本ブログは、米国時間 2022 年 5 月 17 日に公開した “Accelerate sustainability progress and business growth with Microsoft Cloud for Sustainability — starting June 1” の抄訳を元にしています。
これまで当社が努力を重ねてきたとおり、Microsoft Cloud for Sustainability の新機能により、サステナビリティへの道のりのさまざまな段階にいる組織が、より迅速に幅広くトランスフォーメーションを実現できるようになります。マイクロソフトは、6 月 1 日より Cloud for Sustainability の一般提供を開始することを発表します。
現在、マイクロソフトおよびパートナー企業のグローバルエコシステムから ESG (環境、社会、ガバナンス) 機能が次々と登場しています。こうした機能が、組織の事業成長を加速させる機会につながります。
より優れたデータインテリジェンスでサステナビリティへのコミットメントを実際の行動へ
未来を安定させ、世界的なネットゼロのカーボンエコノミーをより迅速に構築するには、種類や規模、業種に関わらず、あらゆる組織が一般的な慣行を変革していかなくてはなりません。変革が必要な領域には、環境フットプリントをより効果的に管理することや、組織とバリューチェーンにサステナビリティを組み込むこと、価値向上につながるよう戦略的に事業に投資することなども含まれます。こうしたことを始めるには、まずデータの問題を解決しなくてはならないのです。
その時点で必要とされる重要な意思決定を行い、複雑な課題に対応するには、よりアクセスしやすい一元化されたデータインテリジェンスが必要です。課題に対応する際は、事業と ESG の双方の基準を検討し、成長と影響のバランスを取った投資機会へと資本を向けることになります。
サステナビリティへの道のりのどの段階にいても、私たちは共に目標の達成に向けて前進を加速させることができます。
マイクロソフトは、お客様が進化を加速できるよう支援することに注力しています。Microsoft Cloud for Sustainability ソリューションは、組織が迅速に、そして自信を持って変化に対応する際に必要なインテリジェンスとデータ管理機能を提供します。
10 年以上にわたるサステナビリティへの取り組みを基盤に
マイクロソフトのサステナビリティへの道のりが始まったのは、10 年以上前に最初の炭素目標を設定した時でした。これを機に、当社ではデータをより適切に整理するようになり、企業のビジョンと戦略をサステナビリティの目標に合わせるようにしました。今後も環境の持続可能性に対応する技術へのイノベーションと投資を継続する考えで、その成果や失敗について透明性を持って共有し、共に学んでいきたいと思います。また、簡単なことではありませんが、事業を成長させ株主への価値を高めつつ、同時に ESG へのコミットメントを実現する方法も検討しています。
今回 Microsoft Cloud for Sustainability をリリースしたことで、マイクロソフトとパートナーが提供する強力な機能を統合し、組織を支援していきます。
データインテリジェンスの統合: サステナビリティに関するレポートや、サステナビリティへの取り組み、ビジネストランスフォーメーションなどを効果的に進めるには、企業全体の活動やバリューチェーンの可視性を高めなくてはなりません。センサーを使用してデバイスから IoT データを収集・接続し、エッジやクラウドの豊富なサービスと組み合わせることで、活動全体を監視し測定する基礎ができます。Microsoft Sustainability Manager では、より自動化されたデータ接続機能で実用的なインサイトを提供することから、企業は環境への影響をより簡単に記録してレポートし、影響を軽減できるようになります。
拡張性の高い Microsoft Cloud for Sustainability ソリューションは、これまでばらばらだったデータを共通のデータフォーマットに一元化し、組織がより包括的に事業とバリューチェーン全体における排出量の影響を把握できるようにします。
Sustainability Manager は 6 月 1 日より無料で試用、あるいは購入が可能です。
より耐久性の高い IT インフラを構築: 組織が環境への影響を軽減し、事業価値を高めるには、より効率的なツールやシステムにリプレースし、活動も効率化しなくてはなりません。例えば、ワークロードをクラウドに移行すれば、炭素効率とエネルギー効率の両方が高まります。Emissions Impact Dashboard アプリケーションは、マイクロソフトのお客様が当社のクラウドサービスを使用する際に発生する排出量を可視化します。デバイスも組織の環境フットプリントに影響を及ぼすため、Surface では材料の持続可能性を最大限に高め、製品寿命を延ばすとともに、製品のカーボンフットプリントとエネルギー消費量をできる限り抑えるようにしています。
業務による環境への影響を軽減: マイクロソフトおよび成長を続けるパートナーエコシステムから提供されるデジタルソリューションにより、当社ではすでに組織が資産と生産効率を最大化できるよう支援しているほか、建築物や空間による環境への影響を軽減し、クリーンエネルギーへの移行を推進できるよう支援しています。
より持続可能なバリューチェーンの構築: デジタルテクノロジは、組織が原材料から製品を製造し、流通させるまでのバリューチェーンにおいて、透明性を高め説明責任を果たす際にも役立ちます。データファーストのアプローチを採ることで、データの整合性が実現するだけでなく、効率の向上や排出量の削減、無駄のない設計に必要な可視性を得ることができます。
マイクロソフトでは、組織がポジティブなインパクトを与えられるよう支援しています。詳細は、Microsoft.com/sustainability をご覧ください。
インパクトを高めるにあたって重要なグローバルパートナー
こうした重要な取り組みの多くは、マイクロソフトの熱意の実現と事業変革を支援してきたパートナーのグローバルエコシステムとのコラボレーションによって達成されたものです。現在パートナー企業は、Microsoft Cloud を活用した堅牢で革新的なソリューションによってお客様がサステナビリティを推進できるよう支援する上でも極めて重要な役割を担っています。
Microsoft Cloud for Sustainability のパートナーソリューションは、運輸、不動産、製造業などさまざまな業界に向けて用意されています。以下は、初期ソリューションとしてすでに市場で提供されているものです。
- ABB | Ability™ ソリューション
- Bentley Systems | iTwin Services
- Blue Yonder | Transportation Management
- EcoVadis | Business Sustainability Ratings
- Honeywell | Forge Energy Optimization および Forge Predictive Maintenance
- ICONICS | Smart Buildings
- Johnson Controls | OpenBlue Enterprise Management
- Transparency-One | Transparency-One
他にも多くのソリューションが登場する予定です。マイクロソフトのサステナビリティパートナーエコシステムには、以下のような信頼できるアドバイザーも含まれており、組織の持続可能な成長の実現に向け、戦略の計画や設計、実施を積極的に支援しています。
マイクロソフトのサステナビリティパートナーが実施している画期的な取り組みについての詳細は、Microsoft AppSource をご覧ください。
今後について
Microsoft Cloud for Sustainability は、Hannover Messe 2022 と同時期に提供を開始します。この重要な業界イベントに関するニュースや発表にもご注目ください。その他のソリューションや機能もお楽しみに。
—
本ページのすべての内容は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。正式な社内承認や各社との契約締結が必要な場合は、それまでは確定されるものではありません。また、様々な事由・背景により、一部または全部が変更、キャンセル、実現困難となる場合があります。予めご了承下さい。