Microsoft Cloud for Healthcare が、体験、洞察、治療の質を向上し、俊敏性と専門分野へのフォーカスを提供

Worldwide Health 担当コーポレートバイスプレジデント トム マクギネス (Tom McGuinness)
Microsoft Health 担当コーポレートバイスプレジデント グレッグ ムーア (Dr. Greg Moore)

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※ 本ブログは米国時間 5 月 19 日に公開された ”Microsoft Cloud for Healthcare makes it easier to remain agile and focus on what you do best – delivering better experiences, insights, and care” の抄訳です。

パンデミック以降の世界はそれ以前とは異なったものになるでしょう。
チーム作業、サプライ管理、顧客サービス、クラウド基盤、セキュリティなど、マイクロソフトは、あらゆるものがリモート化する世界でお客様を支援しています。

新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) は人々の生活のあらゆる局面、そして、医療システムのあらゆる局面に影響を与えました。平常時のように医療サービスを提供していくことは不可能であり、患者への高品質の治療提供が困難になり、誰もが新しいやり方を必要としています。マイクロソフトは、自社が提供するツールによって困窮するお客様のニーズに応えられるよう常にコミットしてきました。マイクロソフトの医療従事者への思いについては、CEO のサティア ナデラの言葉をお聞きください。

この精神に則り、マイクロソフトは初の特定業種向けクラウドサービス Microsoft Cloud for Healthcare を発表します。同サービスは、現在パブリックプレビューとして利用可能であり、今後 6 カ月間にわたり無料トライアル可能です。
Microsoft Industry Clouds は、高価値のワークフローの自動化と効率向上を提供し、構造化データと非構造化データの詳細な分析機能により洞察をアクションに変換します。堅牢なパートナーのエコシステムが、今日のあらゆる業界が直面する重要課題の解決策を提供することでプラットフォームの価値を強化します。ヘルスケアが最初にサポートされる業種となり、その他の業種は将来的にサポートされます。

Microsoft Cloud for Healthcare は、患者との関係構築を強化し、医療チームのコラボレーション、意思決定、業務効率性を向上するための機能を集約しています。Microsoft Cloud for Healthcare はヘルスケア組織の以下のような最重要ニーズに応え、将来に向けた変革を推進します。

  • 患者との関係構築強化
  • 医療チームのコラボレーション強化
  • 業務データと臨床データの分析強化
  • 相互運用性、セキュリティ、信頼性に基づくクラウド
  • 拡張可能なヘルスケアパートナーのエコシステム

患者の関係構築と体験の強化

患者の体験をパーソナライズするためには、つながりを維持することが今まで以上に重要になります。Microsoft Cloud for Healthcare は、ヘルスケア組織がより積極的に患者と関与できるよう支援し、医療従事者のワークフロー効率性を向上し、患者とのやり取りを容易にすることで価値を提供します。
Microsoft Cloud for Healthcare を活用することで、組織は、Dynamics 365 Marketing、Dynamics 365 Customer Service、Azure IoT の価値を拡張し、以下を実現できます。

  • 消費者志向の患者体験: ヘルスケア組織は、患者ごとにパーソナライズされた治療プランを作成し、プロバイダーが、関連するコンテンツと予防的通知を患者が必要とする時に任意のデバイス上で提供できるようになります。安全なバーチャル往診を行い、チャットボットによる面談とリモートのモニタリングにより、確実なコミュニケーションを提供します。そのようなツールの 1 つに Microsoft Healthcare Bot Service があります。3 月以来、マイクロソフトのサービスに基づいた 1,500 種以上の COVID-19 対応ボットが運用開始され、23 カ国の 3,100 万人以上の人々を支援しています。米国の CDC、そして、シアトル、コペンハーゲン、ローマ、テルアビブの保健当局が、このサービスを活用して COVID-19 自己診断ツールを構築し、救急ホットラインの負担を軽減しています。
  • 医師と照会管理: 医療チームは容易に照会を行い、プロバイダーを検索し、医師の支出と評価を把握し、分析力を強化できます。
  • 強化された患者ポータル: 患者とプロバイダーは、セルフサービスのポータルを使用してやり取りし、オンライン予約、リマインダー、支払いなどの様々な手続を行うことができます。また、好きなデバイスを使って患者との容易な対話を行うことができます。
  • インテリジェントな患者支援: ヘルスケア組織が患者への往診を対話型で計画し、関連するイベントを通知し、予防的管理に基づいて顧客とコンタクトできるようにし、高品質の医療サービスを提供します。
  • IoT による患者の継続的監視: 医療デバイスから安全で拡張可能なデータ収集を行うことで、医療チームが医療施設内外での患者の監視を行えるようにします。リアルタイムの洞察により、医療チームは、治療の強化、再入院率の減少、パーソナライズされた予防的治療をタイムリーに提供できるようになります。

医療チームのコラボレーション強化

現在のパンデミックの前にも、医療の専門化に伴うチームベースの治療、患者のデジタルデータの急速な増大、データ保護要件の厳格化など、ヘルスケア業界は大きな変化の最中にありました。提供されるツールが分断化しており、複雑な医療環境で必要とされるワークフローのコラボレーションを阻害することもよくありました。

この課題に対応するために、マイクロソフトは、ヘルスケアのワークフローを合理化すると共に、安全なコラボレーションとコミュニケーションが行えるよう、Microsoft 365 と Microsoft Teams の機能を強化してきました。拠点を越えて互いにつながるという観点では、患者にも臨床医にも柔軟性と利便性の向上が必要です。Microsoft Teams は、デバイスを横断して安全性を確保できるチャット、電話会議、そして、録画と文字起こしをサポートするビデオ会議を統合し、治療のコーディネーションのための安全なプラットフォームを提供します。

また、同時に、拠点を越えて互いにつながるという観点では、患者にも臨床医にも柔軟性と利便性の向上が必要です。本日、マイクロソフトは、ヘルスケアプロバイダーにより Teams 内の Bookings アプリが一般利用可能になることを発表しました。これによりヘルスケアプロバイダーが、Teams 内で患者への訪問のスケジュール、管理、実施を行えるようになります。

COVID-19 パンデミックの最中、St Luke’s University Health Network、Stony Brook Medicine、Confluent Health、そして、英国の Calderdale & Huddersfield NHS Foundation Trust といったヘルスケアプロバイダーが、Teams を活用し、患者へのバーチャル往診を実現し、プロバイダーと患者の保護を提供しながら医療サービスを継続してきました。患者は、カスタム化されたメールを受け取り、デスクトップや iOS または Android の Microsoft Teams アプリからワンクリックで予約を取ることができます。

Microsoft Cloud for Healthcare は既存のマイクロソフトクラウドと Teams によるバーチャル往診の価値を拡張し、医療チームのコラボレーション、コミュニケーション、治療の調整、洞察の獲得を迅速で容易にします。これにより患者の満足度とワークフローの効率が向上します。

業務データと臨床データの分析強化

ヘルスケア組織はバーチャルエージェント、ワークフロー自動化、データ分析、リアルタイムの洞察共有を活用しています。COVID-19 により、ヘルスケア組織が、プログラム不要(no-code/low-code)で、アプリを数週間や数カ月ではなく、数時間や数日で構築できる必要性が急速に増しています。情報をタイムリーに共有するために、数 1000 の組織が、タイムリーな情報共有のために Microsoft Teams と Power Apps 間の統合を活用しています。

シアトル地域最大の非営利ヘルスケアプロバイダー Swedish Health Services は、わずか 2 週間で、Power Apps を使用して、重要なサプライ品の管理ソリューションを構築しました。

シカゴの公衆保険局と Rush Hospitals は、7 日間で FHIR 向けの Azure API を稼働し、臨床データ、実験データ、資源データの総合的分析を行い、COVID の危機に対して迅速に対応できました。CCDA コンバーターと Power BI を活用し、多様な形式のデータを FHIR に変換し、ビジュアリゼーションとダウンストリーム分析を追加して、複数の病院間での迅速な相互運用性を実現しました。

相互運用性、セキュリティ、信頼性に基づくクラウド

これらの強力な機能を支えるのは、相互運用性、セキュリティ、コンプライアンスに対するマイクロソフトのコミットメントです。最適な医療サービスを提供するためには、ヘルスケア組織は迅速かつ安全に情報を消費、アクセス、共有できなければなりません。

Microsoft Cloud for Healthcare には、ヘルスケア組織が FHIR に基づいて利用データを管理するするために必要な相互運用ツールが統合されています。昨年、マイクロソフトは、ヘルスケア組織が FHIR 形式でデータを収集し、保存できる FHIR サービス を提供する最初の企業となりました。

既に FHIR などのオープンな標準の採用を始めているヘルスケア組織は、迅速にコラボレーションを行い、患者に対して俊敏性の高い治療を提供できています。世界中でこのような事例が見られ、Microsoft Cloud for Healthcare で構築された FHIR テクノロジがこれらの取り組みを支援していることに大いに勇気づけられています。

ヘルスケア組織にとっては、依然としてセキュリティとコンプライアンスが戦略的優先事項です。そして、リモートワークへの移行が、コストと複雑性を削減するための統合された総合的セキュリティアーキテクチャの必要性を高める一方です。マイクロソフトは、信頼性、セキュリティ、業界基準への準拠に対して最大限にコミットしています。

拡張可能なヘルスケアパートナーのエコシステム

また、Microsoft Cloud for Healthcare は、ヘルスケアのシステムにおいて、クラウドの中核機能を補完し、拡張するソリューションを提供する、マイクロソフトのヘルスケアパートナーの堅牢なエコシステムを活用できるようにします。これらのパートナーの専門知識を活用することで、EHR(電子カルテ)、プラットフォーム統合、実装サービス、ヘルスケア向け SaaS により組織が支援されます。マイクロソフトは、Epic、Allscripts、GE Healthcare、Adaptive Biotechnologies、Nuance などの大手医療システムプロバイダーと緊密に連携し、Walgreens Boots Alliance、Humana、Providence St. Joseph Health、Novartis などの大手ヘルスケア組織と新たなソリューションを共同開発しています。

これらのツールが強力である点は、ヘルスケアサービスのプロバイダーだけではなく、ISV、製薬企業、ライフサイエンス企業、政府機関などによっても活用できることです。医療向け AI ソリューションの専門企業 KenSci が、自社の Mobile Command Center により、COVID-19 に対応する Real Time Bed Management、Ventilator Utilization、Capacity Planning forなどのソリューションを実現しました。レガシーシステムを使用している場合であっても、わずか 48 時間で、病院向けソリューションを構築し、FHIR のオープンな標準を使って Microsoft Cloud for Healthcare 上でデータを監理することが可能になります。

業種別ソリューションへのコミットメント

マイクロソフトは、パンデミックや他の重大なヘルスケアの課題に対する解決策の推進にテクノロジが果たすべき役割があることを理解しています。将来を見越すと、ヘルスケア組織は回復期間、そして、「ニューノーマル」に向けて新たなテクノロジの採用を続けていくでしょう。この時期にデジタルトランスフォーメーションを加速しなければならない企業は、信頼性、セキュリティ、そして、将来に向けたテクノロジを備えたパートナーの活用を継続していきます。

Microsoft Cloud for Healthcare は、これらの企業が俊敏性を維持し、専門領域にフォーカスすることで、より良い体験、洞察、医療サービスを提供できるよう支援します。

Microsoft Cloud for Healthcare は今後 6 カ月間、無料で試行可能です。デモはこちらをご参照ください。また、パブリックプレビューに参加希望の方は www.microsoft.com/cloudforhealthcare をご参照ください。

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