CDC の COVID-19 (新型コロナウイルス感染症) 評価ボットで情報提供とボトルネックの解消へ

ハダス ビトラン (Hadas Bitran) マイクロソフトヘルスケアイスラエル グループマネージャー
ジーン ガバラ (Jean Gabarra) ヘルスAI ジェネラルマネージャー

※このブログは、米国時間 3 月 20 日に公開された ”Delivering information and eliminating bottlenecks with CDC’s COVID-19 assessment bot” の抄訳です。

COVID-19(新型コロナウイルス感染症) によるパンデミックなどの危機的状況において、医療ケアを届けることと同様に重要なのは、意思決定に必要な情報を提供し医療システムが崩壊しないようにすることです。

マイクロソフトは、こうした課題の解決に向け、第一線で COVID-19 に対応する組織に Microsoft Azure をベースとした Healthcare Bot サービスを提供し、感染の可能性がある患者のスクリーニングと看護を支援しています。

その一例が、米国疾病予防管理センター (CDC) が発表した COVID-19 評価ボットです。この評価ボットは、感染が心配な人の症状や危険因子を迅速に評価して情報を提供し、このあと医療提供者に連絡するべきか、また対面診療の必要ない人は自宅で安全に病気を管理するべきかといったような、次に取る行動を提案します。

このボットは、マイクロソフトの Healthcare Bot サービスを活用しており、まず CDC のウェブサイト上にて提供されます。

COVID-19 対応の最前線に立つ公衆衛生機関や病院をはじめとするさまざまな組織では、問い合わせへの対応、最新の感染情報の提供、感染者との接触経路の追跡、新たな感染者の迅速なトリアージ、および次の対応の案内などが必要とされています。多くの人々が、COVID-19 による緊急および救急の看護や、介護リソースへの需要が増大していることに大きな懸念を示す人も多数います。

特に、風邪やインフルエンザのような症状のある患者をスクリーニングし、限られた医療資源にたどり着く必要がある人は誰なのか、またどの人であれば安全に自宅でセルフケアができるのかを判断する必要があり、これが今回の危機的状況に対応する医療システムを圧迫する恐れのあるボトルネックとなっているのです。

マイクロソフトの Healthcare Bot サービスは人工知能 (AI) を活用したソリューションで、CDC など最前線にいる組織がさまざまな問い合わせに応じられるよう支援するほか、医師や看護師、管理者やその他医療専門家による救急介護が必要な人のために、こうした医療従事者の手が空くようサポートするものです。

Healthcare Bot サービスは、スケーラブルな Azure をベースとしたパブリッククラウドサービスです。これにより、ウェブサイトやアプリケーションに対応する AI ベースのボットを迅速に構築して展開でき、患者や一般市民が自然な会話体験を通じて健康関連情報を入手できるようになります。同サービスは、組織特有の状況や慣習に合わせて容易にカスタマイズできます。

マイクロソフトでは、COVID-19 ボットを迅速に展開したいと考えているお客様に向け、COVID-19 対応テンプレートを提供しています。以下のテンプレートは、お客様が活用し変更することが可能です。

  •  CDC ガイドラインに基づく COVID-19 のリスク評価
  •  CDC の規約に基づく COVID-19 の臨床トリアージ
  •  COVID-19 に関するよくある質問への最新の回答
  •  COVID-19 の世界的な指標
米疾病予防管理センター (CDC) が発表した COVID-19 評価ボットのスクリーンショット

Providence は、シアトル近郊に本部を置く米国最大級の医療組織で、西部 7 州にてサービスを提供しています。同組織では以前、Azure 上でマイクロソフトの Healthcare Bot サービスを活用し、患者の質問にオンラインで回答する Grace という名のヘルスケアチャットボットを作成ました。今回 Providence は、CDC のガイドラインと独自の臨床手順に基づき、Grace と同様のコロナウイルス評価ツールをわずか 3 日で構築しました。同ツールは、Providence がサービスを提供するコミュニティの人々が、自分の呼吸器症状は医師の診察が必要かどうか判断できるようにするものです。

同ツールは 3 月初旬にリリースされました。これにより、感染の可能性のある人は直接臨床医との遠隔診療に進み、すぐに治療が受けられるようになります。また、同ツールは健康な人や症状の軽い人が診療所や救急病棟を訪問せずに済むことも狙っています。これが地域での感染を抑え、病院のベッドや設備を必要な人のためにとっておくことにつながるためです。

ほかにもマイクロソフトの Healthcare Bot サービスを活用し、COVID-19 の問い合わせに対応している組織が複数存在します。ここでその一部を紹介します。

シアトルを拠点とし、太平洋岸北西部でサービスを展開する Virginia Mason Health System は、患者評価 Healthcare Bot を作成して看護が必要かどうか患者が自ら把握できるようにしました。この評価ボットはすでに稼働しており、日々何千人ものユーザーが利用しています。

米国最大級の医療組織で、南東部 4 州にわたって医療を提供する Novant Health は、COVID-19 関連情報の Healthcare Bot を作成しました。作成開始からほんの数日でサイトに公開され、以来何千人ものユーザーが日々サイトを訪問しています。

マイクロソフト Healthcare Bot サービスの幅広いユーザーにてカスタマイズされたインスタンスは、COVID-19 の感染を懸念する一般市民から寄せられる 1 日 100 万件以上のメッセージを処理しています。急増するニーズに対応できるよう、マイクロソフトでは処理数を迅速に高める予定です。ボットが提供する回答により、明確な指導がないまま「病気を気にする健康な人」が体験する不安を抑制し、最も治療を必要とする人が素早く病院にたどり着いて救命につながれば幸いです。

本ページのすべての内容は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。正式な社内承認や各社との契約締結が必要な場合は、それまでは確定されるものではありません。また、様々な事由・背景により、一部または全部が変更、キャンセル、実現困難となる場合があります。予めご了承下さい。

Tags:

関連記事