ジャレッド スパタロウ (Jared Spataro)
Microsoft 365 担当コーポレートバイスプレジデント
※ このブログは、米国時間 3 月 10 日 に公開された ”Staying productive while working remotely with Microsoft Teams” の抄訳です
数万人もの社員を一晩でリモートワークに移行させるにはどうしたらよいでしょうか? これは、COVID-19 (新型コロナウイルス感染症) の流行が世界的に広がる中、先週、私たちの頭に浮かんだ重大な質問でした。そして、先週の水曜日、私たちはそれを実行したのです。シアトル地域のおよそ 5 万人のマイクロソフト社員に対して、可能であれば在宅勤務するようお願いするメールを送信したのです。私たちは、すでに Microsoft Teams のヘビーユーザーでしたが、全面的なリモートワークが採用された初日は、米国のマイクロソフト社員による Teams の利用は大幅に拡大しました。木曜日の終業時までの間、Teams のチャットの利用率は前週比で 50 パーセント、Teams 会議の利用率は 37 パーセント増加しました。あらゆる場所のワーカーが、会議、対話、コラボレーションをオンラインでのみ行うようにし始めたため、このような利用率の急増はお客様においても見られます。マイクロソフトは、この課題に立ち向かうあらゆる人々を支援したいと考えています。Teams を提供するチームとして、私たちは、在宅勤務を生産的で健全なものにするためにはどうすべきかを長い時間をかけて検討してきました。そこで得られたヒントを以下にご紹介します。
まず、いくつか重要な点を述べておきます。これらのヒントは、この困難な時に、誰もがコミュニケーションを保ち、生産性を維持できるよう支援するマイクロソフトの取り組みの一環です。先週、私は、個人や組織による Teams 無料版の活用法についてご紹介すると共に、この危機においてもサービスを円滑に提供するためのマイクロソフトの総合的な計画について述べました。また、e-ラーニングのイノベーションを活用した香港の教師と学生や仕事を継続するためのスマートな方法を発見した中国国内のお客様など、世界中のお客様や社員の素晴らしい事例も紹介しました。しかし、これと同時に、リモートワークに移行するための指針を求めているお客様もいます。このアウトブレイクに対して必要とされるヒント、情報、お客様事例の紹介を続けていきますので、今後も継続的に確認いただければ幸いです。
最初に行うべきこと
リモートワークに移行する上で、以下のような習慣が成功につながります。
作業環境の設定
自宅オフィスがなくても心配はいりません。家でも生産的な仕事を行うことができます。実際に、マイクロソフトは、どこからでも使えるバーチャルオフィスとして Teams を設計しています。家に、プリンタ、紙の書類、固定電話がなくても、文書を Teams から検索し、必要な人だけがアクセスできるようファイルを保管し、電話や会議を直ちに始めることができます。また、生産性を向上し、家族に仕事中であることを伝えるために、専用のスペースを用意しておくことも重要です。ダイニングテーブル、ベッドルームの隅、娯楽室のゲームテーブルなど、集中に適した場所をワークスペースとして活用できます。そして、部屋が多少散らかっていても気にする必要はありません。ビデオ会議では、背景ぼかし機能を使って、他のメンバーが自分にだけ集中できるようにすることができます。
頻繁なコミュニケーション
私たちの多くは、少なくとも部分的な在宅勤務を行ってきましたが、依然として、オフィスへの通常勤務のリズムやコアタイムに依存して働いていました。完全なリモートワークに移行すると、日々のリズムが変わる可能性があります。この点は、子育てと仕事を両立している人にとくに当てはまります。自分の勤務時間をチームの他メンバーに知らせ、何時ならば連絡が取れるのかを明確にしておきましょう。Teams のステータス メッセージ を設定して積極的にこの情報を共有することもできます。
また、チームの他メンバーに対して進捗状況を頻繁に連絡することを習慣化してください。リモートワークを全面的に採用した企業は文書化を重視する傾向があります。これが、離れて働いていても緊密な連携を維持するために重要だからです。発見した最新情報、洞察、有用な資料等を Teams のチャンネルに投稿し、廊下での非公式な会話がなくても、チームメートとのつながりを維持できるようにすることをお勧めします。後になって必要になった時には、チャンネル内でアイデアやコンテンツを検索することができます。
健全な境界線を維持
ランチを食べに行く、帰宅するなど、通常の勤務形態で見られる何かのきっかけがないと、コンピューターをオフにすることが難しくなることがあります。リモートワーカーが、運動、社交活動、適切な食事なしに、長期間働き続けてしまうことがよくあります。これは、ストレスや極度の疲労につながります。健康が何よりも重要であることを念頭に置いてください。食事の時間を設け、十分な水分を取り、仕事が終わった後はリモートワークから精神的に「退社」するように心がけてください。これらの行動は健康のために重要であるだけではなく、長期的に見て生産性を向上することにもつながります。
効果的な会議の実施
オンライン会議を活用する
物理的な会議室がない状態で、すべての人を集めることがリモートワークの最大の課題のように思えます。会議を Teams に移行する際には、すべての会議でオンラインの会議室を作成する仮想の「参加」オプションを提供しているようにしてください。また、とくに不都合がない限り、すべての参加者がカメラをオンにすることをお勧めします。他メンバーとつながっている感覚を得る上で対面のやり取りはきわめて有効です。Teams では、様々な認定されたカメラ、そして、ヘッドセットやスピーカーフォンを使用でき、誰もが常に明瞭なコミュニケーションを行うことができます。
全員参加への気配り
オンライン会議に移行することで、会議で発言したい人を知るための視覚的な手がかりの一部が失われる可能性があります。また、参加者が多すぎる会議では、意見の交換が困難になることもあります。会議の主催者は、参加者に対して頻繁に質問を求めると共に、意見表明にチャットウィンドウも使用できる点を周知すべきです。
会議を記録する
対面時間の不足を埋め合わせるために、顧客、パートナー、同僚とのコミュケーションにより多くの会議を行わなければならなくなるリモートワーカーもいます。会議の時間が重なることは避けられません。組織のルールとして許されるのであれば、社員が後でキャッチアップできるように Teams の会議を記録しましょう。自分が会議に出席できないときは、主催者に記録をお願いしておきましょう。自動生成される議事録は、出席した会議でカバーされた情報を思い出す時にもとても有効です。Teams の会議に関する追加情報は、こちらをご参照ください。
つながりを維持する
非公式な会話を補完する
多くのリモートワーカーがオフィスを離れたことで失ったと感じるものの一つが、カジュアルな会話です。給水器や自販機の近くのおしゃべりは社交の場というだけではなく、通常では思いつかないような重要な情報や洞察に気づかせてくれる機会でもあります。積極的に同僚とのコミュニケーションを求めましょう。チャットメッセージをバーチャルな給水器であると考え、定期的にチェックするようにしましょう。絵文字、GIF、スタンプはチャットをおもしろく気軽なものにするために重要です。
チームを一つに
リモートワークでは孤独感を感じることがあります。リーダーとして、チーム全員がバーチャルに一つになれる機会を作り出すことが重要です。チームミーティングやランチミーティングを、頻度をそのままでオンライン化しましょう。Teams の「一般」チャンネルを使用して、すべての人に関係する議論を行えるようにしましょう。大規模なブレーンストーミングでは、Teams 内でのアイデア出しと直接的コラボレーションのための、無限のデジタルキャンバスを提供する Microsoft Whiteboard を活用できます。また、チームリーダーが危機対応コミュニケーションのための Power Platform テンプレートをダウンロードしておくことをお勧めします。このカスタマイズ可能なアプリを使って、感染症流行に関する必要な情報を自分自身、および、チームのために取得することができます。
楽しみましょう!
リモートワークへの移行には様々な変化が伴いますが、チームのモラルを育み、維持することが重要です。Teams には人々をポジティブにし、絆を強めるための多くの機能があります。チームチャットでニュースやちょっとした話を共有しましょう。写真コンテストも良いかもしれません。中国の教育機関のお客様は学生に向けた料理コンテストを開催し、人気を博しました。
人やチームにより働き方は様々であることは理解しています。しかし、私たちのチームにおけるヒントが、皆様が新しい働き方に適合する際の生産性維持においても有用であることを願っています。そして、Teams は今すぐ無料で始められます (サインイン またはサインアップ)。
リモートワークに備えましょう。リモートワークのチェックリストをチームメートの皆様とシェアしてください。
リモートワークのチェックリスト:
- 作業環境の設定
- 頻繁なコミュニケーション
- 健全な境界線を維持
- オンライン会議を活用する
- 全員参加への気配り
- 会議を記録する
- 非公式な会話を補完する
- チームを一つに
- 楽しみましょう!
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