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Windows 11 が “Bloom” で花開く ― 新しい OS のための新しいシンボル

ライター
アシマ チャンサンチャイ (Athima Chansanchai)

※本ブログは、米国時間 10 月 6 日に公開された ”Windows 11 blossoms with ‘Bloom’ – a new symbol for a new operating system” の抄訳を基に掲載しています。

Windows 11 で画面に表示される最初の画像は、この OS が新たなスタートを切ることを象徴するデスクトップの壁紙です。

花からインスピレーションを得たこの美しいブルーのイメージは Bloom (ブルーム) と名付けられました。Bloom は、マイクロソフトのエンジニアリング、デザイン、マーケティングの各チームによって、海を越えたクリエイティブでダイナミックなコラボレーションの数々から生まれました。また、Windows 11 のデザイナーが注目した並行作業の成果も取り込まれています。

「これは、皆さんが親しんでいる Windows ですが、同時に新しい始まり、新たな時代でもあります」と 10 月 5 日に提供開始された Windows 11 のクリエイティブディレクター、クリスティーナ コーン (Christina Koehn) は述べています。

この新たな時代には、直感的ナビゲーション、容易な情報の整理、より多くのアプリ、クリエイティブで生産性の高い効率的な操作方法がもたらされます。ユーザ エクスペリエンスは根本的に再設計され、シンプルになりました。全く新しいデザインでありながら、すぐに馴染むことができる、クリーンで流麗なデザインです。

Bloom の中心にあるのは、自然とデジタルを融合するというコンセプトです。

クリエティブチームの主任デザイナー、マリアンナ ルヴァント (Marianna Levant) は次のように述べています。「これが私たちにとっての次世代のコンピューティングです。私たちは皆、デジタルな領域と自然の領域の両方で暮らしています。両方を取り込むことが重要でした。最初は、マーケティングチームとプロダクトチームの両方のデザイナーと密接に協力しながら、広範囲にわたって作業を行いました。多様なコンセプトを検討しましたが、その中で特に心に響いたのは、数学と自然の融合でした。」

デザインとファインアートを専門とし、かつてはシカゴにスタジオを構えて大規模な絵画などの作品を制作していたルヴァントは、Bloom への道のりは真の意味で創造的なプロセスだったと言います。

「最終的にどこにたどり着くのかはわかりませんでした。それは、まさに絵を描いたり、美術作品を創ったりするようなものでした。コンセプトはわかっていましたし、何を訴えたいのかもわかっていました。だからこそ、今回のプロジェクトは特に意欲をそそる素晴らしいものになりました」と彼女は述べています。

理想のシンボルを探求するために、彼女らはバルセロナを拠点とする多分野のデザインスタジオである Six N Five に答えを見出しました。Six N Five は、2019 年にマイクロソフトとの仕事を開始し、当時発売開始された Microsoft Surface デバイスの壁紙をデザインしました。それ以来、同スタジオはマイクロソフトのさまざまなチームと協力して多様なプロジェクトに取り組んできました。

「最終的に、どこにたどり着くのかはわかりませんでした。それは、まさに絵を描いたり、美術作品を創ったりするようなものでした。」

このスタジオは、大学時代に身につけた色彩、タイポグラフィ、フォルムなどを扱うためのツールや知識に基づいた 2D グラフィックデザインをバックグラウンドにしていました。しかし、2010 年末に 3D アートにフォーカスを移しました。その過程で、数時間の追加作業で現実に近い結果が得られることを実感しました。

「それ以来、長年にわたる好奇心、学習、そして活用により、3D は私たち独自の言語とビジュアル スタイルになりました」とスタジオの創設者兼クリエイティブ ディレクター、アセキエル ピニ (Ezequiel Pini) 氏は述べています。

マイクロソフトの社内デザインチームが Windows 11 のアイデアを社内で繰り返し検討している間、スタジオでは Surface スクリーンの開発が並行して行われていました。

Modern Life (Windows, Surface, Microsoft 365, Microsoft Edge) 担当クリエイティブディレクター、サミュエル クラーク (Samuel Clarke) は次のように述べています。「Six N Five とは、数年前から Surface デバイス用のデスクトップの壁紙を刷新するためにコラボレーションを始めました。物理的な世界をデジタルな手法で解釈するという彼らのユニークな発想が、私たちを結びつけました。穏やかで落ち着きのあるシーンを演出してくれるので、お客様が使いたくなる製品を作るためには最適だと思いました。」

最終的には、Six N Five のダイナミックな花が、Windows 11 のデザイナーの心をつかみ、複数の作業が収束しました。

「Bloom の特徴は動きがあることです。静的な物体には見えません。環境の中を動き回り、形を変え、滑らかにモーフィングしている様子が想像できます」とコーンは述べています。

Six N Five は、Bloom へのアプローチにおいて、自然界と、そこに住む人々が創り出す抽象的なデジタル作品との関係からインスピレーションを得ました。彼らにとって初めて咲いた花は、「新たな始まり」を意味していました。

Six N Five は、花、特にバラの花からインスピレーションを得ましたが、同時に Windows ブルーにも方向性を見出しました。ピニ氏が「このプロセスのカラーリングにおいて不可欠」と語る「瑞々しい」色です。

Windows 11 の目印となり、消費者に何か新しいものであることを知らせるためには、この色が非常に重要だったと、Windows 統合マーケティング担当ディレクターのカリーナ ヴィヴァス (Karina Vivas) は述べています。「このエレクトリック ブルーを、さまざまな要素をつなぐ一貫したテーマとして意図的に使用しています。」

また、Window の日常生活の中での重要性も、デザインのアプローチに大きく影響しました。

「私たちは、デジタルが日常生活の一部になるまでに進化した世代に属していると思います。デジタルは今では私たち自身に広がり、そして、作品にとって、とても自然な存在になっています。多くの作業が PC なしではできません。PC の進化は長期的に進み、少なくとも私たちにとっては、Windows 11 は新たなものへの進化を象徴しています」とピニ氏は述べます。

Windows 11 では、Mica のような新素材による透過性がより顕著になりました。

「デスクトップがますます複雑になり、開いたウィンドウの数が増えている今、何がフォーカスすべきもので、何が背景なのかを明確化するために、素材の透過性が好ましいことがあります。私たちは OS の壁紙が、デスクトップ上に表示される素材を引き立てるものにしたいと考えました。そこで、素材の背景にある色をしっかり受け止めるように作りました。その素材は光を反射します。壁紙に色の幅を持たせ、素材を置くことがわかっている場所に鮮やかさを持たせるようにデザインすることで、両者がお互いを引き立て合うようにできます。背後に Bloom が透けて見えることで、素材が美しく見えます。Bloom のフォルムをデザインする際には、色の幅に加えてこの点を考慮しました」とコーンは述べます。

Bloom は、タスクバーとスタートメニューを含む、Windows 11 の新しいセンター レイアウトを補完するものです。また、実用面では、フォルダやファイルをデスクトップに置くことができるよう、イメージの周りに余白を設けて視覚的な乱雑さを減らすことがデザイン チームにとって重要でした。

センター レイアウトは、Six N Five が苦労した数多くの要素の 1 つでした。

「最も複雑だったのは、壁紙としての美しさだけでなく、新しい OS のセントラルメニューと共存できるような調和のとれた構成を見つけることでした。私たちは、マイクロソフトが提供してくれた素材を使って、数多くのイメージを実験的に作り始めました。それらは簡単な作業ではありましたが、その後、進むべき道を選び、絞り込んでいくことが困難でした」とピニ氏は述べています。

最終的に、このプロジェクトでは、ピニ氏のスタジオがメインイメージのデザインとアニメーションを担当し、マイクロソフトのデザインチームがガイドラインやスケッチを作成して、必要な条件をすべて満たす作品を創り出しました。

また、Six N Five は Windows 11 用に 2 つのテーマパックを開発しました。Bloom に触発された試行錯誤から生まれたものと、想像上の風景をデザインしたものです。

Six N Five にとって、Bloom の開発にこのような重要な役割を果たすことは、「夢のようなこと」でした。

「”Windows” という言葉は、20 年前に私たちが初めてコンピュータに触れた時の懐かしさを呼び起こすだけでなく、今後 20 年間、私たちが使っていく OS でもあります。Windows は最初の頃から専門的な開発における私たちのパートナーでした。この OS の新バージョンに私たちのスタジオの映像が使われ、それが何 10 億もの人々の目に触れることになるというのは、言葉では説明できない夢のような話です」とピニ氏は言います。

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