[2017年5月11日]
(当リリースは 2017 年 5 月 10 日に米国で発表されたリリースの抄訳をベースにしています)
マイクロソフト コーポレーションの開発者向け年次カンファレンス Build 2017 において、サティア ナデラ (Satya Nadella)、スコット ガスリー (Scott Guthrie)、ハリー シャム (Harry Shum) が数千人の開発者を歓迎しました。最初の基調講演において、ナデラは Windows 10 の月間アクティブデバイス数が 5 億台に達したこと、そして、Windows、Microsoft Office 、Microsoft Azure が開発者にイノベーションとマイクロソフトの顧客をつなぐ十億以上の機会をもたらしていることを発表しました。また、Azure の新しいデータとクラウドのサービスが、既存アプリの迅速なモダナイゼーションにより開発者を支援していることと、そして、新しい AI と Azure のサービスが、ユーザーとの自然な対話機能により、さらにインテリジェントなアプリの開発を容易にし、新しいデータ、IoT エッジ、そして、AI 関連のサービスが、インテリジェントクラウドとインテリジェントエッジの未来を築いていくことを示しました。
マイクロソフトの CEO であるサティア ナデラは次のように述べています。「ほぼ無限のコンピューティング能力と爆発的に増大するデータの世界で、マイクロソフトはあらゆる開発者がインテリジェントクラウドとインテリジェントエッジの新時代に向けたアプリケーションを構築できるよう支援することにフォーカスしています。」
クラウドからエッジに至るまでのインテリジェンスを強化するビジョン
私たちの世界では毎分のように増加する情報が過剰に溢れています。しかし、この情報そしてデータは豊富な機会と洞察も提供してくれます。お客様によるこれらの機会の活用を支援するために、マイクロソフトは、あらゆる組織と人々がより多くのことを達成できるよう支援する新たなイノベーションの一部を紹介しました。このビジョンに沿い、マイクロソフトは以下を発表しました。
- クラウドコンピューティングのインテリジェンスなどの利点をエッジデバイスにも拡張するテクノロジである Azure IoT Edge のプレビュー版
- 仕事の世界の洞察をデバイスの世界の洞察と組み合わせ物理的世界の状況を認識できるようにする Microsoft Graph
- データを安全に保持しつつ生産性を向上するための、デジタルの世界と同じように現実世界をサーチできるテクノロジ
あらゆる開発者のためのクラウド、そして、あらゆるプラットフォームとデバイスをターゲットにしたツール
マイクロソフトは、Microsoft Azure と Visual Studio の新たなサービスとツールにより、既存のアプリのモダナイゼーション、そして、すべての主要プラットフォーム向けのインテリジェントなアプリの迅速な構築を支援することで、開発者の声に応え、成功のための援助を行っていることを示しました。
- Azure Cosmos DB は、IoT、AI、モバイルといった地球規模のクラウドサービスとデータ集約型アプリケーションをサポートするために一から設計されたデータベースです。驚異的なパフォーマンスと耐障害性を備えており、グラフを含むあらゆるデータタイプをサポートしています。業界初のグローバルに分散したマルチモデルのデータベースサービスであり、保証されたアップタイム、スループット、データ一貫性、そして、99 パーセントの処理において 10 ミリ秒以下のレイテンシーを実現できる水平スケーラビリティを提供します。開発者は、明確に定義された 5 種類のデータ一貫性と一般的な NoSQL API をサポートしつつ、全てのデータに自動的にインデックスを付与できる唯一のスキーマフリーのデータベースサービスによって、開発者は驚異的な柔軟性を獲得することが可能になります。
- 新たに MySQL と PostgreSQL のマネージドサービス が Azure SQL Database に追加されます。最小化されたダウンタイムおよびデータ維持と回復機能を提供する高い可用性とスケーラビリティを備えたサービスプラットフォームです。これにより開発者の選択肢がより豊富になります。
- マイクロソフトの新しいデータベース移行サービスの初期プレビュー版により、Oracle と SQL Server のお客様はデータをより容易に移行し、アプリのモダナイゼーションを行えます。
- Azure SQL Database の機能向上:
- 新しい Managed Instance プライベートプレビューがお客様に SQL Server のインスタンスレベルの互換性を提供します。これにより、SQL Server と連携した既存アプリケーションから Azure SQL Database への移行することがさらに容易になります。
- Threat Detection の一般提供開始と Graph プレビュー版
- Visual Studio 2017 for Mac の一般提供開始により、開発者は Windows 環境と Mac 環境を横断してシームレスに作業し、モバイル、ウェブ、クラウドのワークロードをフルサポート、そして、Docker ツール、Azure Functions、Xamarin.IoT サポートのプレビューが得られます。
- Azure Service Fabric 内の Windows Server Container サポートの一般提供開始により、ほぼすべてのタイプのコンテナが、すべてのプラットフォーム上でサポートされ、Visual Studio ツールとDocker Compose の Service Fabric のサポートのプレビュー版により、Service Fabric にコンテナ化されたアプリを展開すること可能になり、開発者がミッションクリティカルでスケーラブルなアプリやサービスを提供可能になります。
- DocuSign は、188 カ国の 30 万社の 2 億人以上の急速に拡大しつつある顧客ベースをサポートします。同社は、カナダから始まるグローバルな拡張の基盤として Microsoft Azure を採用することを発表しました。DocuSign は、大量のデジタルトランザクション処理のために Azure SQL Database を使用しています。
世界最大のプロダクティビティプラットフォームに対する新しい開発者の取り込み
1 億人以上の月間アクティブビジネスユーザーを擁する Office 365 は世界の仕事の中心です。本日、マイクロソフトは、世界中の Office 365 のお客様と開発者をより強く結び付けるための計画を発表しました。
- 開発者は、Office 365 の新しいチャットベースのワークスペースである Microsoft Teams に向けてアプリを公開することができるようになりました。まもなく エンドユーザーは新しい機能により Teams 内のアプリを容易に見つけることができるようになります。また、開発者は、アクティビティフィード、Compose Extensions、Actionable Messages における第三者の通知など Teams アプリに新しい機能を追加可能になります。
- また、開発者が新しい Microsoft Graph API を利用することが可能になりました。これには、SharePoint と Planner からの API も含まれます。Microsoft Graph は、開発者に Office 365 のデータとインテリジェンスへのアクセスを提供し、人々、会話、プロジェクト、スケジュール、プロセス、コンテンツの連携を行います。これらの洞察により開発者はさらにスマートなアプリを構築し、スマートなワークスタイルを実現できます。
- 本番向け SaaS アプリケーションを Microsoft Azure 上でホストし、Azure ウェブサイトからサインアップしている開発者や ISV は、PowerApps と Microsoft Flow の標準コネクターを経由して、アプリのデータやワークフローを自動的に承認された Office 365 ユーザーに拡張することができるようになりました。ISV のビジネスの拡大をさらに支援するために、一部の SaaS アプリケーションやサービスのエンタープライズ顧客への共同セールスに対して販売部隊に追加のインセンティブを提供しています。
あらゆる開発者、組織、プラットフォーム、そして、人の能力を強化するAI
また、マイクロソフトは、人間の創造力をインテリジェントテクノロジで強化し、クラウドとAIのユニークな組み合わせを通じて、すべての開発者に AI を提供するというビジョンも公表しました。新しいコグニティブサービス、Microsoft Bot Framework におけるプラットフォームのイノベーション、ディープラーニングツールの進化、製品やサービスへの AI の継続的組み込み、そして、Microsoft Graph が提供するインテリジェントな洞察が開発者に膨大な機会を提供し、ビジネスに新たな成長シナリオをもたらします。新たな発表内容は以下の通りです。
- 業界で最も広範なコグニティブサービスに新たなサービスが追加され、ユニークなカスタマイズオプションを備えた合計 29 種のコグニティブサービスが開発者に提供されるようになりました。これにより、開発者は、画像認識、音声認識、言語、知識、サーチといった既成またはカスタムのインテリジェンス機能をアプリやあらゆるシナリオのボット体験に組み込むことができます。この新しいサービスには、Bing Custom Search、Custom Vision Service、Custom Decision Service、そして、Video Indexer があります。マイクロソフトの Translation API を活用した PowerPoint の新しいアドイン Presentation Translator によりあらゆるプレゼンテーションにおいて、複数言語のリアルタイムの翻訳が可能になります。また、新しい Cognitive Services Labs も立ち上げられ、開発者は、まだ開発の初期段階にある Gesture API などの新サービスを実験できるようになりました。
- Microsoft Bot Framework がサポートする新しいアダプティブカードを使用して開発者は複数のアプリやプラットフォームを通じて見栄えがよいカードを作成できます。また、Bot Framework を使用して、開発者は、Bing、Cortana、Skype for Business などの新しいチャネルを通じてアプリを公開でき、迅速で容易な決済を実現するためにマイクロソフトのペイメントリクエスト API を利用できます。
- Azure Batch AI Training は、プライベートプレビューとして提供された新しい Azure のサービスであり、開発者とデータサイエンティストがパラメーターにより環境の構成を設定し、複数の CPU、複数の GPU、そして、最終的には FPGA に対してモデルを実行できます。
- Cortana を搭載した Harman Kardon Invoke インテリジェントスピーカーに加えた Cortana 対応デバイスの提供のためにデバイスに関する HP との、そして、参照プラットフォームに関する Intel とのパートナーシップが締結されました。
- Cortana Skills Kit がパブリックプレビューとなりました。開発者は、ボットを作るとCortanaにも対応することができ、Bot Framework の新しいCortana チャンネルで公開できます。この機能は、Windows 10、Android、iOS、そして、Cortana 搭載の新製品である Harman Kardon Invoke スピーカーに共通で利用可能です。Cortana Skills Kit は現時点では米国でのみの提供となります。
- 本年後半に予定されているDynamics 365、Office 365、Microsoft Teams、Cortana Skills、Microsoft Graph、Sentiment Analysis といった複数のマイクロソフト製品とサービスと、任意の接続デバイスを AI を備えた仮想セールスアシスタントに変革するセールスエクスペリエンスプラットフォーム Tact との統合のデモが公開されました。
◇
【日本マイクロソフト株式会社について】
日本マイクロソフトは、マイクロソフト コーポレーションの日本法人です。マイクロソフトは、モバイル ファースト&クラウド ファーストの世界におけるプラットフォームとプロダクティビティのリーディングカンパニーで、「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとしています。
日本マイクロソフトは、この企業ミッションに基づき、「革新的で、安心でき、喜んで使っていただけるクラウドとデバイスを提供する会社」を目指します。
◇
マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフトWebサイトを通じて入手できます。
日本マイクロソフト株式会社 Webサイト http://www.microsoft.com/ja-jp/
マイクロソフトコーポレーション Webサイト http://www.microsoft.com/
* Microsoft、Windows、Azure、Visual Studio、SQL Server、Xamarin、Office 365、SharePoint、PowerApps、PowerPoint、Bing、Cortana、Skype、Dynamics は、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。
* Windows の正式名称は、Microsoft Windows Operating System です。
* その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
本プレスリリースのすべての内容は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。正式な社内承認や各社との契約締結が必要な場合は、それまでは確定されるものではありません。また、様々な事由・背景により、一部または全部が変更、キャンセル、実現困難となる場合があります。予めご了承下さい。