自問しています。その答えのひとつが Microsoft Philanthropiesで、私の直属に置かれる社内の専任組織であり、こうした課題にフォーカスしていきます。

マイクロソフトのミッションを実現するためには素晴らしいテクノロジが必要ですが、それだけでは十分ではありません。

テクノロジがグローバルに拡大し、利用しやすくなり、民主化されたにもかかわらず、まだ世界中の誰もが恩恵を受けられる状態にはなっていません。

テクノロジによるメリットのあまりに多くが、まだそれを必要とする人々に届けられていないのです。理由は多岐にわたります。

  • 貧困により、自分自身や家族、地域社会の生活を向上するためのツールへのアクセスが妨げられています
  • 特に STEM(サイエンス、テクノロジ、エンジニアリング、数学)領域の教育が十分でないため、世界経済の成長により作られた機会を利用できない人々がいます
  • 障がいを持った人々が重要な新規テクノロジの利用に困難を感じるというアクセシビリティの問題も依然として残っています
  • 遠隔地や難民のみなさんのコミュニティでは、テクノロジと情報を最も必要としているにもかかわらず、利用できないという問題があります。

マイクロソフトのミッションを実行し、真の意味で地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにするためには、マイクロソフト自身がより多くのことを達成しなければなりません

きわめて効率的なビジネスのエコシステムが、市場でテクノロジの可能性を最大限に発揮するのと同様に、最も必要性の高い地域社会においてテクノロジの可能性を最大限に引き出すためには、社会的エコシステムが必要です。

重要なニーズに対応するためには重要な行動が必要です。そして、物事を達成できるようにするためには多様性の受容が必要だと認識することも重要です。

マイクロソフトは、Microsoft Philanthropies を通して、斬新かつ影響力の強い方法で社会的エコシステムに貢献していきます。テクノロジを最も必要としている人々にその価値を提供し、世界経済における包括的な発展を推進していきます。人々の生産性と生活の質を強化するためのより広範なテクノロジへのアクセスを通じ、コミュニティの内部やコミュニティ間にあるデジタル技術の受容度合いのギャップの橋渡しに尽力していきます。クラウドコンピューティングとデータサイエンスの可能性は、これを実現する上で今まで以上に大きい機会となっています。

この橋渡しをするため、Microsoft Philanthropies は、デジタル技術の社会的受容に向けた取り組みやパートナーシップに投資します。マイクロソフトが投資できる資産には、金銭とテクノロジによる戦略的社会投資、マイクロソフトの従業員という技術人材、クリエイティブかつ協力的なパートナーシップへの参画、そして、マイクロソフトのブランドと大きな影響力などがあります。

マイクロソフトは Microsoft Philanthropies を通じ、これらの資産を統合・活用し、テクノロジの利用可能性を広げ、テクノロジが実現した可能性へのアクセスを得られていない人々の社会参画と支援を推進していきます。マイクロソフトの 30 年以上にわたる奉仕活動の経験、多くのパートナーとコミュニティからの洞察を活用し、世界のより多くの人々に貢献するための新しい方法を追求していくのです。

マイクロソフトの企業ミッションを実現する最初のステップとして以下のことを行う必要があります。

デジタル技術の社会的受容に向けた取り組みとパートナーシップに向けた金銭とテクノロジによる戦略的社会投資:

  • テクノロジのメリットをより多くの人々に提供しようとする非営利組織に対し、金銭とテクノロジによる投資を行います。
  • 投資は、パブリッククラウドへのアクセス提供、仕事をしたり起業したりするためのデジタルスキルの教育、すべての若者に向けたコンピューターサイエンス教育による次世代のイノベーターの育成など、デジタル技術が社会に受容されるための取り組みにも拡大されます。
  • 一例として、マイクロソフトは世界のコンピューターサイエンス教育に対して今後 3 年間で 7,500 万ドルの寄付を行うことをお約束しています。来年の早い時期に、この取り組みを実現するためのプログラムとパートナーシップの詳細について公表します。

デジタル技術の受容度合いのギャップと課題の克服のため、マイクロソフト従業員という技術人材を動員:

  • 従業員の技術能力と非営利組織の技術面でのニーズの合致に特に注力することにより、マイクロソフトは従業員のコミュニティへの関与の支援を大幅に拡大します。
  • まず非営利団体へのテクノロジ展開を行い、その後に新テクノロジの「実証実験」を行うためのグローバルハッカソンへと拡張していきます。世界の多くの人々に貢献できる重要なデータサイエンスプロジェクトを選抜すると共に、多くの社会的課題に対応していきます。
  • 今後のさらなる支援に向けたクリエイティビティ、情熱、イノベーションを示すことができたひとつの例が、Eye Gaze というソリューションを開発したマイクロソフトの従業員チームです。今後6カ月から12カ月の間、同チームは非営利組織、教育コミュニティ、市民コミュニティと協力していきます。

デジタル技術の社会的受容に向けた取り組みと支援を目指したクリエイティブで協力的なパートナーシップ:

  • マイクソフトはコミュニティにおける人々のデジタル技術の社会的受容に向けた取り組みを推進するために社内外で多くの創造的なパートナーシップを結んでいきます。
  • たとえば、遠隔地域での新規ビジネスの成長とクラウド対応を目指したマイクロソフトの Affordable Access Initiative の取り組みを補完するために、非営利のプログラムに投資していきます。
  • クラウドへの接続だけでは十分ではないと認識しているため、このような取り組みを進めています。クラウド接続を活用し、その真の価値を得るためにはスキルと知識が必要です。ゆえに、来年度には、コミュニティの人々による新たな参画を保証するだけでなく、新たな可能性を作り出すような支援を行うために、デジタル教育プログラムへの投資も行います。

デジタル技術が排除される原因を明確化し、迅速なアクションを取るためのマイクロソフトのブランド力と影響力の範囲と規模活用:

  • デジタル技術が排除される根本的な原因の認知度を高めるため、マイクロソフトは非営利組織とパートナーシップを組み、ブランド力の範囲と規模によって、非営利組織がコミュニティに提供している専門知識を補完します。
  • 最近行われた Upgrade Your World キャンペーンでは、100 の非営利団体のコミュニティ貢献活動を支援するために 100 万ドルの寄付が行われましたが、そのような社会貢献を活用したマーケティング活動も行います。
  • また、現在は教育にフォーカスしている公的支援の取り組みを、祖国を離れた人々のコミュニティの支援などデジタル技術の社会的受容に向けた取り組みの領域にまでさらに拡張します。

Microsoft Philanthropies の取り組みを前進させていくために、マイクロソフトとコミュニティの長きにわたるリーダーであるメリー スナップ (Mary Snapp) を Microsoft Philanthropies の責任者に任命しました。メリーは私の直属となります。そして、ロリ フォルテ ハーニク (Lori Forte Harnick) が同組織の最高執行責任者(COO)となり、今後数カ月にかけて既存のチームをさらに拡張します。

本日が Microsoft Philanthropies による旅路の最初のステップです。長期にわたるパートナー、および、今後新たに登場するパートナーの皆様と協力し、社会的エコシステムを強化していけることを楽しみにしています。これにより、テクノロジの価値を、それを最も必要としている人々に届け、コミュニティ全体に分け隔てなく長期的に貢献していくことができるでしょう。

本ページのすべての内容は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。正式な社内承認や各社との契約締結が必要な場合は、それまでは確定されるものではありません。また、様々な事由・背景により、一部または全部が変更、キャンセル、実現困難となる場合があります。予めご了承下さい。

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