Microsoft Cloud for Sustainability: ネットゼロに取り組む企業をサポート

ジャドソン アルソフ (Judson Althoff)
Chief Commercial Officer エグゼクティブバイスプレジデント

※本投稿は、米国時間 7 月 14 日に公開された “Microsoft Cloud for Sustainability: Empowering organizations on their path to net zero” の抄訳を基に掲載しています。

マイクロソフトはパートナーと共に、あらゆる業界や地域のテクノロジに投資し、新しく変化する市場環境に企業が対応できるよう支援してきました。この急速なトランスフォーメーションにより、世界はより良い方向に変わっていくと考えられます。

また、マイクロソフトは 2 月に業界別のクラウドサービスについて発表し、お客様やパートナーがイノベーションを進める基盤で必要となる機能をまとめました。この業界別クラウドは、当社のソリューション分野を集約したものであり、Microsoft Cloud の垂直分野をカバーしています。

今週の Inspire で、マイクロソフトは、現在すべてのお客様が最重要事項として捉えている問題に対応する新クラウドサービスのプレビュー版を発表します。新サービスである Microsoft Cloud for Sustainability は、企業が二酸化炭素排出量を測定し、理解して管理できるよう、またサステナビリティに関する目標を設定し、測定可能な行動を起こせるようにするという考えから設計されたものです。

世界では、炭素消費量の大幅な削減が急務となっています

世界の気象専門家は、人や企業、産業、そして国家が、二酸化炭素の排出量削減に向けて緊急に対策を講じなくてはならないと考えています。また、そのように考えているのは気象専門家だけではありません。Accenture によると、トップ企業における CEO のうち 94% が、将来事業を成功させるにはサステナビリティが重要、もしくは非常に重要だと答えているとのことです。

炭素排出量を削減し、環境の公平性に対応するには、環境への影響を理解し、その影響を緩和するために総合的な対策を取ることが求められます。

組織が環境に及ぼす影響を総合的に測定することは、特に困難です。

組織は自社の環境フットプリントを記録して関係者に報告し、資源の使用量を削減し、二酸化炭素排出量の相殺やリサイクルによってフットプリントを除去し、高フットプリントの資源を低フットプリントの資源へと置き換える必要があります。

このような施策を効率的に実施するには、データを Excel に手作業で入力することをやめ、データコネクタによるシームレスなデータフローに移行しなくてはなりません。これにより、自動的に正確なリアルタイムデータが入手でき、最終的にはデータに基づいた知見を行動へと移すことができるのです。

マイクロソフトは、あらゆる組織のサステナビリティへの道のりを加速させようと真摯に取り組んでいます

今回 Microsoft Cloud for Sustainability を発表したのもそのためです。この新しいクラウドサービスは、マイクロソフトの全クラウドサービスの深さと幅広さをベースに、企業が環境への取り組みを自ら管理できるよう設計されています。同サービスにより、包括的で統合的な、自動化された知見が企業に提供され、サステナビリティへの取り組みにおけるそれぞれの段階を加速させることが可能です。

Microsoft Cloud for Sustainability により、全く新しいカテゴリーが誕生します。データの収集だけでなく、お客様がサステナビリティに関するデータを実用的な方法で集約できるようになるのです。Microsoft Cloud for Sustainability は SaaS として、リアルタイムのデータソースを発見および結びつけることができ、データ統合やレポーティングを加速させ、正確な炭素会計もできるようになります。また、目標に対するパフォーマンスが測定でき、より効果的な行動が取れるようインテリジェントな知見を組織に提供します。

ここで、組織が Microsoft Cloud for Sustainability を活用して目標を達成するまでのシナリオをいくつかご紹介します。

CIO IT 部門の二酸化炭素排出量を簡単にレポートできるようになります。IT 部門の二酸化炭素排出量には、クラウド、デバイス、アプリケーションからの排出が含まれ、同部門の環境フットプリントの一部となっています。CIO はその排出量のデータソースを接続し、単一ビューとしてレポートすることができます。

企業は顧客にサステナビリティ点数表を提供することで、スコープ 13 の排出量を含めた二酸化炭素排出量削減目標の進捗状況を示すことができます (スコープ 1~3 の排出量とは、企業が所有する資源からの排出量や、購入したエネルギーからの排出量、その他すべての排出量のことです)。

特定の排出分野を正確に見つけ出し、その分野が自社の排出削減目標を満たしているか確認できます。例えば、HVAC システムが規定の排出削減目標を満たしていなければ、目標達成に必要な改善がなされるようオペレーションにタスクが割り当てられます。

つまり、Microsoft Cloud for Sustainability により、どんな組織もより簡単かつ効果的に排出量を記録してレポートし、排出量の削減や入れ替えができるようになるのです。

今回の発表で、さまざまなパートナーが Microsoft Cloud for Sustainability で地球に貢献する新たなイノベーションが実現できることを示せるようになります

Inspire では、企業がいかにして事業にサステナビリティを組み入れているかに注目したいと思います。こうすることで企業は、この課題に対する新たな考えや新たなソリューションを広めることになります。ビジネスプロセスを改善して二酸化炭素排出量を削減するデジタルサプライチェーンから、予測分析に向けリアルタイムでテレメトリのストリーミングを行う IoT センサーまで、テクノロジによって壮大なサステナビリティの成果に結びついた事例は多数存在します。

持続可能なデジタルトランスフォーメーションに向けた取り組みは、あらゆる業界で少なからず行われています。金融サービス業のお客様は、データと AI を使って ESG 投資の進捗状況を査定し、自社の気候変動に対するリスクを見極めています。製造業のお客様は、スマートアセットからスマートファクトリーへ、さらには全オペレーションをデジタルツインへと移行、リアルタイムの最適化とデータに基づく新たな知見により、オペレーションとサプライチェーン全体で二酸化炭素を削減しています。小売業のお客様は、サプライチェーンの管理と最適化の仕組みを、商品の二酸化炭素排出量の追跡に適用しています。追跡対象となるのは、農場から食卓まで、畑から繊維そして消費者まで、さらにはその間にあるすべての商品です。これにより、排出量を削減して目的に応じた商品をお客様に届けています。

今回の発表はまだほんの始まりに過ぎません。それを思うと、個人的には前向きな気持ちでいっぱいになります。この発表が各業界にもたらす影響の詳細については、microsoft.com/sustainability をご覧ください。

その他の Inspire に関連する発表内容はこちら https://news.microsoft.com/inspire2021/

【日本マイクロソフト株式会社について】
日本マイクロソフト株式会社は、マイクロソフト コーポレーションの日本法人です。マイクロソフトは、インテリジェントクラウド、インテリジェントエッジ時代のデジタルトランスフォーメーションを可能にします。「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとしています。
日本マイクロソフトは、この企業ミッションに基づき、「革新的で、安心して使っていただけるインテリジェントテクノロジを通して、日本の社会変革に貢献する」企業像を目指します。

マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフト Web サイトを通じて入手できます。

日本マイクロソフト株式会社 Web サイト http://www.microsoft.com/ja-jp/
マイクロソフトコーポレーション Web サイト
http://www.microsoft.com/

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