マイクロソフト、ダイバーシティとインクルージョンに関するレポートを公開。多様性が高まり、今後の取り組みも明確に

マイクロソフト、ダイバーシティとインクルージョンに関するレポートを公開。多様性が高まり、今後の取り組みも明確に

リンジー レイ マッキンタイア (Lindsay-Rae McIntyre) –
マイクロソフト チーフダイバーシティオフィサー

※ 本ブログは、米国時間 11 月 12 日 に公開された ”The Microsoft Diversity and Inclusion Report reveals momentum and learnings for the future” の抄訳です。

マイクロソフトでは、グローバルでダイバーシティを高めることを目標とした取り組みを進めており、その進捗状況をお知らせしたいと思います。マイクロソフトが発行した 2019 年の Diversity and Inclusion Report にて包括的な最新状況がまとめられており、この取り組みに関するデータが示されているほか、取り組みに向けた道のりや学習した事象について、さらには社員のストーリーについても触れています。今回のレポートの発表に伴い、マイクロソフトでは、すべての人を意識的かつ意図的に取り入れるというミッションに対するコミットメントを新たにしました。

数値に示されているとおり、マイクロソフトは 2019 年、ダイバーシティとインクルージョンの目標に向け進歩を遂げました。ただし、この取り組みの道のりの中には、前年比のデータからは見えない別の部分も存在します。それは、われわれのコミットメントの深さと、ダイバーシティとインクルージョンを業務の中心に置くよう実施されているプログラムの幅広さです。こうした動向には満足していますが、このような継続すべき取り組みから、手を抜くことができないこともわかっています。

数値のほかにも、レポートでは日々の学びについて、またこの知識を信頼構築に生かし、順応していく方法について紹介しています。例えば、今年はデータの測定方法や分析方法を一部向上させ、改善したい特定分野をより詳細に把握できるようにしました。

今年のレポートで新たに追加された内容の一部をここで紹介します。

  • インクルージョン指標は、今回のレポートで初めて一般に公開された内部感情評価です。マイクロソフトでの体験について社員の感じ方を測定し、この取り組みの有効性を把握します。
  • 同一賃金データを拡張し、社員人口に基づいた米国以外の世界市場トップ 5 における男性と女性の給与を反映させました。このデータは、マイクロソフトの社員のほぼ 80% のデータを示した格好となり、グローバルにおけるマイクロソフトの給与体系をより詳しく知ることができます。
  • これまで「リーダーシップ」と位置づけていたカテゴリにおいて、ディレクターとエグゼクティブを区別しました。また、女性や人種的・民族的マイノリティのマネージャーおよび個々の貢献者の数を集め、社員全体でどれだけの割合を締めているのかわかりやすくしました。

以下のデータには、マイクロソフトのグループ企業である LinkedIn、GitHub、Compulsion、Playground Games、Ninja Theory、InXile、Obsidian Entertainment、Undead Labs は含まれていません。レポートの完全版には、これらの企業が含まれたデータならびに含まれていないデータのスナップショットや、今回同時に発表した LinkedIn および GitHub のレポートも紹介されています。

2018 年 6 月から 2019 年 6 月にかけて、マイクロソフトでは社員のダイバーシティが非常に高まりました。人種および民族においては、テクノロジ部門やディレクターおよびエグゼクティブレベルのリーダーシップ担当者も含め、すべての分野で前年よりダイバーシティがわずかに高まっています。全体的には、米国の社員における人種的・民族的マイノリティの割合は 46.7% となり、2018 年より 2.2% 高くなりました。

今年は、テクノロジ部門やリーダーシップ担当者を含め、調査したすべての分野で女性の割合がグローバルで着実に高まっています。これは 2016 年から続いている良い傾向です。全体的には、女性の割合が 1.1% 増加して 27.6% となりました。リーダーシップレベルでは、地域別市場でリーダーとしての役割を担うエグゼクティブの中で女性の占める割合は現在 37% で、グローバル市場の中でも特に大きな 3 つのマーケットにて現在女性がリーダーを務めています。

マイクロソフトでは、働く現場の社会を真に反映するような社員と文化を世界中で目指しています。その実現には、さらなる取り組みが必要なことも明らかです。

同一賃金
米国では、男性の賃金 1 ドルに対し、女性の賃金は 1.001 ドルとなっており、白人の賃金 1 ドルに対し、人種的・民族的マイノリティの賃金は 1.006 ドルとなっています。今回同一賃金データを拡張し、米国以外のトップ 5 の市場における男女のデータも含めたところ(これにより、全社員の約 80% のデータを集約したことになります)、米国以外の市場では男性の賃金 1 ドルに対し、女性の賃金は 0.999 ドルでした。マイクロソフトは社員に対し、同じ仕事には同じ賃金を支払うという原則を表明しており、実質的に同様の仕事に対しては同一賃金を支払うよう努めています。

インクルージョン指標
今回初めて一般公開したマイクロソフトのインクルージョン指標によると、社員の 88% はマイクロソフトのインクルージョンにおける良い面を体感していることがわかりました。マイクロソフトの規模やグローバルでの事業展開を考えると、これは良い傾向ではありますが、88% に入っていない人たちにもそう感じてもらえるよう努める責任があることも理解しています。

マイクロソフトの責任範囲
マイクロソフトのミッションや企業規模、さらにはグローバルでの事業展開を考えると、私たちは単にインクルージョンに対する意識を高めるだけでなく、さらなる取り組みを進める責任があると感じています。マイクロソフトはこの議論を進めることのできるユニークな立場にあるだけでなく、人々がマイクロソフトの製品やサービスをどのように体験するかということに対して意味のある具体的な影響をもたらすことができ、その人たちがマイクロソフトの職場にどう関わっていくか、またマイクロソフトという企業にどう関わっていくかということにも影響をもたらす立場にあるのです。マイクロソフトの責任範囲は、社員に対してだけでなく、テクノロジ業界や、マイクロソフトが製品やサービスを提供する業界、さらには私たちが生活するコミュニティにまで及んでいるのです。

ぜひみなさんにもこの詳細のレポート (英語) を読んでいただきたいと思います。レポートには、詳細なデータやインサイト、社員のストーリー、構想、そしてマイクロソフトが学んだ内容について書かれているほか、この知識をどのように活用しているかも紹介しています。

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