2 週間のリモートワークで学んだこと

Microsoft 365 担当 コーポレートバイスプレジデント ジャレッド スパタロウ (Jared Spataro)

※このブログは、米国時間 3 月 18 日に公開された ”2 weeks in: what we’ve learned about remote work” の抄訳です。

米国ワシントン州ピュージェットサウンドに拠点を置くわがチームがリモートワークに移行して 2 週間が経ちましたが、その間新型コロナウイルス (COVID-19) との戦いは激化しています。世界中で多くの人たちが自宅にとどまっており、学校や教会、企業、オフィスが閉鎖されている中で、家族と常に一緒にいる状況とはどういうことなのか理解すると共に、生産性を維持し仕事仲間とのつながりを保とうと努めています。学ぶべきことは数多くあります。私たちのチームでは、この状況下において、ミーティングのスケジューリングからチームの管理方法に至るまで、すべてを見直さなくてはならなくなりました。多くのお客様も同じような状況だと聞いています。そこで、完全なリモートワークを実践するチームとして気づいた重要なことの中から一部を紹介したいと思います。皆様がリモートワークを実践する中で、この情報がお役に立てば幸いです。

一連のブログでは、COVID-19 の感染拡大に伴い、さまざまなヒントやお客様の事例をはじめとする情報を提供してきました。今回の投稿は、「Microsoft Teams を使ったリモートワークへの移行に関するヒント」の続編です。また、ライブイベントをオンラインに移行する際のガイドとして、マイクロソフトのツールの使い方や、マイクロソフトのイベントリーダーからの知見も提供しています。さらに、各分野のリーダーから IT 部門最高情報セキュリティ責任者 (CISO) に向けたアドバイスもお伝えしました。今後もリモートワークに関するコンテンツを投稿する予定ですので、このブログを確認していただければと思います。それでは、この 2 週間で学んだことをお話ししましょう。

  1. 在宅勤務ガイドの共有

オフィス環境での仕事の進め方については、たいていの企業でトレーニングマニュアルが用意されています。私たちがリモートワークに移行した際、リモートワークにも同様のマニュアルが必要だということにすぐに気付きました。多くの社員はリモートワークが初体験で、この変化に備える時間もほとんどありませんでした。チームから出てきた疑問は、集中できるスペースをいかにして設置すればいいのか、直接会えない中でどうつながりを保てばいいのか、適切な休憩のタイミングがわからないといったようなことでした。また、この感染拡大の中で多くの人が直面する現実として、自宅にいる子どもたちや扶養家族に関する課題ものしかかり、一部の従業員が苦戦するのも避けられません。

こうしたニーズへの対応として、先週マイクロソフトは包括的な在宅勤務ガイドを従業員に配布しました。便利な内容だったので、今回そのお客様向けバージョン (英語) を作成しました。適用できると感じた部分は、皆様の従業員にも共有していただければと思います。物理的な作業場や仮想作業場の設置方法から、対応可能な状況かどうかを同僚に伝えるベストプラクティスに至るまで、具体的なヒントが満載です。

  1. 連続したミーティングの管理

オフィス内では、ミーティングが連続しても自然に間が空くものです。廊下を歩くこともあれば、全員が到着するまで席で少し待っている時間もあります。また、チームメイト同士で挨拶して簡単に近況を伝えるといったカジュアルな会話もあると思います。このように、仕事を進める中で発生するちょっとした息抜きにはほとんど気づかないものです。リモートワークに移行すると、次々とやってくる複数のミーティングを中断させるあの息抜きがどれほど必要か実感します。

必要に応じてミーティングを設定しつつ、その間に休憩を取るにするにはどうすればいいのでしょうか。マイクロソフトでは、会議を各時間の 55 分または 25 分に終わらせるよう従業員に推奨しています。これにより、チームと一緒にいる時間は少し短くなりますが、休みなしの連続ミーティングで燃え尽きる危険性を回避するには非常に効果のある方法です。

  1. 区切りをつけるためのスペース作り

普段仕事をしている時、私たちは特に心がけることなく日常的に仕事から離れています。家族に夕食を作ったり、仕事を終えた後のエクササイズで友達に会ったり、帰宅途中のバスで日々ぼーっとしたりすることで、1 日の出来事の区切りをつけ、次に進む準備もできるのです。リモートワークでは、最高の状態であっても区切りをつけることは難しいものです。そこでマイクロソフトでは、仕事から離れる時間が必要な従業員に向け、仮想瞑想セッションを始めました。

同様の取り組みを検討する場合、オンライン瞑想クラスが初めての従業員に伝えてもらいたい実用的なヒントがあります。まず、邪魔が入らない静かな場所を見つけます。次に、マイクをミュートに設定し、他の人が沈黙を堪能できるようにします。そして、カメラを使ってセッションリーダーに呼吸法を指導してもらえるようにします。呼吸法がマスターできたら、カメラをオフにして心を落ち着かせることに集中します。

  1. チームカルチャーの推進を継続

全員参加のミーティングから小さな目標達成を祝うことまで、頻繁に集まることによって健全なチームカルチャーが形成されます。多くの人が突然リモートワークに移行すると、重要な時のみ集まるといった状況に陥りがちで、元の状態に戻るまで重要なイベントやチームでの楽しい瞬間を延期するようになってしまいます。

離れている状態であっても可能な限りチームカルチャーを構築し続けることが最善策だということがわかってきました。チームメイトのバースデーパーティーを計画したのであれば、Teams のミーティングでハッピーバースデーの GIF を動かしてみましょう。現場での大規模な営業会議が予定されているのなら、代わりにオンラインで開催する方法を検討してみましょう。四半期ごとに開催されるオフサイトでのチームビルディングの時期がやって来たのであれば、そのまま実施しましょう。さまざまなアイデアを共有し、つながりを深める準備は万端のはずです。リモートでチームカルチャーを促進するような集まりを成功させることは、最初は難しく感じるかもしれませんが、皆でつながり前進するためいつもより努力するだけの価値はあると思います。

  1. 鍵となる管理スキルの実践

従業員は、マネージャーに気にかけてもらいたいと感じており、このような変化の中でも指導してもらいたい、また問題解決や創作活動が進むよう興味を示してもらいたいと感じています。世界的な健康危機を乗り切るべく、全く新しい働き方が進められる中、従業員はこれまで以上にマネージャーのサポートを求めています。とはいえ、リモートワークの環境でうまく管理するにはどうすれば良いのでしょうか。

マイクロソフトでは、在宅勤務ガイドにて、私たちが自ら学んだリモート管理に関する情報を提供しています。ガイドには、インクルージョンを強化することや、頻繁に状況確認すること、また各個人がリモートワークのベストプラクティスを発見できるようチームメイトを指導することなどが書かれています。現在従業員は、各自特有の課題に直面しており、その状況への対処方法もそれぞれ異なります。マネージャーとして、できるだけ個人のニーズを理解し、それに応じた対応を取ることが重要となります。

ここで紹介した教訓は、2 週間にわたるリモート学習を経て、初期に結論づけた内容の一部です。ミーティングのスケジューリングから、息抜きの必要性やリモートチームを効率的に管理する方法に至るまで、この新たな働き方で学んだことは数多くあります。ここで得た教訓は、さまざまな組織がリモートワークを推奨するにあたり、COVID-19 の感染拡大が落ち着いた後も引き続き価値のあるものだと確信しています。皆様と皆様のチームがどう考えているか、また何を学んだかについても教えていただければ幸いです。ぜひ Enabling Remote Work Community に参加して、コミュニティ内でお話しできればと思います。

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