マイクロソフト、IT 部門のデジタルトランスフォーメーションの推進を支援する新製品群を発表

[2016年9月28日]

 (当リリースは2016年9月26日に米国で発表されたリリースの抄訳をベースにしています

本日、マイクロソフトは、年次カンファレンス Microsoft Igniteにおいて、IT プロフェッショナルが自社においてデジタルトランスフォーメーションを推進できるよう支援する、セキュリティ、プロダクティビティ、インテリジェンス、そして、クラウドといった分野にわたる新しい製品群とサービスを発表しました。さらに、マイクロソフトCEOのサティア ナデラとアドビCEOのシャンタヌ ナラヤンにより、アドビがMarketing Cloudを Microsoft Azureに移行し、Dynamics 365 Enterprise向けの推奨デジタルマーケティングソリューションとして提供することが発表されました。

マイクロソフトCEOのサティア ナデラは次のように述べています。「差し迫った社会の課題の解決を支援するためにAIを民主化することが、世界中のすべての人々とビジネスの持つ可能性を最大限に引き出すための支援をするというマイクロソフトのミッションにつながります。そのために、マイクロソフトによって提供されるもの全てのエージェント、アプリケーション、サービス、インフラにインテリジェンスを取り込んでいます。」

本日の発表内容は、ますます複雑化する脅威の現状に対応するセキュリティや、拡張性があり価値を提供するテクノロジ投資とユーザーの嗜好とのバランスなど、テクノロジの専門家が直面する差し迫った課題と機会に対応するものです。

セキュリティ

Windows 10、Office 365、そして、Enterprise Mobility + Securityといったマイクロソフト製品におけるセキュリティの強化により脅威に対する強力な保護が提供されます。

  • Windows 10 Enterpriseの顧客向けには来年、そして、Windows Insider向けにはまもなく提供されるWindows Defender Application Guardは Microsoft Edgeをエンタープライズ向けの最も安全なブラウザーにします。仮想化ベースのセキュリティテクノロジに基づき、ハードウェアに直接組み込まれた隔離されたコンテナーを使用し、悪意のあるコードが従業員のデバイスや企業ネットワーク内で移動することを防ぎます。
  • Windows Defender Advanced Threat Protection (WDATP)とOffice 365 Advanced Threat Protection が相互にインテリジェンスを共有するようになりました。これにより、IT プロフェッショナルは、Windows 10とOffice 365を通じたセキュリティの脅威に対してより迅速かつ効率的に調査と対応を行なえるようになります。
  • Office 365 Advanced Threat Protectionが SharePoint Online、OneDrive for Business、そして Word や Excel などの Office デスクトップ アプリケーション向けに拡張されます。その他の機能強化としては、添付ファイルがスキャン中にも仮の添付ファイルによりメールを瞬時に受信できるダイナミックデリバリ機能、リンクをリアルタイムで分析し、未知の、あるいは、危険な URL を識別するURL デトネーション機能などがあります。
  • Office 365 Threat Intelligenceは特定の攻撃のアラートと発生場所に関する情報を提供し、既存のSIEM (セキュリティ情報イベント管理)システムと統合し、顧客が脅威の特性に応じて柔軟なポリシーを展開できるようになります。
  • Outlook for iOS and Android が、Microsoft Cloud により Office 365 法人ユーザーの法令順守などのビジネスニーズに対応していきます。 Exchange Onlineのメールボックスがネイティブにサポートされ、Office 365外にメールボックスのデータがキャッシュされることがなくなりました。
  • セキュリティを拡張し、モビリティとクラウドへの移行を支援する新製品Enterprise Mobility + Security E5は2016年10月1日より利用可能になります。本スイートには、組織が重要データをクラス分け、ラベル付けし、保護することを支援する新しいMicrosoft Azure Information Protectionサービスが含まれます。
  • また、2016年10月1日に利用可能になる Secure Productive Enterpriseが、Office 365、 Windows 10 Enterprise、そして、Enterprise Mobility + Securityに向けた最新かつ最も先進的なセキュリティとプロダクティビティといった機能を提供します。

インテリジェンス

エージェント、アプリケーション、そして、インフラの分野にわたる新しいAI機能が人々、そして組織の可能性を変革します。

  • マイクロソフトは、パーソナルアシスタント、そしてAIエージェントCortana向けの、健康管理やリマインダーなどの新たなスキルをプレビューします。
  • Office 365は以下の新たなクラウドベースのインテリジェント機能が追加されます。
    • WordとOutlookのTap 機能が、Microsoft Graphを使用し、組織内の既存ドキュメントから自分のドキュメントやメールに容易にコンテンツを取り込めるようにします。
    • PowerPoint と Sway に提供される QuickStarterが、あらゆるトピックについてプレゼンテーション構築の出発地点として使用できるテキストとイメージを含むアウトラインを提供します。
    • Bing Mapsにより提供されるExcelの新しいチャートタイプであるMapsが地理データを高精細ビジュアリゼーションに変換します。
  • Microsoft MyAnalytics (以前の名称はDelve Analytics) は、Office 365 のパーソナルアナリティクスサービスであり、人々の仕事における時間の消費パターンの理解を支援します。新機能により、より効率的に協業するための洞察がチームメンバーとリーダーに提供されます。
  • まもなくリリースされるDynamics 365 for Salesの機能であるRelationship Assistantが、あらゆるデバイス上で顧客とのエンゲージメントをよりインテリジェントなものにします。
  • マイクロソフトの顧客がCortana Intelligenceを使用した、業界における革新的な事例を紹介します。たとえば、Lowe’sではキッチンの改装の体験をデジタルの側面から強化しました。Dymaxia Inc.はヘルスケアをより効率的でアクセスしやすく、そして Uberでは乗客とドライバーの安全性向上のためにリアルタイムのIDチェック機能に Microsoft Cognitive Services を使用していることを発表しました。
  • マイクロソフトは、お客様の体験向上のためにすべての米国サポートセンターにおいて、新しいAIベースの仮想エージェントを展開しました。
  • また、マイクロソフトは、世界中でネットに接続されたドライブ体験を推進するために、ルノー日産アライアンスと複数年にわたるグローバルな契約を締結したことも発表しました。両社は、Microsoft Azureにより支援された次世代の自動社向けモビリティサービスを共同開発し、パーソナリゼーション、先進的カーナビゲーション、予測サービス、自動車の機能のリモート監視、車外のモバイル体験、無線によるアップデートなどにより顧客の体験を向上します。ルノー日産はエンタープライズ級のセキュリティとマイクロソフトのコンプライアンスへのコミットを理由に Azureを選択しました。

クラウドプラットフォーム

業界で最も充実したハイブリッドクラウドのポートフォリオに基づき、Windows Server 2016とSystem Center 2016のリリースが、顧客のインフラによる将来に向けたクラウドアプリケーションのサポートへの変革を支援します。同時に、マイクロソフトのクラウドインフラの進化がクラウド内でのAIスーパーコンピューターへの道を提供します。

  • Windows Server 2016が10月に利用可能になり、ITプロフェッショナルに新たな階層のセキュリティ、そして、インフラとクラウドアプリケーションにおけるAzure由来のイノベーションを提供します。 マイクロソフトとDocker Inc. は協業関係を拡張しており、Windows Server 2016の顧客に向けて商用サポートの Docker エンジンを追加料金なしで使用可能にします。また、System Center 2016も10月に一般利用可能になり、Windows Server 2016 のソフトウェアデファインドデータセンター機能を支える、データセンターとクラウドにわたる単純化された管理ソリューションを提供します。
  • 新しいAzureの監視機能が提供され、最新のOperations Management Suiteと併せて利用することにより、クラウドとオンプレミスの一元管理を可能にします。
  • 最新のAzure Stackのテクニカルプレビューにより、Azureのテクノロジを顧客のデータセンターに提供し、マイクロソフト独自のハイブリッドによる差別化をさらに推進します。
  • また、マイクロソフトは、カスタム開発FPGA  (Field-Programmable Gate Array) の5大陸15カ国にわたる、世界最大級の展開により、インテリジェンスと機械学習のビジョンを推進しています。これらのFPGAは、AI をほぼリアルタイムに加速化し、Azureを世界初のAI スーパーコンピューターの基盤にします。

ITプロフェッショナルの支援

新しい無料の研修リソースにより、企業がデジタルトランスフォーメーションを完遂できるよう支援するノウハウと専門知識をITプロフェッショナルが獲得できるようになります。

  • Microsoft Technical Community は、IT プロフェッショナル、MVP、そして、マイクロソフトの専門家が、マイクロソフトの製品やソリューションに関するアイデアを交換し、関係を構築し、ベストプラクティスを交換するための新しいオンラインコミュニティです。
  • Microsoft IT Pro Career Centerと Microsoft IT Pro Cloud Essentialsは世界40カ国において25言語で利用可能になりました。Career Center はクラウドのキャリアパス、スキル、クラウド領域のカリキュラムに関する専門家の無料アドバイスを提供します。IT Pro Cloud Essentials は、クラウドサービス、優先サポート、認定への無料の年間サブスクリプションを提供します。

今回のIgniteでの発表を受け、インフラエンジニア、アーキテクト、IT戦略立案にかかわる皆様に、日本市場向けにアレンジした内容を2016年11月1日(火) からの2日間でお伝えするMicrosoft Tech Summitをヒルトン東京お台場で開催します。ぜひご来場ください。
詳細はこちら:http://microsoft-events.jp/mstechsummit/

 

【日本マイクロソフト株式会社について】
日本マイクロソフトは、マイクロソフト コーポレーションの日本法人です。マイクロソフトは、モバイル ファースト&クラウド ファーストの世界におけるプラットフォームとプロダクティビティのリーディングカンパニーで、「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとしています。
日本マイクロソフトは、この企業ミッションに基づき、「革新的で、安心でき、喜んで使っていただけるクラウドとデバイスを提供する会社」を目指します。

マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフトWebサイトを通じて入手できます。

日本マイクロソフト株式会社 Webサイト http://www.microsoft.com/ja-jp/
マイクロソフトコーポレーション Webサイト http://www.microsoft.com/

* Microsoft は、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。
* Windows の正式名称は、Microsoft Windows Operating System です。
* その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。

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