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絵文字を使って、考えや感情を表現しよう

1,800 以上の絵文字を刷新し、新しい仕事環境を支援

Microsoft Design
クレア アンダーソン (Claire Anderson) アートディレクター 絵文字専門家

※本ブログは、米国時間 7 月 15 日に公開された “An Emoji For Your Thoughts” の抄訳を基に掲載しています。

¯\_(ツ)_/¯ が ‍🤷‍♀️ になって以来、世界は大きく変わりました。

モバイルデバイスが普及し、ギグエコノミーが急増し、リモートワークが増え始めた頃、パンデミックが襲いかかりました。そして、生活維持に不可欠となるヒーローのようなエッセンシャルワーカー以外はほぼ全員がリモートワークをするようになったのです。

絵文字はユーザーとともに着実に進化し、活気と色彩にあふれた欠かせないコミュニケーションツールとなりました。ボディランゲージや微妙なユーモア、環境状況などのヒントは、直接目にすれば反応できますが、デジタル環境ではこうしたヒントが失われるため、コミュニケーションに大きな影響が出てしまいます。そこで絵文字を使えば、数ピクセルで思いを楽しく明確に、そして感情的に伝えることができるのです。

世界中で対面とリモートを組み合わせたハイブリッドワーク環境への移行が進む中、表現豊かなデジタルコミュニケーションの手法がこれまでにないほど重要視されるようになりました。Microsoft 365 には 1,800 以上の絵文字が用意されていますが、マイクロソフトはこの 1 年で Fluent に対応するシステムを構築し、絵文字を刷新しました。

2D デザインではなく 3D を採用し、絵文字の多くはアニメーションで動くようになりました。この絵文字は今後数ヶ月で製品に組み込まれていきますが、世界絵文字デー (World Emoji Day) を記念して少しご紹介したいと思います。また、今回全く新しい 5 つの絵文字も発表します。この新たな絵文字は、仕事と表現、そしてその中間への視点を示すものです。

新絵文字システムの形や表現の多様性を祝うビデオ

遊びの力を採用

パンデミックによって仕事と生活の境界線が曖昧になる以前から、プロフェッショナリズムという概念は、感情的に正直で遊び心にあふれているものへと進化してきました。新デザインにこの概念を反映させるため、デザイン研究者のメーガン ストックデール (Meghan Stockdale) 氏と協力してプロフェッショナリズムのグラフィック表現を再考しています。初期研究と第 2 段階の研究にて、ストックデール氏は遊びの概念にフォーカスし、それが最高の仕事と最も正直な自分を引き出すものだとしています。ストックデール氏が特に影響を受けたのは、スチュアート ブラウン (Stuart Brown) 氏によるすばらしい著書「Play: How it Shapes the Brain, Opens the Imagination, and Invigorates the Soul (遊び: それが脳を形成し、想像力を開放し、魂を活性化する)」だといいます。

「遊びは、創造的なブレインストーミングや新しいスキルの開発と習得、チームビルディングなどに欠かせないものです」と、ストックデール氏は話します。「ただ、職場や仕事のツールに遊びの要素を入れることにはあまり積極的な姿勢が見られません。仕事や大人と結びつけて考えるため、遊びに不快感を抱く人もいるのです。でも、基本的に人間は遊びに適しています」

すべての人が遊び心や高い表現力を持っているわけではありません。だからこそ絵文字はちょっと役立つ最適なツールになるのです。絵文字はくだらないものでも装飾品でもなく、自らの人間性を広げるもので、重要なコミュニケーションツールです。ストックデール氏の調査によると、絵文字によって文章のトーンが柔らかくなることもあれば強調されることもあるほか、平凡なやり取りに楽しさや遊び心が加わることもあり、文字よりも普遍的な形で自己表現するのに役立つといいます。

この画像では、頭の形に不完全な円を使っています。人は完璧ではないのですから、画像で表現する場合も完璧なものにする必要はないのです。

では、絵文字や遊び心のあるメディアは、仕事のコミュニケーションに適しているといえるのでしょうか。遊びはイノベーションを促進するものですし、絵文字は遊び心にあふれたコミュニケーションツールです。文字と絵文字が相互作用することで、両者のコミュニケーション力が強化されるかもしれませんし、絵文字のもろさや軽さによって創造力が高まるだけでなく、組織内の他の人たちにも空間や主体性を与えることになるかもしれません。特に、今後ハイブリッドワークの世界へと進み、新しいチームメンバーとの初対面がオンラインになるような世界ではそうなるでしょう。

新しい絵文字の中には、この新しいハイブリッドな世界を捉えたものもあります。以下がそのコンセプトスケッチですので、ご意見をいただければと思います。

現在制作中の新しい絵文字のコンセプトスケッチは、ハイブリッドワークの実態を伝えるものです。左から順に、マルチタスク、ミュート状態、カメラなしの日、子育てしながら仕事、パジャマスーツを表したものです。

本質的な楽しさと Fluent 対応

このプロセス全体の指針となったのは、信頼と透明性です。新しい絵文字が人の意図を認識し人間性を反映していると、ユーザーの皆様に感じていただきたかったのです。人間は完璧ではありませんし、オリジナリティにこそ美しさがあります。それが頭のシルエットに不完全な円を選んだ理由です。

また、絵文字の目の表情にもこだわり、眉毛の表現にも力を入れました。感情の意図を保ちつつ、デザインを工夫する必要があったのです。そして最後に、励みやインスピレーションを得られるようなデザインだと感じてもらいたかったので、鮮やかな飽和色と大胆な形にこだわりました。

この動画では、モジュール式で絵文字の概要を示しています。一定の目や口、頭の形を全体で利用して、一貫した見た目と雰囲気を保ちつつ拡張できる顔の特徴を作成しました。

さまざまなカテゴリーにおよぶ 1,888 種類もの絵文字に一貫性を持たせるため、新スタイルの絵文字はシンプルで幾何学的な形をベースにしています。(マイクロソフトのコネクテッドアイコンシステムも同様の仕組みなので、聞いたことがある人もいるかもしれません。) 特にタコの絵文字にこの特徴が出ており、解剖学的な絵文字ではなく円と半円を使って個性を出しています。

カニの絵文字
細部にこだわることで、普通のものがすばらしいものになります。ここに示したカニの絵文字はその一例で、大胆で美しい色とぽっちゃりした形を採用しています。

私が太平洋岸北西部出身であることも関係しているのかもしれませんが、個人的に一番気に入っているのはこのカニです。この絵文字では、ぽっちゃりした爪の形や小さな丸い関節、見事なほどに鮮やかな色が使われており、私が絵文字が好きな理由を象徴するものとなっています。一見普通の絵文字でも、すばらしいものになるのですから。カニでも人間でも、オリジナリティにこそ美しさが秘められているのです。

最後になりましたが、これを機にマイクロソフトにしかできない変化についてもお伝えしておきます。平べったい標準的なクリップとはもうおさらばです。Clippy をご紹介しましょう。

もちろん、Clippy の全盛期と比べれば、クリップを使うことも減ったでしょう。それでも懐かしくて我慢できなかったのです😊

Clippy
今回のリニューアルにあたり、平べったい標準的なクリップを、みんなが大好きな Clippy に変えずにはいられませんでした。

絵文字は、オンライン空間に不可欠なコミュニケーションツールとなりました。今回のリニューアルで登場する新しい絵文字は、プラットフォームやデバイスに関わらず利用できるようになります。一部は本日より Flipgrid で公開されており、残りは数週間以内に登場します。この絵文字は、ホリデーシーズンを目処に Teams と Windows に登場するほか、2022 年には Yammer や Outlook などにも導入される予定です。

絵文字以外にも Microsoft 365 では、より表現力の高いテーマやイラスト、背景などにより、Fluent の美学を実現しています。ともあれ、まずは皆様のご意見をお待ちしています。お気に入りの絵文字や、自分が絵文字デザイナーになるとしたらどんな絵文字を作りたいかなど、教えていただければと思います。

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