クラウド OS の中核を担う「Microsoft Windows Azure」の機能拡張とパートナー連携強化を発表

[2013年4月17日]

 国内パートナー企業 45 社とともに、企業のクラウド化を促進

 日本マイクロソフト株式会社(本社:東京都港区、代表執行役 社長:樋口 泰行)は、「クラウドOS」の中核サービスである、「Microsoft Windows Azure」の機能拡張とパートナー連携の強化を発表します。

 マイクロソフトは、米国時間 4月16日(火)より、パブリッククラウドサービスである Windows Azure の「インフラストラクチャ サービス」の正式な運用を開始しました。インフラストラクチャ サービスには昨年からプレビュー版として提供していた、ユーザーがハードウェアやネットワークなどのインフラをインターネット上のサービスとして利用できる IaaS(注1)の「Windows Azure 仮想マシン」や、企業などのイントラネットと Windows Azure をより安全に接続する「Windows Azure 仮想ネットワーク」などが含まれます。今回の機能拡張により、企業・団体などのユーザーが、Windows Azure をより幅広い用途で利用しやすくなったことから、日本マイクロソフトでは、Windows Azure の料金の値下げやパートナー支援プログラムの拡充なども併せて実施し、パートナー企業とともに、既存システムなどのクラウド化をより一層推進していきます。

 2010年2月に商用サービスを開始した Windows Azure では、これまで PaaS(注1)を中心に提供してきたことから、初期投資を抑えて新規事業やプロジェクトを立ち上げる際のインフラとしての利用や、Webページへの短期間のアクセス集中に備えた利用などの用途で多く活用されてきました。今回新たに IaaS の提供が開始されたことで、企業や団体の既存システムやパッケージソフト等を Windows Azure 上で展開することが容易になり、企業・団体におけるクラウドの活用・移行が、今後さらに加速することが期待されます。国内45社のパートナー企業が、Windows Azure 仮想マシン/仮想ネットワークへの対応を表明しています。

■インフラストラクチャ サービスの代表的な新機能

  • Windows Azure 仮想マシン
    Windows Azure 仮想マシンは、Windows Azure のコンピューティングの1つで、仮想化されたサーバーオペレーティングシステム(OS)を実行する機能です。仮想マシンで実行できるOSは、Microsoft Windows Server だけでなく、Ubuntu、openSUSE、SUSE Linux、Cent OS などの Linux も含まれます。仮想化技術は、Microsoft Hyper-V をベースとしており、仮想ディスクのイメージファイル(VHD)に互換性があるため、オンプレミスの Hyper-V で動作している仮想マシンのVHDベースのディスクイメージを、Windows Azure にそのまま移動し実行できます。正式運用の開始により、Windows Azure 仮想マシンは 99.95%のSLA(注2)を提供します。
  • Windows Azure 仮想ネットワーク
    Windows Azure 仮想ネットワークは、Windows Azure 上で仮想プライベート ネットワーク (VPN) を提供し、イントラネットとの安全な接続を管理できます。仮想ネットワークを使用して、IT 管理者は、DNS や仮想マシンの IP アドレス範囲の構成などのネットワーク接続を制御しながら、イントラネットをクラウドに拡張できるため、Windows Azure 仮想マシンを利用したサーバーの増強や、オンプレミスとクラウドのハイブリッド ソリューションを構築できます。正式運用の開始により、Windows Azure 仮想ネットワークは 99.9%のSLAを提供します。
  • メモリ集中型インスタンス
    リレーショナル データベースや、Microsoft SharePoint Server など、大容量メモリを必要とするサーバーアプリケーションを実行するためのサーバーインスタンスで、1インスタンスあたり最大56GBのメモリを搭載できます。

■ 本日より料金の一部を値下げ
より多くのユーザーに Windows Azure を活用いただくため、本日より Windows Azure の利用料金の一部を値下げしました。Linuxインスタンスを約25%値下げし「4.99円/時間」としたほか、クラウドサービス(PaaS)を約33%値下げし「6.65円/時間」に変更するなどしています。料金の詳細は下記Webサイトを参照ください。
http://www.windowsazure.com/ja-jp/pricing/overview/

■ サポートメニューやパートナープログラム等の拡充
昨年末に Windows Azure のサポートメニューを拡大し、Windows Azure 専用のパートナー支援プログラム「Azure Circle パートナー」を開始したのに加えて、本日より、MSDNサブスクリプションの購読者とマイクロソフト パートナー ネットワークに加盟するパートナー企業の Windows Azure 無償利用枠を拡大しました。

Windows Azure のサポートについては、下記Webサイトを参照ください。
http://www.windowsazure.com/ja-jp/support/plans/

Azure Circle パートナーの詳細は下記Webサイトを参照ください。
http://www.windowsazure.com/ja-jp/community/partners/  

■ Windows Azure 仮想マシン / 仮想ネットワーク 対応表明パートナー企業

 本日時点で Windows Azure 仮想マシン、もしくは Windows Azure 仮想ネットワークへの対応を表明しているパートナー企業、および、その対応製品/サービスは以下の通りです。

企業名 対応製品/サービス名
株式会社 アークウェイ
株式会社アール ・Retail Winner Comp.
・Retail Master
・Retail Porter
・Retail Expenses
・Retail Order Book
アバナード株式会社
アライドテレシス株式会社 ・AR415S
・AR550S
・AR560S
・AR570S
株式会社EVC
株式会社インターネットイニシアティブ ・IIJ GIO
・SEIL
インディゴ株式会社 Map MashUp Manager
株式会社インフォデックス
ウイングアーク株式会社 ・Dr.Sum EA
・MotionBoard
SCSK株式会社
株式会社 SDモバイル
株式会社大塚商会
キヤノンITソリューションズ株式会社
株式会社クラリティ・エンターテインメント たのしい☆みん顔!生活
株式会社グルーヴノーツ Game Server Service
株式会社建設システム モバイルデキスパート
サイオステクノロジー株式会社
サイボウズ株式会社 Cybozu SP Apps
株式会社CSK Winテクノロジ
株式会社システナ
株式会社システムコンサルタント
株式会社ジゾン 業界CMS
ジュニパーネットワークス株式会社 ・SRXシリーズ
・SSGシリーズ
ソフトバンク・テクノロジー株式会社 ・ADFS on Cloud
・SharePoint on Cloud
株式会社タイプ・アール
株式会社 DTS
株式会社データ・アプリケーション ・ACMS E2X
・ACMS B2B
・ACMS WebFramer
・AnyTran
株式会社 DATA KIT SAKSAK
東芝情報機器株式会社
東洋ソフトウェアエンジニアリング株式会社
日本電気株式会社 ・InterSecVM/LBc
・InfoCage SiteShell
・CLUSTERPRO
日本ビジネスシステムズ株式会社
株式会社ネオジャパン desknet’s NEO
株式会社ネクストスケープ Sitecore
株式会社ビービーシステム
株式会社日立システムズ App Bridge Monitor
株式会社日立製作所 Harmonious Cloud
株式会社ビットアイル CLOUD CENTER for Windows
株式会社FIXER cloud.config
富士通株式会社
株式会社 pnop
株式会社ブレインチャイルド Busido
ヤマハ株式会社 ・RTX1200
・RTX810
・FWX120
株式会社ランドコンピュータ
レイシスソフトウエアーサービス株式会社

*50音順。「対応製品/サービス名」の表記はソフトウェア/ハードウェア/コンテンツ関連パートナーのみ

注1:IaaS(Infrastructure as a Service)とは、ITシステムの構築に必要なハードウェアやネットワークなどのインフラを、ユーザー自身が用意することなく、事業者によるインターネット上のサービスとして利用できる仕組みです。ユーザーはハードウェアの増設などを気にすることなく、事業者がデータセンターに保有するハードウェアやネットワークなどの資源を必要な分だけ利用できます。PaaS(Platform as a Service)は、IaaSの構成要素に加えて、データベースや Webサーバーなどのソフトウェアまで提供されるもので、ユーザーは IaaS よりも簡単に、クラウド上でアプリケーションを動作させることが可能な一方で、IaaS と比べると自由度が低く、用途に限りがあります。

注2:SLA(Service Level Agreement)は、サービス事業者とそのユーザーの間に結ばれるサービスのレベル(定義、範囲、内容、達成目標等)に関する合意書です。Windows Azure の仮想マシンは 99.95%、仮想ネットワークは 99.9%の年間稼働率を保証し、このレベルに至らなかった場合には返金を行います。

マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフトWebサイトを通じて入手できます。

 日本マイクロソフト株式会社 Webサイト http://www.microsoft.com/japan/
マイクロソフトコーポレーション Webサイト http://www.microsoft.com/

* Microsoft、Windows Azure、Windows Server、Hyper-V、MSDN は、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。
* その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。

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